本田 宗一郎氏が「『ああ、この商品を買ってよかった』という喜びこそ、製品の価値の上に置かれた栄冠である。私は、わが社の製品の価値は、製品そのものが宣伝してくれると自負しているが、これは買ってくださった方に喜んでいただけることを信じているからである」と言っているように、商品を買ってもらった方を念頭にした基本理念になるのだが、そう考えた場合、”売ると創る”という部分の意味は、どうなるのだろうか?
もちろん、いろんな本には従業員満足度という意味の事を書いてあるが、本当にそれだけなのだろうか?
従業員満足度というのも大事だが、それ以上に、その職場で働く従業員同士の人間関係を良好に保つと言う事の方が大切なのではないか。
給料が安く、仕事もそれなりにきつくても、そこで一緒に働いている人達との人間関係が良くてなかなか辞める気持ちにならない人はいるのではないかと思う。
それは、従業員満足度とは別モノになるのではないかと自分は考える。
多少、給料が安く、仕事がきつくても、仲がいい仲間がいる笑顔が溢れている職場を辞めてまで、新しい仕事を探そうという人は、そんなにはいないはず。
それは、コンフォートゾーンから抜け出せないという見方も出来るが、コンフォートゾーンに居ながらでも、ストレッチゾーンには踏み込める仲間がいれば、それほど問題はない。
それに、職場がコンフォートゾーンとしての精神安定の場所として考え、会社以外で仲間を作り、その仲間とストレッチゾーンに踏み込むと言う選択も出来る。
その場合、ワークライフ・バランス的には良いモノになるはず。
話を少し戻して”創って喜ぶ”の意味は、どう捉えるだろうか?
物作りが好きで、設計や研究の部署であれば、毎日喜んで仕事をしているだろうが、工場のラインならどうだろうか?
毎日、同じ事の繰り返し、もちろん、多少新しい事もあるだろうが、基本的には変わりはしない。
昇進して、現場のリーダーになったり、管理職になったりする人もいるだろうが、全員がなれるはずがない。
そんな環境で、何を喜ぶというのだろうか?
管理職やリーダーは、目標設定をして、やる気を起こさせ、達成をしたら褒めるという事をするのだろうが、そんな外的要因では、内面的に満足をして、本当の意味での喜びを感じることは出来ない。
もっと内面的な満足を与えなくては、従業員一人ひとりは成長もせず、退屈な毎日を送り、無意味な人生を送る事になるだろう。
管理職やリーダーは、それほど部下の人生に大きな影響力を持っている事を自覚するべきなのである。
管理職やリーダーが、部下に大きな影響力を持っているのと同時に部下も管理職やリーダーに対して大きな影響力を持っている。
言ってみれば、管理職・リーダーと部下は、二人三脚で人生の一部を共有している事になる。
管理職やリーダーが、いくら頑張ろうとも部下の基本的なレベルが上がらなくては、いっこうに楽にはならず、充実した人生というより仕事に追われ続けた人生となるだろう。
そうならない為にも、部下には成長してもらい、基本的なレベルを上げてもらわなくてはならない。
それも、人間力の成長をである。
人間力の成長には内面的な充実が不可欠。
それでは、毎日、同じような仕事している部下に、どのよう内面的な満足を与えればいいのだろうか?
ポイントとなるのが職場の人間関係である。
一緒に仕事をしているにもかかわらず、お互い、相手の事を何も知らず、無関心の職場だったら、どうだろうか?
そんな人間関係の職場では、リーダーがどんなに頑張ろうが、冷めた結果になるのは必然。
では、お互いの事をよく知っていて、興味があり、笑顔が溢れている職場だったら、どうだろうか?
そういう職場であれば、何もしなくても活気があり、リーダーが行った事に対しても+αの効果をもたらすだろう。
人間関係を良好に保つためには、やはり、相手の事を考えて、どうしたら喜ばれるかを考えて行動する事が大切。
相手に喜ばれて、悪い気はしないだろう。
その為にも、職場には笑顔を増やすことで、人間関係も自然と良好になっていくのではないかと思う。
もちろん、職場ごとに環境も違えば、いろいろな人がいるので、一概には言えない。
職場の笑顔を増やす為にも、お互いの事をよく知り、興味を持って接する事が必要不可欠。
2へ続く。
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