続・功夫電影専科 -27ページ目

続・功夫電影専科

香港映画を始めとした古今東西のアクション映画の感想などを書き連ねています。


生死拳速
英題:Fist Power
製作:2000年

▼みなさんご無沙汰してました…年明けを無事に過ごせたと思っていたら、40度近い高熱を患った龍争こ門です。なんだか毎年この時期はいつも体調不良を引き起こしている気がしますが、ひょっとして祟りか何かなのでしょうか?(爆
と、そんな陰鬱した空気を吹き飛ばすべく、今回は現代アクションの快作をひとつ。本作は李連杰(リー・リンチェイ)が『ワンチャイ』シリーズを降板した際、主人公の座を引き継いだことで知られる趙文卓(ウィン・ツァオ)が主演した作品です。
趙文卓といえば、どうしても思い起こされるのが例のあの一件ですが、本作では八面六臂のアクションを披露。充実したキャスト陣とともに、ネガティブなイメージを払拭するほどの活躍を見せていました。

■1997年、香港は返還され英国統治の時代に幕を下ろした。これを機に黄秋生(アンソニー・ウォン)は軍を辞め、地道にトラック運転手として働きはじめるが、愛する息子を離婚した妻と再婚相手の成金(龍方)に奪われてしまう。
一方こちらは趙文卓。彼の仕事はガードマンの能力査定で、この日も自らビルに乗り込んで大立ち回りを演じていた。ある日、彼は出先に向かう途中で車が故障し、通りかかった黄秋生のトラックに乗せてもうことに。
 僅かな間に親交を深める2人の男だったが、黄秋生の状況は非常に切羽詰まっていた。龍方は子供をアメリカに連れて行こうと画策しており、返還を求めて訴えを起こすが相手にすらされない。「俺はただ息子といたかっただけなのに…どうして……!」
ついに我慢の限度に達した彼は、恐るべき行動に及んでいく。なんと昔の軍人仲間を招集すると、小学校に大量の爆弾を仕掛けて籠城。生徒や教師を人質にして、7時間以内に我が子を連れてくるよう要求したのだ。
 甥っ子がその小学校に通っていた趙文卓は、再会した黄秋生からその役目を強引に指名された。前日にお見合いパーティーで出会った記者の黎姿(ジジ・ライ)、黄秋生の仕事仲間だった李燦森(サム・リー)とともに、彼は香港の街を駆け抜けていく。
龍方の妨害が飛び交う中、果たして趙文卓たちは黄秋生の息子を連れてくることが出来るのだろうか?

▲本作は香港映画随一の奇才・王晶(バリー・ウォン)がプロデュースした作品で、清々しいまでにアクション推しの内容となっています。中盤からはその傾向が著しく、趙文卓はほぼノンストップで戦い続けていました。
そのテンションは『ナイス・ガイ』を彷彿とさせますが、対戦相手もシチュエーションもバラエティに富んでおり、ファイト・シーンでマンネリは感じさせません。っていうか龍方、いくらなんでも刺客を差し向けすぎ!(苦笑
 圧巻なのがラストバトルで、往生際の悪い龍方は小学校の中にまで惠天賜&麥徳羅(どちらもショウ・ブラザーズ出身)らを送り込みます。さすがの趙文卓も限界かと思われたその時、彼の家族たちが駆けつけるのです。
まず父親役が『少林寺三十六房』の劉家榮(リュー・チャーヨン)、母親役に『大酔侠』の鄭佩佩(チャン・ペイペイ)、そして姉役は『長輩』の惠英紅(クララ・ウェイ)! もう1人の胡智龍は武術指導家ですが、なんと通好みな顔ぶれでしょうか!
このあと趙文卓が黄秋生の要求をきちんと守り、事件は見事な決着を迎えるわけなんですが、功夫映画ファンとしてはコッチの大暴れの方しか頭に入ってきませんでした(笑
 さて、さっきからアクションのことばかり言及していますが、本筋の方もわりと好調です。シリアスとギャグのバランスが良く、無茶苦茶なプロットを一気に描き切る構成は『修羅を追え』(こっちほど深刻じゃないけど)を思わせます。
また、この手の作品では女子供が足を引っ張るケースが多々ありますが、本作はそういった不要な描写をバッサリとカット。黄秋生の息子は終始いい子にしてるし、黎姿もコメディエンヌとしての役割を全うしていました。
龍方と離婚した妻はきちんと痛い目にあうので、堅苦しい事を抜きにスッキリしたい人にはオススメの逸品。ショボいところもあるけど、趙文卓の主演作としては間違いなく傑作に入る部類だと思います。


