千畳敷カール(木曽駒ヶ岳+宝剣岳)登山 | zen:埼玉アウトドア・キャンプ・登山ブログ

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新たな愉しみを発見しながら日々のアウトドアライフを綴っていきます。
(公式サイトも宜しくお願いします。http://fielddiscovery.net)

長野県、駒ヶ根市にある「千畳敷カール」を最後に見たのは2016年。

今回は、日本百名山でもある「木曽駒ヶ岳」をメインに登ってきた。
途中通過する「中岳」、そして前回登った「宝剣岳」にも再度アタックしてきたので
今回は、3つの山をいっぺんに登った事になる。


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★登山動画あります(Youtube)
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千畳敷カールから目指す「木曽駒ヶ岳」・「宝剣岳」  (長野県/駒ケ根市)

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「千畳敷カール」までのルートや、登山口までのアクセスについては、
以前登った際の記事を参照していただきたい。

・千畳敷カール

「バス→ロープウェイだけ」で実に標高「2,612m」まで
一気に登れてしまうこの日の「千畳敷カール」の気温はなんと10度!

風が強く、山のてっぺんには、真っ白い雲がたくさん。
ガスってます。。。マジか。。。




天気予報は直前まで「晴れ」だとか「雨」だとか
空の機嫌がグラグラしてたので、最悪どしゃぶりでのスタートも覚悟していただけに
この程度の天候ならいくらか気が楽だ。

ただ、風が強いためか、寒い!
ちなみにこの時の気温と装備は以下の通り
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・気温:10度
・ドライメッシュTシャツ(FieldDiscovery)
・レインウェア(ジャックウルフスキン)
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上半身は以上の2枚である(寒


もちろん、バックパックにヒートテックやらダウンやらの防寒着は入っているが
極度の汗っかきの私は、あまりに着こんでしまうとすぐに汗で体が冷えてしまうので
極力、汗をかかないレイヤリングが大切。

この時に大事なのは「ウェアの素材」である。
汗をかいてもすぐに乾くドライメッシュ素材は必須。
更にそれらが中でこもらないようなアウターを着る必要がある。

「ジャックウルフスキン」のレインウェアはゴアテックスのように
水は通さないが水蒸気は逃がしてくれる独自の機構(TEXAPORE/テキサポール)で作られているため、
「インナー:速乾Tシャツ」「アウター:ジャックウルフ」の組み合わせは、とても相性が良い。
上着の中でびしょびしょに汗をかいても、この素材の組み合わせならば

「アウターを脱がずに」中でTシャツが乾いていく。
ゴアテックスも同様、この素材を開発した人は天才である。

山の話。
13:00ごろからゆっくりとスタートし、
30分も歩けば、今上がってきたロープウェイは結構遠くに見える。


恐らく午前中組か、前泊組かの数人のハイカー達とすれ違い
ひたすら歩く事1時間。

最初の休憩地点になる「乗越浄土(のっこしじょうど)」へ到着。


ここにはトイレ(有料)や物資補給ができる「宝剣山荘」と呼ばれる山小屋があるので寄っておこう。



・リンク「宝剣山荘」

 

ふもとからかなりゆっくり来ても、おおよそ「1時間程度でこの休憩所には到着できる」ので
「千畳敷カール」へ訪れた際は「木曽駒ヶ岳」にしろ、「宝剣岳」にしろ、
まずはこの山小屋を目指す事を目標とすると、道中も焦らずに登ることができる。

「乗越浄土」あたりから、ちょうど霧が晴れてきたので、見晴らしも良い感じに。

山小屋の外にはテーブルが置いてあるのでそこで一旦コーヒーブレイク。
ジェットボイルで沸かしたコーヒーは今回スノピのシェラカップでいただく。
うーん。。あったまる。。
この時はまだ、風が強いせいか、とても寒かった。




ちなみに、この「乗越浄土」は「宝剣岳」と「木曽駒ヶ岳」の分岐になる休憩所なので
宝剣岳を目指す方は、この位置からものの数分で「宝剣岳」を目指すことができる。

今回私は、「木曽駒ヶ岳」の方へ。(※後で宝剣岳も登ります)
こちらのルートは初めて通るルート。

宝剣山荘からおおよそ30分程度の位置からは、
高低差こそないが、結構大き目の岩がゴロゴロとした足場を歩く感じになる。




この先にあるのが「中岳」。
そして「中岳」を過ぎて、ようやく「木曽駒ヶ岳」が待っている。
道中は晴天に恵まれ、途中途中振り返っては、数々の絶景たちを写真に収めていく。
バックパックを下ろさずの立ち休憩は結構大事。

強風のおかげか、完全にガスは晴れた。
イエーイ!




