『詠春興截拳/詠春截拳』 | 続・功夫電影専科

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香港映画を始めとした古今東西のアクション映画の感想などを書き連ねています。


詠春興截拳/詠春截拳
Bruce Lee's Deadly Kung Fu/Story of the Dragon
Bruce Lee's Secret/Bruce Li's Jeet Kune Do/Dragon Story
1976

▼何宗道(ホ・チョン・ドー)の李小龍伝記映画だ。何宗道といえば『ブルース・リー物語』でも李小龍の伝記に主演したが、当然のように似たような企画は作られ、本作のようなものが生まれている。でも、既に『ブルース・リー物語』では李小龍の伝記を一通り描き終わってしまっている。製作者側もさすがに同じ様なものを繰り返して作るような真似まではしない。じゃあどうすれば…?

■本作はいきなりルビー・チョウのレストランで住み込みバイトをしている場面から始まる。要するにこの作品は、李小龍のアメリカ時代に焦点を当てた物語なのだ。
レストランで白人とケンカをしてクビになってしまった何宗道とその友人。彼らは港の運搬業へと再就職するが、件の白人たちが親玉の黒人と共に横槍を出してきた。どうにかそこは黄家達(カーター・ウォン)が場を収めたが、騒ぎの発端となった何宗道たちは信用を失ってしまう。
今度は白人の親玉の親玉であるロイ・ホランが動き出し、面目躍如とばかりに白人一味を打ち倒した何宗道。ようやく失った信用を取り戻し、ついでに功夫道場なんかも開いたりなんかしちゃったりすのだった。
一方、白人たちの所ではホランの親玉であるロバート・カーバー(『神腿鐵扇功』でもホランと共演)が乗り出してきていた。レストランでのケンカから始まった揉め事がここまで大事になるとは、世の中何が起こるか解ったものではないですねぇ(爆
それから何宗道と対立していた黄家達も仲間になったが、白人たちの嫌がらせはますますエスカレートし、遂には用心棒の黄正利(ウォン・チェン・リー)が放たれるまでに至った。
黄正利はさすがに強く、道場の黄家達や何宗道でさえも敗北してしまう。だが、師の教えを思い出した何宗道はえらくハイペースな修行でパワーアップ。黄正利にリベンジを果たすと、改めてロバートらの本陣へと突入し、最後の対決へとなだれこむのであった。

▲この映画、どことなく呉思遠の匂いがするのだ。というのも、出演者が何宗道やロイ・ホランや黄正利など、呉思遠の関係者であるというのも気になる。それにザコの白人一味のリーダー格が、『死亡の塔』の冒頭で黄正利に挑戦した白人ファイターに似ている気がするのだが…果たして真相は?
…で、作品自体の感想はというと、やっぱり『ブルース・リー物語』よりかは落ちるかなぁ。顔ぶれこそそこそこの面子を揃えているが、アクションはどこかもっさりしているし、特別ストーリーも面白いというわけではない。それにラスボスがショボく、どうせなら黄正利を持って来ていたらよかったと思わずにはいられないところである。
また、黄正利はこの前年に『南拳北腿』に出演しているが、彼の名物である決め技の飛び三段蹴りといった技などが、本作ではあまり見られないのだ。これはちょっと残念な気がしないでもないが、一応素早い蹴りは既に存在しており、まだ初期形態の黄正利が見られるという意味では面白いものがあるかもしれない。