ぬしにごちそうつくっちゃる♪
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【知るがいい、それが短命の一途だと】

夜に家族で行ったオーダーバイキング制の焼肉屋チェーンでのこと。

今日はマイサンとムッスメが授業参観頑張ったってのもあってリクエストで焼肉に連れていきました。

ムッスメはカルビが大好きなのですが白飯と一緒に食べたい派なのですが何故か白飯が運ばれてこない。

オーダーが通ってないのかなと卓上のタッチパネルでもう一度白飯をポチるがやはりこない。

だもんで直接あんちゃん捕まえてまだかと確認、すぐ確かめますと…

で、運ばれてきた白飯2つ…

まぁポチったから2つくるわな。

滞りなく焼いて食べたいから多めに肉を見積もるも今度は肉が一向に運ばれてこない。

厨房も肉だすの忙しいんだろうか?

そんなことも考えながら韓国のりやらナムルやら一緒にポチる。

で、のりは来る。

とうとう卓上には焼く対象がなくなり待ちぼうけ状態。

マイサンは塩キャベツをひたすらかじりだす。
ムッスメはひたすら韓国のりを舐めだす。

それを私は眺めつつももうすぐ肉来るからねと皆をなだめる。

確かに店員さん的には忙しかったのかもしれない。

でもうち以外の卓には確実に肉が運ばれているのが見て取れる。

そしてとうとうその時は来た。



店員「ナムルです。」


立ち上がった私、あんちゃんを呼び止める。


「あのさ、肉全然来ねぇんだわ!今日1番偉い人呼んできて!」

あんちゃん対応しきれる度量無く直ぐ様厨房に引っ込む。
そして出てきた今日の責任者は私の表情を見るなり言葉が出なくなった。
まさに鬼の形相のそれだったのだろう…

「あんたんとこの店は肉出さずに米やら海苔やら子どもに食わせときゃいい店なんか?

確かに俺らは食べるものは食べた!

ただあんたらがそれを焼肉食べ放題と言い切れるなら金はくれてやる!

どうなん!?」




責任者はもう半べそでしどろもどろ。

どう対応するのが正解かわからずじまいで「今から改めて90分仕切り直させて頂いても」とかいう始末…

ある程度食べた客に、しかも頼んだものが来ないという疑心暗鬼の塊みたいな私を前に火に油を注いだのではと察した責任者が次に言った言葉は想像に固くない…


「お代はいただけません、本当にどうもすいませんでした」と。



嫁と子どもの視界に入らない場所でのやり取りが終わり戻る私の開口1番の「ごめんね、帰ろうか」に驚きつつも察した嫁と子どもも私と共に店の外に向かった。













あーあ、またセルフで行けなくなったわマジで!












自分史上飲食店でのトラブルは目茶苦茶久しぶりだった。

過去全ての案件に共通したのが、店員が客を蔑ろにした問題。


帰宅してから子どもたちにパパは何故帰ろうと言い出したのが丁寧に説明した。

「お客さんが払った対価に対して店は商品やサービスを施す義務がある。けど今日の焼肉屋さんはそれを怠った。なにより、肉を食べさせてあげたいお前らにそれを待たせて海苔やキャベツしか卓上にない時間が長すぎてそれを見た俺自身がムカついた」のだと。


実は自分らのとなりの卓にも客がいたから声を荒らげるのには少し躊躇った。

その人目をはばからず今回の言動に至ったのは俺的に自分の家族を蔑ろにされた【よっぽど】の案件だったのだろう。

つか自分らの肉以前にとなりの卓の家族もデザートとか目茶苦茶待たされてて可哀想だな〜とか思ってたりした。

正直あんたらもこんなサービスに対価払う必要ないよってもう少しボルテージ上がってたら言ったかもしれん。












数あるサービス業ね中で飲食店を営む人間は常々忘れないで欲しい。

飯屋に来る客は当然腹が減っているからコンディションは悪くて当然。

それを満たすのがあんたらの役目なのにそれと真逆をやっちゃいけないぜ。


偉そうぶれたことじゃないけど俺さ、俺に間違だった噛みつき方したそういうやつらの首を顧客として合法的に数件はねたことあるから。

事後のそいつら本気で惨めな人生歩んでるよ。


名店だろうがチェーン店だろうがそこを履き違えなければ生き残る、それが飲食という職業だと俺は思う。


なんであれ縁もゆかりもない初対面のそれに聞かせたくない台詞を吐くことほど無駄な労力はないと久々身をもって感じた1日だった。


願わくばこの先の人生にそのような案件が限りなく無いことを望む。








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ストーリーオブアニマギアif①

ストーリーオブアニマギアif①


 第一章終結



 …これは獣甲屋を発端とするイデアデバイスによるテロ行為の終わりと徐々に日常を取り戻しつつある一ヶ月程経った頃の話。

 都市部から離れた森林に隠れるように建っていた獣甲屋の拠点は、首謀者である黒田ショウマによって自爆・崩壊という結末を向かえた。

 黒田自身はそのパートナーであったフォールンジオギアスを盾に逃亡。イデアデバイスの思念によってABFの面々は代償こそあれど生き残ることができたが、機能を停止したままのフォールンの姿は未だ見つかっていない。