「シャドウ・ファイター」
原題:赤色追撃/米高比爾
英題:Shadowguard/Blood Bond
製作:2011年

●正義の守護者である周鳳凰(フェニックス・ヴァレン)は、老師のもとで厳しい修行を受けていた。そんな折、老師から「お主には影を感じる。ここに来るまでの経緯を教えてくれないか」と訪ねられ、ある出来事を語り始めた。
…今から4年前、彼女は反乱軍によって平和を乱されたアジア某国で、平和活動家の師を警護していた。だが反乱軍の襲撃によって師は重傷を負わされ、しかも特殊な血液型であることが判明する。
 彼を救うには一刻も早くドナーを連れてこなければならない。そこで周鳳凰は、ドナーの1人であるマイケル・ビーンと接触すべく、反乱軍の支配地域へと潜入した。
反乱軍のボス・任達華(サイモン・ヤム)が迫る中、周鳳凰とマイケルは必死の逃避行を続けていく。果たして死線の中で彼女が見たものとは? そして戦いの行方は…?

 年明けからしばしの休息を挟んでいた功夫電影専科ですが、いよいよ本日から更新を再開したいと思います。さて今回は新年最初の更新という事で、景気よく傑作の紹介を…と思っていましたが、あえて地味めの作品をチョイスしてみました。
本作は『ターミネーター』のマイケル・ビーンが監督を務め、世界的な功夫映画マニアのベイ・ローガンが製作に参加。この2人は『ドラゴン・スクワッド』で共演しており、その縁から本作で組むことになったと考えられます。
 しかし肝心の作品はとても薄味で、実に淡泊な仕上がりとなっていました。致命的なのが登場人物たちのテンションが低く、宗教的・哲学的な観念を語るシーンに尺を割きすぎたためか、いまいち盛り上がりに欠けている点です。
それでも話がしっかりしていれば良いんですが、正直言ってこちらも微妙…。例えば、後半で敵兵を射殺した周鳳凰がショックを受けるシーンがあるんですが、ここまで何人も素手で殺しているので「何を今さら」としか思えません(大体ずっとこんな調子)。
プロットも『ラスト・ブラッド/修羅を追え』の劣化コピーだし、アクション以外にあまり見るべきものが無い作品といえるでしょう。ちなみに本作の脚本にはベイも関わってるんですが、恐らく彼のことだから確信犯なんだろうなぁ…(爆

 ただしアクションの演出は悪くなく、カーチェイスや銃撃戦も並以上の迫力がありました。肉弾戦では樊少皇(ルイス・ファン)の武術指導が幸いし、本格的なアクション女優でない周鳳凰を強く見せることに成功しています。
彼女自身も太極拳の指導を受けたようで、その成果は全編に渡って繰り広げられるファイトシーンで確認できます。ちなみにマイケルは素手の戦いとなるとあまり動けておらず、個人的には最後のVS任達華を周鳳凰に譲って欲しかったですね(苦笑
と、そんなわけで微妙な新春一発目となってしまいましたが、2015年も国内外の様々な作品に目を通していく予定です。果たして今年はどんな傑作・駄作との出会いが待っているのか…兎にも角にも皆さん、また今年も宜しくお願い申し上げます!


