特集・好小子たちの戦い(05) 『カンフーキッド4/SF大冒険悪ガキ三人衆』 | 続・功夫電影専科

続・功夫電影専科

香港映画を始めとした古今東西のアクション映画の感想などを書き連ねています。


「カンフーキッド4/SF大冒険悪ガキ三人衆」
越時空的小子/跨越時空的小子/飛越時空
Young Dragons Kung Fu Kids IV/Kung Fu Kids III
1987

▼『カンフーキッド』以降、同じ顏正國・左孝虎・陳崇榮らメンバーによって次々と続編が作られ、日本においても第一作を皮切りに、『カンフーキッド2/悪ガキ6人衆(老少江湖)』『カンフーキッド3/飛びだせ!悪ガキ三兄弟(苦兒流浪記)』『カンフーキッド続集(好小子第2集)』などが公開された。本作は年代的に見ると日本に登場した最後の『カンフーキッド』といえる。なお、本作以後も続編は作られ、第6弾までシリーズは続いていく。
とはいえ、シリーズといっても『カンフーキッド』の正当な続編である『カンフーキッド続集』以外は全て無関係の内容で、共通しているのは主演の3人と英題のみ。現在では第一作の『カンフーキッド』共々、まったく人目に触れられる事はなくなってしまっている。私は好小子特集を組むに当たって近所のレンタルショップに走ったが、残念ながら第一作と中古落ちの本作しか発見できませんでした…が、これが面白いから侮れません(笑

■時は清朝。左孝虎演じる霍元甲(!)の道場が、各地の道場を荒らしまわっている日本人の挑戦を受けた。左孝虎の父が日本人の挑戦に受けて立つも、直前に手傷を負っていて勝てる見込みは薄い。そこで左孝虎は父の変わりに闘うべく、修行のために仙人のもとへと向かったが、仙人の手違いで現代の香港に飛ばされてしまう。
てなわけで、舞台は現代へと移る。キャンプに来ていた顏正國と陳崇榮の兄弟は、そこで左孝虎と出会う。最初は弁髪姿の左孝虎を「おかしな奴だ!」と相手にしなかったが、左孝虎が過去の人間だと知ってびっくり仰天。しかも張沖(ポール・チャン)率いる組織の陰謀にぶつかり、左孝虎を現代に送り返そうとする発明家の呉大維(デビッド・ウー)ともども、一大パニックに巻き込まれていくのだった。

▲異邦人が現代に現れ、そこから巻き起こる騒動を描いた本作は、ありがちな展開ながらほんわか楽しいものでした。ストーリーにアラが多く、捻ろうとしたオチも弱いですが、個人的にはかなりお気に入りの部類です。
特に本作で1番大きな特徴は、第一作から二年が経ち、成長した3人のアクションにある。以前よりちょっぴり大人びた風体になった3人だが、背が伸びたおかげか功夫アクションも成長。武術指導は本シリーズおなじみの林萬掌が担当し、相変わらずのデンジャラスなスタントは健在だ。
更に、現代劇と功夫片の両方が楽しめる欲張りな構成となっており、ラストには日本人のボスで龍天翔(ショウブラで後期の張徹作品に出演した功夫スター)が出ているところも、功夫映画ファンにとっては嬉しいところである。
また、第一作でおデブの陳崇榮以外あまりキャラ立ちができていなかった点が、左孝虎を異邦人にするということで解消しているのも評価できるポイント。キッズ向けとしても楽しく、功夫映画ファンの鑑賞にも堪えうる、まさしく「もっと評価されるべき」作品なだけに、このまま埋もれてしまうのは非常に残念なのだが…。