 「おっかしぃなぁ〜…徹底的におっかしぃなぁ〜、フォールンて奴の姿はおろか他に巻き込まれたアニマギアだっているはずなのに骨の一つも見当たんないじゃないのよさぁ〜…


 「分かってて請け負った仕事じゃないですか社長! ぼやいてないで確実にお片付けですよ♪」


 

 瓦礫撤去とアニマギアの残骸探索にやや途方に暮れている社長と呼ばれる長髪メガネの男と、その長髪を結ったお団子頭にまたがって男に激を飛ばすマーメイド型アニマギアの姿がそこにあった。


『ノーレッジ・セントラル』

…かつて紅葉ヤマトと黒田ショウマのラボでヘルプの研究員を務めていた男。黒田が失踪しラボが解散した後、自身が立ち上げた『あなたのかゆいに手が届く万屋「セントラル商会」』の代表取締役を務める。

 ニックカウルやボーンフレームの破片からアニマギアのメモリーを引き出す知識と技術があり、迷子から大規模災害までなんでも請け負う文字通りのなんでも屋を営む。


『アクオディーテ』

…先の戦いで回収されたイデアデバイスをベースに海洋型にリメイクされたマーメイド型アニマギア。自我の開放に伴って世話焼きの女子力全開な性格に生まれ変わり、一ヶ月経たずしてノーレッジの良き秘書となる。

 また、セントラル商会で後に発足される精鋭部隊『13’s (サーティンズ)』の魚座を司ることになる。



「社長!左20度前方6メートルに微弱なナノ合金反応があります。」


「みたいだな…どれどれ…」


仮にアニマギアの反応だとしたらと、手のひらサイズの対象物を払い除けてしまわないようにそっと木っ端を取り除いたノーレッジが見つけたのはニックカウルがボロボロに壊れた一体のデミナーガスだった。






 「うぅ……駄目…だ……………悲し…………………ぅま…………ショウマ!」

 一体のデミナーガスがハッと目を覚ましたのは静かなメディカルルームだった。

「誰…ここは……どうして俺は会話が出来る?」

 思考が入り乱れるボーンフレームだけと言ってもいいほどに傷付いたアニマギアにノーレッジは一つずつ話をし始めた。初めて歩くことを覚えた乳幼児の手を取るような温かなまなざしでゆっくりと。

 なぜキミはここで寝ているのか
 なぜキミはオミットされたはずの会話機能が復元されているのか
 イデアデバイスとの思念の共有によってフォールンジオギアスの記憶を断片的に引き継いでいること…黒田ショウマの狂気と悲しみと対峙する怖さ
 そして全ての事象に対する責務と…


 「社長、あたしの記憶が確かならそろそろ…」


 デミナーガスの記憶の反芻を遮るように開口し始めたアクオディーテと同じタイミングでセントラル商会館内にアラートが響く。
 センサーに映ったのは感情なきアクターユニットの機影その数100。無数のパイプラインを通ってその全てがメディカルルームを目指していた。
 それは数日前、アクオディーテをイデアデバイスとして回収したときと全く同じ事象であった。


【獣甲屋製アニマギアは
  解析される前に消し去る事】

 
 前例は屋外の襲撃に対し残存していたABF所属アニマギアの助けもありそれを退けることが出来たが、今回の状況は明確に不利である。
 単体(タイマン)ならアクオディーテでもなんとかなるが些か地の利を得られないと判断したノーレッジは、アクオに一つ『おつかい』を言付けし、起きて間もないデミナーガスを抱え脱出口を抜け外に出た。


 閉鎖空間での戦闘を回避出来たものの多勢に無勢、手負いのアニマギアに手ぶらの社長、万事休すかと思われた。





 しかし、社長の煌めく眼差しの先にモーセの十戒のごとく道を塞いでいたアクターユニットがぶっ飛び、そこに大きなアタッシュケースを抱えながら物騒とも言える破壊力を繰り出すホタテ型メイス『レーワシェル』を振り回す社長秘書が姿を現した。
 アクオに頼んだ『おつかい』の正体はケースの中にあるニックカウルであった。

 「あんた…このニックカウルは…?」

 「お前の解析している時のデータをもとに作ったものだよ。基本的にはデミナーガスの流用になっているが、イデアデバイスとリンクした記憶も反映された言わばお前だけのワンオフのニックカウルってとこだ。
 もっとも、他人と同じものをつくりたくないという俺のこだわりでもあるんだがな」

 「理解した。そのニックカウル…使わせてもらう! 己に降り掛かった火の粉だ、自分で祓ってみせる!」





 新たなニックカウルが『彼』の闘争本能を呼び覚ます。いざ戦わんとするアニマギアに水を差すわけではないが社長は思い出したかのようにポケットからバイザーを模したパーツを取り出した。

 「こいつで顔の傷を隠しておけ!いつの時代も怪我が勲章になるとは限らないからな。』




 「了解した。使わせてもらう!」


 今ここに蛇を纏いし新たな戦士、ネアスクレピオ(Near+Asclepius)が誕生した瞬間だった。


〜END〜

 
  


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