「ドラゴン武芸帳」
「ドラゴン武芸帖」
原題:白道/黒白道
英題:The Brave and the Evil
製作:1971年

▼今年も残すところあとわずか…というわけで2014年最後の作品紹介となる今回は、年末恒例の王羽(ジミー・ウォング)作品でいってみましょう。
本作はジミー先生が古巣のショウ・ブラザーズから離脱し、ゴールデン・ハーベストや独立プロで活躍し始めた頃に撮られたもので、当時の年間興行収入7位(資料によっては8位)にランクインしています。
肝心の内容は驚くほどシンプルですが、巨大な城砦や大勢のエキストラを動員してスケール感を演出。アクションシーンも見応えがあり、ヒットしたのも頷ける出来となっていました。

■九華山に本拠をかまえる張沖(ポール・チャン)盗賊団は、悪の限りを尽くしていた。盗賊団には大勢の兵隊に加え、手強い3人の幹部(薛漢・曾江・萬重山)が控えており、張沖自身も恐るべき剣技の使い手である。
この日も連中は[金票]局(用心棒を兼ねた運送業者)を襲撃し、リーダーの馬驥を始めとした運送人全員を殺害。まんまと宝物を強奪するが、馬驥の娘である上官靈鳳(シャンカン・リンホー)が仇討ちに来ることを予期しつつあった…。
 一方、諸国を行脚していた剣客のジミー先生は、たまたま立ち寄った茶屋で彼女の噂を耳にした。彼は1人で仇討ちに向かう上官靈鳳の身を案じ、密かにバックアップしようと思い立つ。
盗賊団の息がかかった旅館で合流した2人は、反発しつつも敵の連絡係だった苗天を討ち取り、曾江と萬重山も連続で撃破する。しかし上官靈鳳が1人で先走り、敵陣に突入して捕えられてしまう。
ジミー先生は対盗賊団用の秘密兵器を開発すると、盗賊団の志願者に化けてアジトに潜入した。四方八方敵だらけという状況の中、上官靈鳳を助け出したジミー先生は最後の戦いに臨む!

▲この作品を語るうえで無視できないのが、有名なジミー先生と上官靈鳳の大ゲンカ事件です。2人はこのトラブルが原因で二度と共演しなくなったそうで、その影響は本編中にも波及しています(中盤で明らかに上官靈鳳が代役を使っているシーンがある)。
しかし本作はこうしたゴタゴタがあったにもかかわらず、なかなかの力作に仕上がっていました。先述したスケール感もさることながら、ストーリーもテンポ良く進むので非常に見やすく、主役2人のキャラクターもそれなりに立っています。
 アクションも激しさに富み、大人数を相手にしたバトルが画面狭しと展開! 圧巻はラストの剣戟戦で、長時間にわたって延々とつばぜり合いが繰り広げられ、泥臭くも生々しい迫力に満ちていました。
ちなみにこの当時、まだジミー先生は色物路線に染まりきっておらず(『片腕ドラゴン』を撮ったのが本作と同じ年)、今回は奇抜なギミック描写が控えめとなっています。
 唯一の例外は張沖が使用する武器で、こちらは『片腕必殺剣』に登場した変形剣を参考にしているものの、ラストにジミー先生らしいアレンジがされていました(笑
最後までトラブルに振り回されつつも、自分らしさを貫き通したジミー先生の意地が垣間見える作品。当ブログでは今後もこうした傑作から珍作、果ては駄作まで紹介していくつもりなので、また来年もよろしくお願いします!


