『截拳大蕩寇/精武門81』 | 続・功夫電影専科

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截拳大蕩寇/精武門81
Big Boss 2/Dragon Lee Fights Again
Bruce Lee Fights Again/Dragon Bruce Lee 2
1979

▼バッタもん李小龍というジャンルにおいて、勝手に李小龍作品の続編を作るのは日常茶飯事である。特に弄られやすいのが『ドラゴン怒りの鉄拳』で、不思議とそれ以外の作品のでっち上げ続編は少ないのだ(『死亡遊戯』関連の作品はいくつかあるが、どれも便乗作品でしかない)。ところが本作は英題を見て驚いたのだが、『Big Boss 2』とあるではないか!
もしかすると、これって『ドラゴン危機一発』のでっち上げ続編だったりなんかしちゃったりして?…と思いながら見てみたのだが、何故かバリバリの抗日功夫片だった。実は『Big Boss』は『怒りの鉄拳』の別題でもあるので、本作が『怒りの鉄拳』チックなのはそのためなのである…って、紛らわしいなオイ!

■物語は、着流しのヤクザみたいな楊斯(ヤン・スェ)ら日本人一味に、気色悪い学生服姿(!)の巨龍(ドラゴン・リー)が追われる場面から始まる。巨龍は反乱分子のようで、どうにか仲間に助けられて脱出に成功するが、楊斯に撃たれて足を負傷してしまう。
脱出した先で行き倒れとなった巨龍。そんな彼を助けたのは高飛(コー・フェイ)とその家族だった。実は、高飛もかつて父親を日本人に殺されたという過去を持っており、巨龍を同志だと見抜いて匿ってくれたらしい。
しかし敵の追及は激しく、杜偉和や岑潛波らに巨龍が見つかってしまった。高飛一家は身を隠すために親戚のもとに駆け込むが、巨龍とは離れ離れになってしまう。アテも無くさまよう巨龍は、あるとき張力(チャン・リー)と出会う。彼もまた日本人をある理由から憎んでおり、ふとした事から巨龍は張力の彼女・柳影紅から事情を知ることになった。
その後、巨龍は高飛一家とも再会する事ができたが、日本人たちの卑怯な罠によって柳影紅は殺され、続いて高飛とその妻も殺害されてしまう(巨龍といい感じだった高飛の娘は無事だった様子)。怒りに任せて先走った張力も楊斯に返り討ちにあうが、ここで『死闘伝説TRUBO!』に登場した「楊斯が倒れた相手にパンチラッシュをかますシーン」が登場する。あれってこの作品だったのか!
さて、1人残った巨龍は同志と共に日本人の撲滅に乗り出した。巨龍は修行に明け暮れ、楊斯たちもあの手この手で迫ってくる。杜偉和らザコを一掃した巨龍は、とうとう楊斯との決戦に臨む!

▲この手の作品で登場人物が主人公を除いて全員死亡という展開はよくあるが、本作はその後のテンポも問題だった。というのも、巨龍が怒りを爆発させて敵を一網打尽!という大切な場面を、本作ではくどいことに3回に分けて披露されるのだ(爆)。別に無理をしてまでこんなに殺さなくても、高飛あたりに死んでもらい、張力と協力して敵の本陣に突入し、楊斯や杜偉和らとそれぞれ対決させた方がスッキリしたことだろう。
その一方でアクションのほうはなかなか頑張っている。武術指導が誰かはよく解らないが(杜偉和?)、全編に渡って上質のものを構築。最後の対決の最中に拳銃を持ち出す楊斯が見も蓋も無いが(苦笑)、巨龍VS楊斯というムキムキマッチョ対決は見た目の暑苦しさとも相まってか、異様な迫力に満ちていた。ただ、ちょっと最後が物足りなかったかも。
個人的に気になるポイントとしては、作中にたびたび登場する「味の素」と書かれた張り紙が気になるところだ(笑)。スポンサーが現地の味の素の会社だったのだろうか?