コートールド美術展 | 遠い夏に想いを

遠い夏に想いを

アメリカ留学、直後の72年の夏に3ヶ月間親子でパリに滞在。その後、思い出を求めて度々訪欧。

 天気も良かったので、ぶらりと上野まで美術展を見に行きました。コートールド美術館ってロンドンにあったかなって思いながら、東京都美術館を目指して上野公園を歩いていました。今年は暖かかったせいか、紅葉が殆ど見られません。


ueno

 昔は各デパートなどにも小さな美術館があって、よく廻ったものです。何時からかデパートから美術館がきえていき、ある時期美術館に大勢の人が訪れました。「団塊の世代」と呼ばれる戦後のベビーブームの頃に生まれた人たちが定年を迎え、暇を余して美術館や音楽会に詰めかけたのです。


 その頃レオナルド藤田(藤田嗣治)の回顧展がありましたが、会場の前の広場は押しかけた人々で埋めつくされていました。諦めて後日再度訪れましたが同じ状況なので諦めた記憶があります。以来美術館には殆ど行かなくなりました。


exibition

 印象派と後期印象派の作品が60点、実業家コートールドが個人で収集した作品がもとになっています。日本の実業家である松方幸次郎みたいですね、彼の個人収集品をもとに上野の西洋美術館があるからです。コートールド美術館はロンドン大学の美術館になっているらしい。丁度ケンブリッジ大学のフィツウイリアム美術館のようかな。


post card

 ロンドンには幾度か行っているが、テート美術館とナショナル・ギャラリーには行きました、だがロンドン大学のコートールド美術館までは気がつかなかったです。普通我々が日常目にしているのは本や雑誌などのプリントされたものでしょう。ですからこんな有名な絵がこんな所にあったのかという驚きです。マネの「草上の昼食」などその典型的な例です。スーラ―の代表作の「グランド・ジャット島の日曜日の午後」がシカゴの美術館を訪れたときに見ました。


 足腰が痛むので美術館廻りも楽ではないのですが、日本人が大好きな印象派だけの美術館の作品を見られて大満足でした。