皆さま、こんばんは。
前回記事関連で、額(おでこ)のヒアルロン酸注入で注意したいことについて書きますね。
当院は、他院で注入したヒアルロン酸を何らかの原因で溶かしたい、というご相談も多いです。
1位は断然目の下(チンダル現象や浮腫)ですが、2番目に多いご相談が額(おでこ)です。
中でも多いのが、額にジュビダームビスタボリューマを入れてしまったケース。
インスタなんかでもよく「額にボリューマで、まぁるいおでこ」みたいなんが出てくるのですが、症例写真はほとんどが注入直後の写真です。
ご相談に来られる場合、だいたい共通して
※イメージイラストです
こんな感じのおでこになっています。
え?別におかしくない?
そうですね、このイメージイラストの女性ぐらい彫りの深いお顔立ちであれば、ギリセーフかもしれません。
ですが、われわれ平べったいお顔の民族にこの額を作ってしまうと、おでこがごっつい悪目立ちしてしまいます。
特に、眉間部にまで注入しちゃうと・・・
アジア人の平べったいお顔には、絶対似合いません。(横から見たら、おでこと眉間が不自然に突出します)
インスタ症例などでこういう額が出てくる場合、注入モデルさんは、若くてかなり彫の深い美人さんが多いはず。
・・・そして、注入後しばらく経過するとどうなるか?
はい、こうなります。
注入したヒアルロン酸が水分を吸って、おでこの下がゲル状に・・・。
指で押すと圧痕ができて、すぐに元に戻りません。相談に来られた患者様で、一回指で押すと2日間凹んだまま
・・・という方もおられました。かなりの量を注入しておられた方です。
偉そうに言うてる私も、昔は額にボリューマを使用していた時期がありました。ただし、注入量が少なく、すぐにこのゲル化問題に気が付いたため、溶解するまでに至った方は幸いいませんでしたが。。。
さらに、すましているとよいのだけれど、眉を挙げると、額のボリューマがゲル状の塊として、ボコっと三角に浮き出て見えてしまうこともあります。
ですので、額へのボリューマ注入は絶対におススメしません
学会でも、セミナーでも、著書原稿でも、これについては注意喚起をおこなっており、「先生の発表を聞いてから、ボリューマの額への使用は止めました。」と言ってくださる先生もとても多いのですが、まだまだ患者様からのご相談も多いのが現状です。
では、額(おでこ)にはどの製剤なら大丈夫か?
ボリューマよりも一段階粘弾性の低いボリフトでも、長期的にはゲル状の浮腫が生じるので、さらに粘弾性の低いボルベラが良いと思います。ボルベラであれば、通常はゲル状の浮腫は起こらず、ナチュラルな仕上がりです。
・・・ただしボルベラでも、上のイラストのような状態までぱつんぱつんに注入するとどうなるのか?は、経験していないので不明です。ご希望されても、全力で止めますので(笑)。
万が一、ボリューマを注入してゲル状になってしまった場合は、ヒアルロニダーゼで溶かすことができますが、目の下なら少量のヒアルロニダーゼで済むところが、額の場合はそれなりにヒアルロニダーゼの量が必要になってきます。
ボリューマを溶かしてボルベラを再注入する場合、同日にはできません。2~3週間後に再注入となります。
過去記事で関連したものを貼っておきますね。
では、また。
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