『チャック・ノリスin地獄の刑事』 | 続・功夫電影専科

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「チャック・ノリスin地獄の刑事」
黄面老虎
Yellow Faced Tiger/Slaughter in San Francisco/Karate Cop
1974

▼本作は元々羅維(ロー・ウェイ)が李小龍の主演作として用意していた作品だったが、李小龍に蹴られ、当時新人だった王道(ワン・タオ)へとお役が回ってきた曰く付きの作品である(同じような経緯を辿った作品として、ジミー先生の『冷面虎』などがある)。
国内ではポニー版の英語吹き替え版ビデオが出回っていたが、最近になってフォーチュンスターから中文オリジナル版が発売されている。向こうのバージョンには勇壮な主題歌があるとのことだが、現在はショウブラ復刻も含めて未公開作にしっちゃかめっちゃかなため、私は買うかどうか解りません(爆

■舞台はサンフランシスコの中国人街。王道は警官で、デビュー当時の張艾嘉(シルビア・チャン)が絡んだ事件で王道は人を殺してしまう。しばらくして社会に復帰した王道はレストランのウェイターとして新たな人生るが、彼の前に、マフィアのチャック・ノリスが現れた。
コーヒーを注ごうとした王道の手に火の付いた葉巻を擦り付けたが、王道はぐっと堪えてコーヒーを注ぎ終わった。その根性を気に入ったノリスは彼を仲間に引き入れようと呼び出すが、正義の心は健在だった王道はこれをはねのけるのだった。
その夜、王道と飲み明かした元相棒のジョージは強盗事件を目撃。立ち向かうジョージだが殺害され、翌日になって強盗事件の発覚と共にジョージの死も確認された。
その死体があったのは張艾嘉の家の前で、目撃者の証言から犯人グループは中国系だったということもあり、何の罪もない張艾嘉の父は警察の留置所送りになってしまう。
親友の死の真相に迫るべく独自操作を開始した王道は、ジョージが死の間際にちぎり取ったと思われる犯人のシャツの切れ端をゲットするが、そこで再び張艾嘉と出会う。張艾嘉の彼氏が迎えに来たので後をつけてみると、そこはチャック・ノリスの屋敷だった。
潜り込んで調べてみると、切れ端にぴったりの破れた服を所持する男・銭月笙(チェン・ユーサン)を確保した王道。早速警察に連れて行ったが、確証できないから釈放されてしまう…ってんなアホな!
そこで王道は再び銭月笙に詰め寄り、裏で事件の糸を引いている人物を倉庫街に呼び出すよう命じた。呼び出してみると、黒幕の正体は警察のお偉いさんだった。彼はノリスと共謀して大金をせしめようとしていたのだが、結局王道の手により地獄送りとあいなった。
敵も黙ってはいない。張艾嘉の父の弁護士が林正英(ラム・チェンイン)に消され、彼氏といた張艾嘉もノリスに襲われそうになった。王道の所へ転がり込んだ張艾嘉は、事件の真の黒幕はノリスだった事を告げ、王道はノリスの手下が大勢控える屋敷へ単身乗り込むのだった。

▲これが初主演となる王道だが、そのいかにも正統派といった感じのマスクは格好良く、またアクションも果敢にこなしている。日本で見られる彼の主演作が本作と『ニンジャ・サンダーボルト』などのニンジャ映画くらいなのが惜しいが、彼は本格的な功夫スターであり、『南拳北腿』などの正統派路線でその実力を見せている。
本作で気になるのがやはりノリスの存在だろう。いわずと知れた『ドラゴンへの道』での彼と比べると流石に劣る(もっとも、李小龍という男が相手なのでこの差は仕方がない)が、年代のわりにはなかなかのバトルを披露。個人的には殺陣のテンポが不統一だった『少林門』より、本作が好きだったりします。
ストーリーはご覧の通りの勧善懲悪。『ドラゴン危機一発』みたいに逮捕されたりとかはしないので後味も悪くないし、まだあどけない張艾嘉の姿も見モノ。なかなかどうして必見です。