畦道にいきなり大山椒魚!(画像はお借りしました) | 人生は野菜スープ~アエリエルのブログ、または午前0時&午後3時毎日更新の男

人生は野菜スープ~アエリエルのブログ、または午前0時&午後3時毎日更新の男

元職・雑誌フリーライター。バツイチ独身。午前0時か午後3時に定期更新。主な内容は軽音楽(ジャズ、ロック)、文学(現代詩)の紹介・感想文です。ブロガーならぬ一介の閑人にて無内容・無知ご容赦ください。


 で、でかい!写真を撮影された方は、犬を連れて田んぼの畦道を散歩中にこのオオサンショウウオと遭遇されたそうです。オオサンショウウオは体長50~150cmまで成長するそうですが、犬までびびる巨大さで、確かに普通の畦道の道幅を80cmくらいあるとすれば、このオオサンショウウオの体長はその倍くらいあるでしょう。雨上がりの泥道になった畦道を10mくらい這ってきた痕跡まであり、普段は川に住むオオサンショウウオ(オオサンショウウオ以外の体長20cm以下のサンショウウオ類は茂みや落ち葉、石の下など湿った陸上生活を送るそうです)には春先に交尾・産卵のために上陸してくるそうで、どのみち滅多に姿を現すことはないそうです。

 日本には約50種のサンショウウオが棲息するそうですが、動きが非常にのろいため他の種類の動物と遭遇することはほとんどない(つまり天敵はいない)ながらいずれも絶滅危惧種で、ことにオオサンショウウオは特別天然記念物指定で採集・飼育禁止にされており、ワシントン条約附属書I指定で国際取引も禁止されています。こんな巨体のオオサンショウウオの写真を見ると、洞に入って巣にしたはいいが成長して洞から出られなくなったり、知能の高い二足歩行の亜種が発見され奴隷家畜化として繁殖されたのち人間に反旗を翻したり、といった小説家の発想源になったのもむべなるかな、と思えます。ちなみに江戸時代には食用にもされ、実食した北大路魯山人によると、肉は硬くも長時間煮込むことで柔らかくなり、味はスッポンの肉の臭みを除いたようなもので非常に美味、とのことです。また何でも食べる中国ではスープに用いられたりもしているそうです。もちろん特別天然記念物指定で採集・飼育禁止ですし、ワシントン条約で国際取引も禁止ですから、たとえ中国内採取・加工の「オオサンショウウオの煮こごり」などがあってもスーパーの冷凍惣菜コーナーに並ぶことはまずあり得ません。どうしてもオオサンショウウオに近いものを食べたければ、養殖物のすっぽんで我慢なさってください。