父の日だよ | 遠い夏に想いを

遠い夏に想いを

アメリカ留学、直後の72年の夏に3ヶ月間親子でパリに滞在。その後、思い出を求めて度々訪欧。

チラシ  今日は父の日。昼から昭和大学のオーケストラの定期演奏会。以前妻のノッコがチェロパートでトラに呼ばれていましたが、腰を圧迫骨折して以来参加していません。でも、指揮者の方と十年以上の知り合いで、定期演奏会の度に案内があり、聴きに行きました。今日のプログラムはマーラーの交響曲1番とビゼーのカルメン組曲でした。


 初めて昭和大の定期に行ったのが昔の杉並公会堂で、聴衆者も舞台の上で演奏する学生の方が多いんではないかと思えるほどガラガラで、演奏も決して上手とはいえませんでした。今では素晴らしいの一言に尽きるほどに上達しました。何せ医学部に来る様な学生は裕福な家庭が多く、子供の頃から楽器を習っているからです。数年前の定期ではあるコンクールで受賞したという学部の女子学生がブルッフのヴァイオリン協奏曲を演奏しました。素晴らしい演奏でしたが、結局医師の道を選んだらしい。


 今週は音楽三昧で、先日の日曜日は青葉台のフィリアホールで弦楽合奏。


 月曜日は四ツ谷の紀尾井ホールでイスラエル・カルテットでした。義理の姉が無料チケットを新聞で応募して、当たったらしく、突然のお呼びでした。妻が鎌倉に友人と出かける予定があった為に、代わりに私が同行しました。紀尾井ホールは久しぶりで、二年半前に来日したフランスのジェラール・プーレのヴァイオリン・リサイタル以来です。ジェラールの父もヴァイオリニストで身体の弱ったドビッシーに助言を与えて、ヴァイオリンソナタを完成させ、二人で初演したそうです。


プログラム

 イスラエル・カルテットは若手ですが、素晴らしい四重奏を聴かせてくれました。以前、ロンドンのウィッグモアー・ホールでの彼らの演奏をNHKのBSで見た記憶があります。


 月曜日のプログラムはモーツアルトの14番の四重奏曲(ハイドンセット最初の曲)、スメタナの「我が生涯」とシューベルの「死と乙女」ですが、特にディナミークが素晴らしく、抜群のアンサンブルでモーツアルトのト長調の曲は躍動感溢れ、聴いていて心が躍り出さんばかりで、すっかり魅了されました。


 全員が素晴らしいのですが、チェロは特に美しく、シューベルトの2楽章のピチカットの後に主題を奏でる時の素晴らしさは、聴いていて涙が出そうなくらいの演奏でした。


 弦楽奏者は圧倒的にユダヤ系が多いです。世界中に散らばっているユダヤ系の有名弦楽奏者が名演奏を聴かせてくれます。名前を挙げれば限がないので、止めますが、戦時中ドイツがユダヤ人弦楽奏者を追放してしまい、ドイツ人のヴァイオリン奏者はクーレンカップしか残っていませんでした。


 昭和大学の演奏会が終わって、父の日のためのレストランに急ぎました。今までは父の日どころか母の日も、何もしていないのですが、今年から母の日も父の日も子供たちのプレゼントでなく我々自らがやることにしました。


 狛江のママパスタというジローの店に姉妹義兄弟が集まり、わいわい話に花を咲かせるという趣向。ここは値段も手ごろで懐の心配がないのがいい。楽しい父の日でしたよ。


mamapasta


 Viosan の「ミネソタの遠い日々」
1970年に私たち夫婦・子供連れでミネソタ大学(University of Minnesota)へ留学した記録のホームページにもどうぞ