バンコ・デル・ムトゥオ・ソッコルソ「75万年前の愛」 | 人生は野菜スープ~アエリエルのブログ、または午前0時&午後3時毎日更新の男

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元職・雑誌フリーライター。バツイチ独身。午前0時か午後3時に定期更新。主な内容は軽音楽(ジャズ、ロック)、文学(現代詩)の紹介・感想文です。ブロガーならぬ一介の閑人にて無内容・無知ご容赦ください。

Francesco Di Giacomo (1947~2014)

 唐突ですがパスタやピザと言えばイタリア、イタリアの国民的バンドと言えばバンコことバンコ・デル・ムトゥオ・ソッコルソ(人民共済銀行、B.M.S.)で、セカンド・アルバム『ダーウィン (Darwin!)』(Ricordi, 1972、Italy#4)収録の、ヴィットリオ・ノチェンツィ(キーボード)作の激情バラード「75万年前の愛 (750000 anni fa...l'amore?)」は、デビューから晩年までルックスの変わらなかったロック界随一の巨漢にして、圧倒的な歌唱力を誇った作詞家にして看板ヴォーカリスト、フランチェスコ・ディ・ジャコモ(1947~2014)の交通事故死(2014年2月、享年67歳)から十周忌を経た現在でも、今なおバンコのステージ・レパートリーに欠かせない名曲です。『ダーウィン』は1980年にキング・レコードの「ヨーロピアン・ロック・コレクション」シリーズで日本盤が発売されるまで輸入盤店の壁に30万円のプレミア価格で飾られていた伝説的名盤ですが、アルバム自体の出来もプレミアに見合う内容なら、この「75万年前の愛」の初演収録で特に人気の高いアルバムです。アメリカのイタリア移民系バンド、レフト・バンクやラスカルズの数々の名曲、エアロスミスの「ドリーム・オン」すらバンコの前では大人と子供ほどの格の違いを見せつけます。1972年のオリジナル・スタジオ・ヴァージョンと、初演から40年あまりを経てヴィットリオさんのピアノのみでデュオ演奏された、ヴォーカリストのジャコモさんの事故死4か月前の2013年10月のライヴ・ヴァージョンを引いておきましょう。