『ブラックマスク 武神黒侠』 | 続・功夫電影専科

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香港映画を始めとした古今東西のアクション映画の感想などを書き連ねています。


「ブラックマスク 武神黒侠」
原題:武神侠/侠傳説
英題:Shadow Mask/Black Mask 3
製作:2000年(2001年説あり)

●かつて李連杰(リー・リンチェイ)主演で製作された『ブラック・マスク』という作品がありました。漆黒に身を包んだヒーローが活躍するアクション映画で、のちに安志杰(アンディ・オン)が二代目を務めた『ブラックマスク2』も作られています。
この2本は徐克(ツイ・ハーク)が手掛けたものですが、彼が関わっていない亜流作品もいくつか存在しました。本作はその中の1つで、第3のブラックマスクを樊少皇(ルイス・ファン)が襲名。プロデューサーも兼ねている高飛(コー・フェイ)、『グリーン・デスティニー』の鄭佩佩(チャン・ペイペイ)が共演している点にも目を惹かれます。

 ストーリーは新たなブラックマスクとなった資産家の青年・樊少皇が、恋や友情に悩みながらヒーローとしての意識に目覚め、鄭佩佩とその手下(日本版ビデオの解説にある「2大凶悪犯罪組織」は間違い)を相手に戦う!というもの。こう要約すると面白そうですが、全体的に作りが雑なのでいまいち盛り上がりません。
物語のテンポも悪く、登場人物の行動目的もやたらとブレまくっています。特に酷いのが樊少皇を鍛えている執事・西川孝和で、なんとストーリー後半に樊少皇と恋仲になっていた長井律子を騙し、無理矢理別れるよう迫るのです。
戦いに彼女を巻き込むまいとする西川の言い分も解りますが、これは流石にやりすぎ。のちに彼こそが先代ブラックマスクであると発覚するものの、非常にあっけない最期を遂げています。せめて、因縁の相手である鄭佩佩と対峙するシーンなどがあったら良かったのですが…。

 このパッとしない雰囲気は格闘シーンにも影響していて、悪くはないけどインパクトに欠ける印象を受けます。注目の樊少皇VS高飛や樊少皇VS鄭佩佩でも、これといって「凄い!」と思えるようなアクションは無く、ありきたりな動作片レベルに甘んじている気がしました。
さすがに『ブラックマスク2』ほど悲惨ではありませんが、テンションの低い作品であることは明々白々。やはり便乗作品は便乗作品でしかない…ということなのでしょうか。