
「必殺!バトルロード2 妖剣女刺客」
製作:2006年
▼本作は現代版『必殺仕事人』ともいうべき作品で、元・暴力団組長の中条きよしがドンを務める仕事人チームが、悪党を成敗するという物語です。
主な登場人物は、リーダーで主人公の中島史恵、元暴走族のカポエラ使い・秋本つばさ、元特殊部隊出身・船木誠勝の3名。これに上海から来た刑事・岸本祐二が加わり、偽札を製造していた極道・堀田真三らを始末するまでが前作のストーリーでした。
今作では、前作で始末されなかった悪徳政治家たちがターゲットとなり、死んだと思われていた堀田が復活。更には新たな強敵たちが登場しており、続編というよりも前後編の「後編」的な内容となっています。
■世の悪党を退治するため、今日も戦い続けている中条と仕事人たち。そんなある日、秋本の先輩だった中倉健太郎が訪れ、「大規模な地上げで困っているので何とかならないだろうか」と相談を持ちかけてきた。これは前作で堀田と結託していた議員&大物政治家の計略によるもので、彼らは巨額の公共事業を興そうと暗躍していたのだ。
第2のアクアラインを作ると豪語する連中は、海岸沿いに住む人々を強引に立ち退かせ、時にはその命までをも奪っていく。そして、一方で堀田による復讐も始まっていた。堀田は松田優&三元雅芸ら刺客を送り込み、中倉を殺害。とある記者から計画の全貌を聞いた中条たちは、帰ってきた岸本と共に最後の対決へ挑む!
▲はっきり言ってしまうと、本作は前作から何も変わっておらず、これといって目新しいポイントはありません。しかし『必殺』らしい単純明快なストーリーも不変なので、今回も平均以上の面白さは確保されていました。
また、前作では余計に思えたエロシーンが省かれていて、格闘アクションの質も向上。きちんと各キャラクターの見せ場も用意されおり、まさに文字通りの正統派な続編といった感じの出来に仕上がっているのです。
さて注目の格闘シーンに関してですが、今回の台風の目はズバリ松田優でしょう。本作で彼は堀田の用心棒として登場し、前半の襲撃シーンでは秋本&船木の2人と互角以上の闘いを展開します。
続いて中条に襲いかかりますが、ここに船木が駆けつけて船木VS松田という夢のカードが遂に実現!両者とも重量級ですが、大柄な体格を感じさせないキレのある動きを見せ、薄暗いシチュエーションも問題にならない接戦を繰り広げています。
その後、松田はクライマックスで再び秋本&船木ペアと戦い、縦横無尽に棍棒を振り回して大奮闘を演じます。ちなみに松田は岸本と一切絡まないものの、三元とのバトルで華麗なソードバトルを披露していました(ただ、ラストの岸本VS三元はちょっと短かったかも)。
というわけで、格闘アクション的に大盤振る舞いだった本作。個人的に続編がたくさん作られてしまうような作品は好きではないんですが、本作に限って言えば続編が見てみたいと思いますね。次回はサイボーグになって復活した堀田が、虎牙光輝とやべきょうすけを引き連れて…(以下、妄想が延々と続く)