
「ワル 序章2」
「ワル 序章 Vol.02 無情剣血笑篇」
製作:2004年
▼さて、本作は先月紹介した『ワル 序章』の続編であり、完結編でもある作品です。修羅の道をゆく木剣使いの高校生・氷室洋二の戦いを描いたシリーズで、これまでにも多くの実写版が作られました(前作の内容や「ワル」シリーズの詳細はこちらの記事を参照下さい)。
主演は引き続き高橋祐也が、対する3人の教師を嘉門洋子・船木誠勝・荻野崇らが演じています。本作では敵の用心棒役に士道館の空手家・村上竜司がカメオ出演し、さらなる盛り上がりを見せるのかと思われましたが…。
■前作で荻野は不良を集めた特別クラスの担任に任命され、船木も教師として着任。一方、指導方法に問題ありと判断された嘉門は教職を辞し、新たな生活を送っていた。そして裏社会を牛耳ろうとする武闘家トリオ(うち1人は前作で戦った空手家)もまた、怪しげな行動を開始していた。
しかしある日、1人の女子生徒が投身自殺するというショッキングな事件が発生する。彼女は高橋に抱かれて子供を孕み、苦悩の末に自らの命を絶ったのだ。これにはさすがの高橋も驚愕し、驚きのあまり女子生徒の葬式に乗り込んで遺影を燃やすという奇行に走っていく(爆
さらに高橋は嘉門を襲い、彼女の内に秘められた思いを暴き出してしまう。それを知った船木は彼にふたたび挑むが敗北し、剣道を学んで対抗しようとした荻野もその命を散らした。そして警察に逮捕された高橋の前に、校長の職を退いた伊吹剛が現れ、意外な事実を告げるのだが…。
▲予想はしていましたが、本作は前作とほぼ同じ欠点で染まっていました。高橋と教師たちのどっちをメインにしたいのか解らない物語、やたらと長いダイアモンド・ユカイのライブシーン、そして行動が突飛すぎて感情移入が出来ない主人公のキャラもそのまま引き継がれています。
特に気になったのが主人公の人物像です。本作の氷室は素手の勝負に挑んでおきながら、不利になると木刀を持ち出したりと方々でヘボい姿を見せています。まだ若く、のちの実写版の氷室たちと比べて未熟であるとはいえ、いくらなんでもこれは…。
アクションも相変わらず高橋が強すぎるので爽快感はゼロ。船木と荻野は大した見せ場もないまま倒され、ラスボスである格闘家トリオの1人・吉川銀二との最終決戦は一撃で勝負が決してしまいます。劇中、吉川は強敵として何度も名前が出てくるのに、まさかそれを瞬殺で終わらせるとは驚くしかありません。
この戦いと平行して真樹センセイと村上の戦いも始まりますが、こちらもセンセイが最初の一撃を放ったところで静止画となり、ズバズバと効果音が流れるだけで終わります。まさかここまでショボいラストバトルになるとは…中盤のVSキックボクサー戦が面白かっただけに、この結果は残念すぎます。
終盤はのちの『新書ワル』などに繋がる展開を見せますが、全体の出来としては恐ろしく微妙な本作。これで現時点でまだ私が手を付けていない『ワル』系列は、未ソフト化の『非情学園ワル』3部作を除けば哀川翔の『WARU ワル』だけとなりましたが、こっちは大丈夫かなぁ…(汗