銀座で個展を見て、帰りに・・・ | 遠い夏に想いを

遠い夏に想いを

アメリカ留学、直後の72年の夏に3ヶ月間親子でパリに滞在。その後、思い出を求めて度々訪欧。

 市の教室で絵画を教えている先生の個展が銀座で10日(土)まで行われています。前回は2年前だっか、やはり同じ銀座の画廊でした。


個展01

 どちらかと言うと、具象的ですが現実とは少し離れています。首都高で日本橋の上を通っていた時、ふと日本橋の絵を描きたくなって、下に降りたそうです。広重作の日本橋を描いた浮世絵を思い出したとか。


個展02

 丁度チンドンヤが通ったので、これを題材に一連のチンドンヤの絵を描いたそうです。教室で教えて居る時の論理的で理屈ぽい様子からは想像出来ない絵です。昔、彼はパリにも居たのでフランスでの話に花を咲かせました。


 画廊の向かいは山野楽器の裏口にあたり、楽譜を買いに3階に行きまいた。久し振りだったので売り場の様子が変わってました。バロックはもう弾かないつもりでしたが、歳ですので多分習うのも最後になるかも知れないと思いヴィタリ(17世紀)のシヤコンヌの楽譜を探しました。学生時代の古い国内版の楽譜はヴァイオリンパートだけは残っていたのですが、何十年も経って茶色に変色しています。当時の編集者は日本人でしたが、不思議なことに今度買ったアメリカ版でも編曲は同じでした。昔は国内版しかなかったのでコピーした?いえいえ古い楽譜の隅に小さくCharlier版とありました。原曲は現代風に編曲しないと一般的ではないのです。出版社によって編曲の仕方は違っています。


楽譜

 この曲はイタリアのクレモナで行われるストラディヴァリを記念して行われるトリエンナーレ(3年毎)という制作者の大会で提出品の試奏用に弾く曲です。


用紙

 山野楽器の正面玄関を出て、久し振りの銀座です。画用紙を買いに伊東屋に行きます。別館に廻り、奥のエレベーターに行くと、外国人が待っています。後に続いて中に入り、扉に向かって立っていたら、後ろから「3M、ミネソタの会社だよ」と奥さんに告げています。あっそうか3Mにいた時、特約店のゴルフ大会でこのジャンパーを着ていた。それを着ていたのを忘れていた。


3M

 ミネソタから来ていた観光客だった。それだけでない、3Mで働いていたのかって聞くので、45年前にミネソタ大学のビジネススクールにいたよって言うと。
「私もミネソタ大学のビジネススクールを85年に卒業したんだ。ミネアポリスに住んでいるけど、どこに住んでいたの?」
「私はセントポールでしたよ」
そんな会話を交わしながら不思議な偶然というべき出来事を楽しんだ。支払いを済ましてから、挨拶を交わしてなったのに気づき、そばに行って
「私はMasahiro、よい旅行をね」
「私はマーク、もう京都にいったよ、明日帰国さ」


握手をして別れた。アメリカではファーストネームでのやり取りなので、これだけではコンタクトのしようがない。