一山五虎
英題:Bravest Fist
製作:1974年

●囚人の染野行雄は、手錠で繋がれた仲間と共謀して脱獄を決行するも、意見の相違から対立。殴り合いの末に相手を殺害し、何処ともなく行方をくらました…。
それから数年後、こちらは船着場の労働者である陳惠敏(チャーリー・チャン)。正義感と腕っぷしの強い彼は、今日も難癖をつけてきた悪党どもを蹴散らしていたが、妹から「母の体調が思わしくない」と知らされる。
 さっそく実家に帰ることになった陳惠敏は、途中で悪党どもの賭場で袋叩きにされていた石天(ディーン・セキ)と出会い、これを助けた。悪党のボスに収まっていた染野は、悪質な手段で報復を開始していく。
まず最初に船着場の監督を従わせようと拷問にかけ、彼が死亡すると船着場の買収に乗り出した。それを知った陳惠敏は「証拠はないが絶対お前らの仕業だろ!」と殴り込み、タイマン勝負を挑んだ染野はボロ負けしてしまう。
 そこで彼は功夫の達人コンビを雇うが、今度は妻が手下の陳耀林と不倫していることが判明。激怒した染野は陳耀林を撲殺し、まったく本筋と関係のない戦いを制した(苦笑
そのころ、襲撃を受けた陳惠敏は監督の娘とその彼氏(曾江)を連れ、実家に身を寄せていた。つかの間の平和を噛みしめる一行だが、陳惠敏が石天に呼び出されている間に敵が侵入し、彼の妹と監督の娘を誘拐されてしまった。
 陳惠敏の母も重傷を負い、怒りを爆発させた陳惠敏は敵のアジトに突撃! 染野たちを追って別荘に向かうが、そこには何故か石天の姿が…?
「あんたのせいで俺の妹たちが!」と詰め寄る陳惠敏だが、敵に見つかったため一緒に戦うこととなる。果たして彼らは悪を倒し、正義を示すことが出来るのだろうか?

 『怒れ!タイガー/必殺空手拳』『空手ヘラクレス』の陳惠敏が、コメディ俳優の石天と共演した作品です。石天といえば『酔拳』『蛇拳』などで観客を大いに笑わせた名優であり、後年は映画プロデューサーとしても腕をふるいました。
そんな彼が陳惠敏とどう絡むのか気になるところですが、残念ながら思ったほどはっちゃけた活躍は見せてくれません(ギャグも一切なし)。当時はシリアス系の功夫片が主流だったので、こればかりは仕方ないと思うしかないでしょう。
とはいえ、本作の石天は弱々しい賭場の客と思わせて…という比較的重要な役で、ラストバトルでは大立ち回りを披露。最後にはちょっとしたサプライズもあり、当時としては扱いが大きかったと言えます。

 しかし個人的には、染野さん扮する不運すぎるボスが印象に残りました。まずオープニングでバトルを繰り広げるも、内容的にはゲスト出演と思しき方野VS江島が充実しており、インパクトで食われてしまいます。
その後も通りすがりの陳惠敏に賭場を潰されるわ、普通なら勝って一泡吹かせそうなタイマンバトルで惨敗するわ、戦力強化を図った矢先に妻の不倫が発覚するわ、突然現れた妻の兄に苦戦するわと受難が続くのです。
 彼の不幸はこれだけで終わらず、ラストバトルで陳惠敏にリベンジできるかと思いきや、なんの遺恨や因縁もない石天の相手をするはめに。それでもなんとか相手を倒そうとするも、警官隊に踏み込まれてあっさりと逮捕されていました。
功夫片のボスなら、普通は主人公にトドメを刺されるのが当たり前なのに、それさえもお預けにされるなんて…。最後に連行される染野さんの姿に、どことなく哀愁めいたものを感じたのは自分だけではないと思います(涙

 ちなみにアクションは陳惠敏と張午郎(ジョン・チャン)が指導しており、先述のオープニング戦と最終決戦では小手先の技術などにこだわらない、勢い重視のファイトが堪能できます。
また、典型的ながら李小龍作品の物真似をしないストーリーや、主人公サイドの犠牲が最小限で済んでいる(=作品が陰惨になりすぎていない)ことも見逃せません。取るに足らない作品ではありますが、私はけっこう好きですね。


