
「ドラゴンファイト」
原題:龍在天涯
英題:Dragon Fight
製作:1989年
▼新年あけましておめでとうございます!お久しぶりです、ようやく帰ってまいりました。今日から当ブログも再始動いたしますので、今年もどうぞ宜しくお願いいたします。
さて、2012年は辰年…いわゆるドラゴン・イヤーです。そこで今回は、龍の名前を冠している本作を紹介したいと思います。この作品は、李連杰(ジェット・リー)が少林寺映画でデビューした後、ワイヤー功夫片で再ブレイクする前の不遇時代に撮られた作品です。
当時、李連杰は慣れない現代劇に挑戦していましたが、ことごとく失敗が続いていました。初の監督作『ファイナルファイター/鉄拳英雄』も玉砕し、本作も残念な結果に終わっています。しかし、この作品は李連杰に様々な出会いをもたらしているのです。
■中国雑技団の団員・李連杰は、兄弟子の狄威(ディック・ウェイ)らと共にアメリカで公演を行っていた。ところが帰国の日に狄威が亡命騒ぎを起こしたため、とばっちりを受けた李連杰も警察に逮捕されてしまう。
その後、李連杰は在米中国人の周星馳(チャウ・シンチー)に助けられ、彼の家に居候することになった。一方、狄威は麻薬組織の一員となって頭角を現していた。のちに李連杰と再会した彼は、帰国の手配すると言ってくれた…のだが、組織の親分は狄威の台頭を快く思ってはいなかった。
親分は狄威による麻薬取引の情報を警察へ漏らし、彼を失脚させようと企んだ。そして取引現場を警官隊が襲撃し、肝心の麻薬は偶然居合わせた周星馳の手に渡ってしまう。彼は麻薬を売って借金を返済しようとするが、狄威はこれを李連杰による妨害工作と判断。例の親分は粛清され、狄威は組織のボスからヤクを取り戻せと命令されるのだが…。
ところがアクシデントで麻薬が消え、周星馳は窮地に陥ってしまう。異変に気付く李連杰だが、全てが手遅れだった。周星馳とその叔父は狄威に殺され、李連杰は危ないところを知り合いの利智(ニナ・リー)に助けられた。もはや和解の道はない。復讐に燃える李連杰と、破滅に向かう狄威…2人の戦いが、今始まる。
▲常に暗いイメージが付きまとう作品で、正直言ってあまり面白いものではありません。周星馳は最終的に血まみれになって殺されるし、利智の扱いも小さめ。人死にもやたら多く、同じアメリカロケで明るい作風に徹していた『ハード・ブラッド』とは完全に真逆の内容となっていました。
とはいえ、本作で李連杰は有名悪役スターである狄威と対戦し、ブレイク前だった周星馳と絡み、そして後に自分の妻となる利智とも共演しています。作品自体はいまいちな出来ではあるものの、李連杰本人にとっては充実した出会いの場となったはずです(特に李連杰と周星馳のツーショットは実に貴重です)。
また、本作では珍しく狄威が武術指導を担当していて、所々でハードな肉弾戦が演じられています。終盤での李連杰VS狄威のタイマン勝負、そしてマフィアが介入する三つ巴の死闘は、本作最大の盛り上がりを見せていました。これで陰惨すぎる展開でなければ良かったのですが……。