
「チャック・ノリスin地獄の銃弾」
原題:The Cutter
製作:2005年
▼ここのところ格闘映画の話題となると『The Expendables 2』に関連したネタばかり振っていますが、性懲りもなく今回も関連作の紹介です。格闘映画界の黎明期に空手ひとつで殴り込み、『The Expendables 2』への出演が確定したチャック・ノリス……本作は、そんな彼が現時点で最後に主演した作品なのです。
物語は旧約聖書に書かれた宝を巡り、ナチスドイツの地獄を生き抜いた男が陰謀に巻き込まれる姿を描いています。こう書くとスケールの大きな内容に思えますが、実際の内容はいたって普通の探偵アクションだったりします(爆
しかし本作の肝は、ずばりダニエル・バーンハードの存在にあります。『ブラッド・スポーツ2』『マトリックス・リローデット』で高い身体能力を見せた彼と、老練のノリスとの真剣勝負!この新旧マーシャルアーツファイター同士の対決こそが、本作の唯一にして最大の見どころといっても過言ではないのです。
■砂漠の遺跡発掘現場から、裁きの胸当てという装飾品と宝石の原石2つが盗み出された。考古学者を皆殺しにしてまで奪った犯人は、国際指名手配犯のダニエルだった。彼はワシントンに現れると、特殊な宝石のカッティング技術を持つ職人バーニー・コベルを誘拐し、原石のカットを強要する。どうやら彼を背後で操っている人物がいるようだが…?
同じ頃、ダニエルの訪れた町には元刑事の探偵・ノリスという男がいた。ノリスは人探しを専門としており、銃の扱いや格闘技にも長けている。彼はダニエルの指示で誘拐されそうになったジョアンナ・パクラ(バーニーの姪)を助けたため、この事件へ関わる事になった。
ジョアンナの依頼でバーニーの行方を捜索しているうちに、彼が何かしらの大きな事件に巻き込まれたこと、そしてナチスの収容所にいた暗い過去などが判明していく。市警察やインターポールが錯綜する中、ノリスは遂にダニエルと対面する。しかし戦闘で敗北を喫し、アンナも敵の手に落ちてしまった。
僅かな手がかりから敵のアジトを突き止めたノリスは、いよいよ最後の決戦へと挑む。事件の黒幕とバーニーの関係、そして時限爆弾を装着されたアンナの運命は……。
▲本作のノリスは年相応の役柄を演じつつ、今回も悪党を張り倒す空手アクションで頑張っています。さすがにキックの打点は低くなっていますが、パワフルなパンチの応酬で見事にカバー。セガールのようにスタントを使いすぎず、なるだけ生身のアクションに努めていました。
ストーリーはこれといって突出した部分はなく、ソファーで横になりながら見られる安定した内容となっています。ちなみに劇中であっさり死んでしまうインターポールの捜査官を演じているのは、ノリスの実弟であるアーロン・ノリスその人。いつもは製作側に回っていますが、本作では兄ちゃんに向かってスタンガンを打ち込んでいました(笑
そして注目のノリスVSダニエルのドリームマッチですが、こちらは2度にわたって行われています。まず最初はバスの中という足技が使いづらい限定空間で対決がスタート。ここでは若さで勝るダニエルが徐々にリードし、なんとノリスが負ける(!)という意外な結果に終わります。
雪辱に燃えるノリスは、続くラストバトルでいきなりダニエルに銃を発砲!勝負は手技足技を巧みに交え、一歩も譲らぬ接戦になります。世代の離れた格闘スター同士の対決…といえば『ザ・プロテクター』のヴァンダムVSスコット・アドキンスが有名ですが、こちらも負けず劣らずのファイトが展開されていました。
本作から既に6年の歳月が流れ、御年71歳を迎えた我らがチャック・ノリス。『The Expendables 2』で、彼がどう動くのかに注目です!