「アクシデンタル・スパイ」
原題:特務迷城
英題:The Accidental Spy
製作:2001年

成龍(ジャッキー・チェン)はスポーツ用品店のしがない販売員。取り柄といえば、孤児院にいたころに習ったカンフーの腕前と、予知能力めいた力くらいしかなかった。
あるとき、強盗を撃退したことで英雄視されるようになった彼の前に、三流探偵の曾志偉(エリック・ツァン) が現れる。曾志偉は人探しの手伝いをしており、依頼人(末期ガンで余命僅か)が息子を探していると聞かされた。
 自分の父親かもしれない人物に会うため、ジャッキーは韓国のソウルへ。そこで記者を名乗る金[王攵](キム・ミン)と出会い、依頼人が世界的なスパイだったと知らされる。
謎の組織が暗躍する中、彼は死に際の依頼人から「私とゲームをしないか?」と持ちかけられた。そして僅かなキーワードを手掛かりに、トルコのイスタンブールへと飛んだ。
謎多き美女・徐若[王宣](ビビアン・スー)の秘密、CIAと消えた細菌兵器の行方、背後でうごめく裏社会の大物――。次から次へと示される謎の果てに、彼は意外なゲームの“答え”を知るのだが…。

 90年代末にハリウッドへの本格進出を果たし、名実ともに世界的なスターとなったジャッキー。しかしアメリカでの活動は制約が多く、従来のような映画作りは困難でした。
本作はそんな彼が香港に里帰りし、ハリウッドで実現できなかった“やりたかったストーリー”と“やりたかったアクション”をブチ込んだ作品なのです。
 しかし香港でヒットこそしましたが、作品自体は芳しい出来ではありません。予知能力の設定はいつの間にか忘れ去られるし、最後になぜ徐若[王宣]がああしたのかも不明瞭。他にも細かいところで「?」と思うシーンがあります。
私としては利用された挙句に見捨てられ、それでもスパイになるという最後のオチが納得できませんでした。あそこは曾志偉を一発ぶん殴っても良かったんじゃあ…。

 とはいえ、この物語からはジャッキーの“やりたかったストーリー”を窺い知ることが出来ます。本作の粗筋は非常にシリアスで、笑いの要素はごく一部とアクションパートに限られています。
当時のジャッキーは従来のコメディ路線から脱却し、それ以外の分野に挑戦しようとしていました。その第一歩が『ゴージャス』だったわけですが、周囲はあくまでコメディアンのジャッキーを求めたのです。
 ハリウッドに行ってもその傾向は変わらず、むしろ役柄が固定化されていく一方…。そこで彼は一計を案じ、本作でシリアスな作風に踏み切ったのだと思われます。
が、さすがにいきなり『新ポリス・ストーリー』のようなド直球で攻めるわけにもいきません。そこで今回はミステリー風味の味付けをし、舞台となる国々を異国情緒たっぷりに描写。その結果として、本作のような形に仕上がったのでしょう。

 一方の“やりたかったアクション”ですが、こちらは最初から最後までアクセル全開!ハリウッドで演じることのできない過激なスタントに、これでもかとチャレンジしていました。
まず初っ端にクレーンで高層ビルに突っ込んだかと思うと、電気ショック攻撃や金隠しバトルで笑いを取り、港をウインチでひっくり返すというムチャまでやらかします(笑
 その後もセスナをバイクで止め、タンクローリーと一緒に高架橋からダイブするなど、命がけのアクションをこなしていくジャッキー。しかしその有り余る熱意は、“やりたかったストーリー”と微妙なズレを引き起こしてしまうのです。
確かに本作のアクションは高度ですが、作品の持つシリアスな雰囲気にそぐわないものが多く、そのズレは終盤で臨界点に到達。ラスボスは適当に処理され、本筋から完全に脱線した救出劇が繰り広げられていました。

 “やりたかったこと”の不一致…本作が違和感のある作品になってしまったのは、これが最大の原因ではないでしょうか。もしかするとこのミスは、ジャッキーがハリウッドを意識しすぎた結果の産物なのかもしれません。
ちなみに彼は本作の3年後、『香港国際警察/NEW POLICE STORY』を足掛かりにシリアス線を開拓。ハリウッドでは相変わらずコメディ作品への出演が続くものの、李連杰(ジェット・リー)を始めとした大物俳優との共演を果たしていますが、こちらについてはまた別の機会にて……。