やっとです、ここまで弾けたよ。 | 遠い夏に想いを

遠い夏に想いを

アメリカ留学、直後の72年の夏に3ヶ月間親子でパリに滞在。その後、思い出を求めて度々訪欧。

 元々せっかちな性格でしたが、歳と共に益々ひどくなってきました。特に音楽はテンポがせわしなく、乱れてしまい、マイペースで弾いてしまいます。結局音楽になっていないようです。


 テンポを守るためには他人と合奏するのが一番ですが、目も足腰も悪くなってオーケストラで弾かなくなりました。ピアノも音が狂い出して、何年もそのまま、妻もチェロばかり弾いているので、ピアノと合奏することもありません。


     モーツアルト協奏曲3番、第2楽章の楽譜(アダージオ)
no.3

 去年の12月から弾き始めたモーツアルトの3番の協奏曲が2楽章まで終わり、3楽章に取りかかっているところです。


 この曲はモーツアルトが19歳の頃作った5曲の協奏曲(この他に子供の頃に作ったと言われる「アデライーデ」と贋作と言われる2曲があります)の中で最も美しい第2楽章だと思います。最晩年に作曲した「アヴェ・ヴェルム・コルムス」に匹敵する美しさだと勝手に思っています。「アダージオ」と指定があり、ゆっくりした楽章なのですが、せっかちなのでテンポが乱れてきます。


  Mozart Violin Concerto 3番( 2楽章)


 毎日弾いていますが、一日に25分か30分しか弾かないし、一音一音を大切にするので事の他時間がかかりました。


 昔TVで放映された番組にドイツでのオーケストラの人達の老人ホームが写ってました。年老いたヴァイオリニストに一曲をとの要望に、ベートーベンの小曲のロマンス・ト長調をピアノの伴奏で弾き出しました。彼は80代後半、音はふらふらとしていましたが、なんと味のある素晴らしい演奏なのでしょう。私も歳を取ったらこのように弾きたいものだと思いましたよ。



 Viosan の「ミネソタの遠い日々」  

 1970年、家族ともどもアメリカに留学した記録です。