年の暮れ
そこには 大したものは
なにもなかった
寒いのは嫌い
そう考えていたと思うのに
なぜかもう
汗をかくような気がするほど
朝がはやく訪れ
生温い風が、吹いてさえいる
なにもないと思っていたのに
小さな草達が、
みしみしとひしめいている
土の上
なんと、ぼんやりとしていたことか
もうそんなに
月日が進んでいて
これはもしや春ではないのか
扉を押し開け
先ほどの雨に打たれたせいで
立ちのぼる
土の匂いをわって
しゃがみこんだ目先
手を伸ばし、草を引き抜いた
ここは、土の上
根を張った
小さな草達のひしめく、土の上
手をのばす度に
立ちのぼる土臭さ
みしみしと、生え尽くすつもりか
草達よ
根のない者は
ただ、土の近くで草を引き、
春を思い知る
なにもないと思っていたのに
たくさんの草達が
春を連れてきた
土の近く、
立ちのぼる土臭さに
隠せない驚きと諦めとが
いっきに空まで、はね上がり、
そしてどこかへ消えていった
そこには 大したものは
なにもなかった
寒いのは嫌い
そう考えていたと思うのに
なぜかもう
汗をかくような気がするほど
朝がはやく訪れ
生温い風が、吹いてさえいる
なにもないと思っていたのに
小さな草達が、
みしみしとひしめいている
土の上
なんと、ぼんやりとしていたことか
もうそんなに
月日が進んでいて
これはもしや春ではないのか
扉を押し開け
先ほどの雨に打たれたせいで
立ちのぼる
土の匂いをわって
しゃがみこんだ目先
手を伸ばし、草を引き抜いた
ここは、土の上
根を張った
小さな草達のひしめく、土の上
手をのばす度に
立ちのぼる土臭さ
みしみしと、生え尽くすつもりか
草達よ
根のない者は
ただ、土の近くで草を引き、
春を思い知る
なにもないと思っていたのに
たくさんの草達が
春を連れてきた
土の近く、
立ちのぼる土臭さに
隠せない驚きと諦めとが
いっきに空まで、はね上がり、
そしてどこかへ消えていった