バリリ四重奏団のLPレコードを後生大事に取ってあります。最近ではアナログに人気が出てきて、レコード・プレーヤーも販売され、レコード針も細々生産されているようです。
現実的には聴くことができないお宝になりそうです。まだ他にもフルトベングラーやベームなどのベートーベンやブラームスなどのLPもありますが、全集もののLPはこのバリリだけです。
大学を卒業して最初に入社したのが石油会社で、暫くして札幌に転勤になりました。ある日、街のレコード屋さんの前を通った時に、ウインドーにこのアルバムが置いてありました。
当時の給料は石油会社だったので17,000円くらい。一流商社でも初任給が14,000円くらいでした。結婚を考えていましたので、花嫁にピアノをプレゼントしようと給料は全て預金していました。
春のボーナスの時期です。決算の関係から新入社員には支給されないのが普通ですが、心ばかりの金額をもらいました。1万円くらいだったと思います。この思いがけない収入でこのバリリのベート-ベンの弦楽四重奏曲の全集(全部でLP10枚)を買いました。
ウィーンフィルのコンサートマスターを務めたワルター・バリリが率いる四重奏団は在学中に来日し、私も聴きに行きました。素晴らしい演奏を聴かせてくれて、感動したのを覚えています。その後バリリが右肘を痛めて四重奏団を解散してしまいました。
先日、新宿のタワーレコードに行き、復刻版のCDを探しました。ばら売りの復刻版はベートーベンのカルテットが全曲でなく、何曲か欠けていました。普通復刻版でも安いもので5千円位ですが、バリリのは取り寄せで1万円以上すると店員が言いますので、諦めて1枚だけ購入して来ました。大好きなGross Fuga(大フーガ)です。
この曲は晩年の作ですが、依頼主やパトロンに気兼ねすることなく思いのままに書いた短い曲で、一つの楽章しかありません。パトロンなどの人達を招いて試奏しますが、発狂したような激しい旋律に、途中で人々が立ち去っていき 、誰もいなくなるという場面をその昔ある映画で見た記憶があります。
Viosan の「ミネソタの遠い日々」
1970年に私たち夫婦・子供連れでミネソタ大学(University of Minnesota)へ留学した記録のホームページにもどうぞ

