名古屋駅前の映画館は
「すずめの戸締り」を見に来た20代男女たちで満員。
しかし「ザリガニの。。」には流れず、若者ほとんどが「すずめの。。」へ行く。
「ザリガニ」のお客さんは中高年男女ばかりで、
日曜にもかかわらず 空席が目立つ。
チラシの暗いイメージとか
「謎解き」「ミステリー」を推した宣伝内容のせい?
内外で賞を独占し、原作が読まれすぎているせいかなあ?
が、原作では描けない映像美。作り物などではない。
こんな場所がアメリカにあるのかと、改めてアメリカに感動した。
(この自然は先住民『インディアン』から奪ったものだけれどね。
けれども、アメリカの自然は好きだ)
冒頭の自然の美しさには息を呑む。
「湿地は死を悲劇にはしない」
「湿地は捕捉者をも受け入れる」
という、「大自然」の懐の深さにも改めて感動。
この映画は、もうひとつの「もののけ姫」だと感じた。
「もののけ姫」「天空の城ラピュタ」が好きな人は
ぜひ見てほしい。
拒否し、毛嫌いし合っていた町の人たちと
少女は、事件を通して受け入れ合ったのだろう。
それは「湿地」の意図だったかもしれない。
あの乱暴な「アト彼」でさえも、湿地に癒されていたのだ。
彼の死もまた、悲劇でなかったのかもしれない。