ゆっくり歩いて約1時間後。
「中岳」へ到着!




ここもまた最高のロケーションではあるが、今回の目的地はここではない!
「中岳山頂」を軽くディスカバった後は、この先にある山小屋でひと休憩してから、
「木曽駒ヶ岳」へ向かう。
何やら、中岳中央に置かれている「お賽銭箱」の横の細いルートがそれっぽい順路。

ん?ルートはこっちで合ってんのか?といった感じにその細道を抜け
思わず声をあげた。



中岳を抜けた一発目の景色がコレである。

もうすでに「木曽駒ヶ岳」は見える位置まで来ていた!

今回一泊させていただく「頂上山荘」と呼ばれるこの青い屋根の山小屋の周りには、
すでに翌朝の「ご来光」を待つテント泊組が、各々が選んだ最高の場所でキャンプをしていた。
いいなぁ。。こういう装備持ってきてテン泊もおつである。

ちなみに「頂上山荘」の宿泊料金は1泊2食付きで一人9.500円。
テン泊は一人1,000円。
その他トイレ使用料や詳しい料金設定は公式サイトを確認していただきたい。


・リンク「頂上山荘」」


中岳から下山するような形で、こちらの山小屋に向かうこと数分。
あっという間に「頂上山荘」に到着!




このまま「木曽駒ヶ岳」へ行けない事もないのだが、今回はこちらの宿にて一泊。
翌朝私もご来光を拝むスケジュール。

とりあえず、バックパックを下ろし、足を休め、
到着ビールでひとまずの安全に乾杯。




ビールうんまい!
キンキンに冷えてやがる!

しばらくすると山小屋のラウンジで夕食の時間。
自分が持ってくる山飯や弁当も良いが、たまには山小屋で用意されるごはんも良い。




食後の一服をしていると、美しい夕焼けに遭遇。




すごい。。
一瞬だったが、あたり一面の空が真紫になる絵などかつて見たことがない。




映りこむ物、人がすべて神秘的な美しいシルエットになり
この景色はこの日一番の絶景となった。
山の夕焼けは初めて見たかもしれない。。これは本当にキレイだった。

ご来光はAM5:30の予定。
一旦部屋で横になり、目覚ましをかけて就寝。
とりあえず今日はおつかれさま。

翌朝。
目覚ましが鳴るよりも前に、外を歩く大勢の砂利の足音で目が覚める。
皆、日の出の時間を予想してか、東の空を見上げて今か今かとご来光を待つ。
しかしこの日はあいにく朝が曇っており、神々しいご来光を拝む事はできなかった。
が、まぁこんな時もある。

私の当初の目的はご来光ではない。
日本百名山の「木曽駒ヶ岳」を踏破する事である。

AM7:00
さくっと朝食を食べ、いざ「木曽駒ヶ岳」へ。

決して晴天といった空ではないが、とてもクリアな景色が眼下に広がる。
この時間、平日ならまだギリ寝てます。




実際、山小屋からの「木曽駒ヶ岳」は「秒」である。
道中は大きな高低差もなく、あっという間に山頂らしき柱標が見えてきた。
まさかあれか?

きた!



標高2956mの「木曽駒ヶ岳」登頂である!

