『ストライキング・レンジ』 | 続・功夫電影専科

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香港映画を始めとした古今東西のアクション映画の感想などを書き連ねています。


「ストライキング・レンジ」
原題:STRIKING RANGE
製作:2006年

●これはルー・ダイアモンド・フィリップス主演のアクション映画だが、もちろん当ブログで普通のアクションものを紹介するハズがない。本作には『パーフェクト・ウェポン』『ナイト・ハンター』等で活躍した、ジェフ・スピークマンが出演しているのだ。
剛柔流空手の実力者であるジェフは、その優れた身体能力を数々のマーシャルアーツ映画で発揮。本来なら、マーク・ダカスコスやゲイリー・ダニエルズらと並び称されるべき存在であったのだが、現在では見る影もないほど体形や容姿が変貌してしまっている。とはいえ、アクションセンスは未だに健在であるらしく、本作でジェフは悪の組織の親玉に扮しており、ワンシーンのみだが格闘アクションを披露している。
 物語は、ルー率いる傭兵部隊が秘密兵器の争奪戦に巻き込まれ、見えざる敵と闘う姿を描いている。あるときワンマン社長の護衛を依頼されたルーは、そこでかつての恋人と再会した。実はこのワンマン社長、科学者の息子(父に疎んじられ気味)に作らせた原子分解光線をジェフ・スピークマンに狙われていて、その事情を伏せたままルーたちに依頼をしてきたのだ。
とりあえず秘密兵器は隠しておいたのだが、ジェフたちの襲撃を受けて本社ビルから脱出。ルーの相棒が「奥さんに逃げられるので金が欲しい」と不満を爆発させる中、謎の襲撃者がワンマン社長に牙を剥こうとしていた…。

 本作がユニークなのは、前半と後半でまるっきり作品のスタイルが違っている点だ。前半はビルを舞台にした『ダイ・ハード』的な限定空間バトルが繰り広げられるのだが、これが割りと面白い。ビル内の照明が落とされたせいで、敵味方全員が暗闇の中で戦う羽目になり、謎の第三者が介入することによって緊迫感を加味させている。
ちなみにジェフの格闘シーンはここで出てくるのだが、まだまだ動けていてひと安心。贅沢を言わせてもらえるなら、もう少し明るい開けた場所でやって欲しかったかも。しかし、後半からはビルから脱出してしまい、アクションも単なる銃撃戦だけになってしまうので、これにはちょっとガッカリしてしまいました。アイディアが尽きたのか、それとも予算が無くなっちゃったのか…(たぶん前者)。
 前半がそれなりに面白かっただけに、後半での失速ぶりが残念な作品。しかし、今でもジェフが格闘アクションを演じられると知って、ほんのちょっとだけ嬉しくなりました(笑