この時、AM7:35



かなりゆっくり歩いても30分程度でこの山小屋からは「木曽駒ヶ岳」山頂を拝めるので
テントでの前泊や山小屋1泊のご来光プランは、シニアや登山初心者の方にもおすすめ。
だいぶ余裕があって愉しめるプランかもしれない。

登山経験者の方なら、ロープウェイ~木曽駒ヶ岳山頂まで2時間もあれば来れるので
日帰りプランも全然ありである。

山頂は見渡す限り360度の絶景。
南アルプスはもちろん、御嶽山、富士山なども拝むことができる。

ちなみに、山頂はとても広く、ここで弁当を食べたり
休憩をして山頂での一服を十分に愉しむ事ができる。

この抜群の景観を見ながらのコーヒーは最高。
ようやく来たよ「木曽駒ヶ岳」!




木曽駒ヶ岳山頂を十分に満喫した後は、下山。
再び、「宝剣山荘」の山小屋がある「乗越浄土」を目指す。
ここまでは結構あっという間だった。

時間が余ったので「乗越浄土」からは、
4年前にも登った「宝剣岳」を目指す。



まだまだ午前中。
これを登ったらメシにしよう。

調子に乗っていると余裕で滑落死するこの「宝剣岳」だが
傾斜がきつい箇所や鎖場が数か所ある程度で、それほど高難度なものではない。




私は、「宝剣岳」に限らず、登山における鎖場の鎖を100%信用していない。
所詮は人間が打ったもの。それもいつ打ったのか自分が把握している設備ではないからだ。

丁度私が引いた瞬間に、耐久の限界を超え
ジャラっと鎖もろとも滑落する可能性は十分にあり得る。
故に、鎖があるからと、そこに全体重を預けられる程の信用には至らないのである。

とは言ったものの、これを頼らずに登るのは結構難しいので結局鎖を握る。

到着!
2度目の宝剣岳踏破である。

 

引きで見るとこんな感じ


正直、この位置に立つと「恐怖よりも感動が勝る」
前回同様、ここでのジャンプは生前最後の写真になる可能性があるので
この位置で撮影して終了。


 

宝剣岳山頂も混んできたので、サクっと下山して早めの昼食を作る。
今回はパスタ。


ジェットボイルで麺を茹で、スノピのアルミクッカーでソースを暖める。

久しぶりにボロネーゼ食べたくなり、どれを選んでいいか分からなかったため
気になる3つを全部買ってみた。



「青の洞窟」「ボロネーゼの真実」「予約でいっぱいの店のボロネーゼ」
これらを全部混ぜて麺と絡めて食べてみた。


うまい!

いうなれば「青の洞窟で見つけた予約でいっぱいの店のボロネーゼの真実」といったところか。

 

肉のうまみと3種類のボロネーゼのコクが絶妙で

体中にエネルギーが補給されるのを感じた。

シメに定番のアマノフーズの茄子の味噌汁をいただき、下山。
ロープウェイを目指す。

スタート地点でもあるロープウェイに戻ったのはPM13:00。
「木曽駒ヶ岳」と「宝剣岳」をゆっくり登ってゆっくり下山しても
まだお昼ちょい過ぎ。



「3000m級の登山」を、この「まったりゆっくりプラン」でも十分に愉しめてしまうのが
この「千畳敷カール」の魅力といってもいいだろう。
ふもとはちょっとだけ暑かった(気温15度前後)

ちなみに、「宝剣岳」「中岳」「木曽駒ヶ岳」ともに、「高山病」になる可能性が十分にある山なので
いくら簡単に登れる山だからといって、キャッキャっとはしゃいで
肩で息をするような無駄な体力を使っていると

「余裕で頭痛に襲われる山」なので注意していただきたい。

「木曽駒ヶ岳」
どうしても訪れておきたかった百名山のひとつではあったが、
おまけで登った「宝剣岳」。「中岳」から見る「頂上山荘」前にあるテント群の景色。
これらの魅力がこの「千畳敷カール」にはぎっしり詰まっている。
今回の登山でますますこの「千畳敷カール」が気に入ってしまった。



余談だが、「木曽駒ヶ岳」は日本百名山以外にも、「花の百名山」にも選定されているため
また季節を変えて訪れ、花の景色を愉しみながら望む山々もさぞ美しい事だろう。

気が付けばもう10月。
次はキャンプか、もう一発トレッキングか。

 

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