青色 | 20年以上の倉庫現場経験者が伝える仕事術

20年以上の倉庫現場経験者が伝える仕事術

20年以上の倉庫でフォークリフトを使っての仕事経験を活かした現場で培ってきた仕事術をお伝えします。

テレビ「ルビコンの決断・青色発光ダイオードを作った男・中村修二 前・後編」を見て。

http://www.tv-tokyo.co.jp/rubicon/backnumber/090730.html  

http://www.tv-tokyo.co.jp/rubicon/backnumber/090806.html  


前篇・後編と二回にわたっての放送。

前篇が、青色発光ダイオードの開発部分をドラマ化。

後編が、会社側との特許権に関する裁判をドラマ化。


両方とも見ていて面白かった。


前篇は、理解のある経営者により、開発者が自分のやりたい研究開発をする事により、それが会社の利益に結び付き、飛躍的に会社が成長している。


世界の多くの企業が、青色発光LEDの開発に全力を注いでいるにも関わらず、日本の小さな企業がいち早く製品化にこぎつけられたのか。

開発者の発想の転換とやる気、好奇心、探求心や経営者の最大限の協力などがあるのではないかと思う。


資金面で問題があるかもしれないが、ここで一番大事なのが、企業規模は関係がないと言う事。

研究開発に関する設備投資は必要不可欠だが、それを出し惜しみしていては、会社の成長などありえない。


それよりも、問題なのがやる気のある研究者をどれだけ育てあげるかではないかと思う。

会社側から言われたことばかり研究開発していては、一昔前のサラリーマンと同じ。

それでは、中村氏のように、研究開発には没頭できないはず。


いかに研究者に自主性を持たせるかによって、研究の成果が違ってくるのではないかと思う。

そのためには、会社のトップの考え方が大きな影響を与えるのではないかと思う。


青色発光ダイオードの開発を成功させた中村氏には、会社から新しく設立される研究所のトップへの就任と言う辞令を受け取ったが、中村氏は、研究の第一線から外されたと感じた。

ところが、当時の事をよく知る上司である小山氏は、中村氏の好きなテーマで研究をさせる為の辞令だと語っている。

その当時、中村氏には、海外の企業や大学から誘いが多数来ていて、中村氏は、アメリカへ行くことを決意した。

そして、後編に続く裁判闘争は、両者のコミュニケーション不足による意思の擦れ違いがあったのではないかと思う。

もっと、お互いの事を知っていれば、もしかしたら、裁判は起こらなかったのではないかと思ったりする。

後編の裁判闘争は、日本の研究者の処遇・待遇を明確にすることも含んでいた。


事の発端は、中村氏が日亜化学工業のライバル企業のコンサルタントも務める事になり、そんな中村氏を日亜化学は、勤務していた製造技術をこのライバル会社へ漏らした疑いで訴えた。

裁判の結果は、日亜化学の請求が棄却される形で終わったが、中村氏は、青色発光ダイオードの発明の権利をはっきりさせる為に、日亜化学を相手に裁判を起こした。


この裁判の焦点は、青色発光ダイオードを製造する機械を改造した特許権は、誰のものかと言うもの。


日本の企業では、開発した製品の権利は企業側にあり、開発した研究者には権利は、まったくなかった。

ゆえに、どんなに会社の利益に貢献したモノを開発したとしても、研究者には、恩恵はまったくなかった。


そんな現状の中での、開発に関する裁判闘争。


裁判の部分は割合するが、最終的には、和解と言う形で決着している。


開発成果は、誰のものか。

どこの企業も抱えている問題。


そして、開発成果に対する正当な評価であり、対価を与える事で、社会で騒いでいる収入格差は、多少なりとも起こり得る。


結果に対して、正当に評価をし、対価を払うのは当然の事だが、今までは、会社の為、国の発展のために働いてきたと言う意識が大多数をしめていたゆえに、そういった権利を主張してこなかったのではないかと思う。

この裁判で、そういった意識に問題を投げかける事で、新しい道が開けたとも言えるのではないかと思う。


そうなると、ナレッジワーカー(http://kwenchanajo.ld.infoseek.co.jp/02-nare.html )とブルーカラーとの収入格差は、必然的に大きくなってくる。


そして、今後の日本では、ナレッジワーカーとして、働く事になるのではないかと思う。

そうでなくては、今の生活水準が保てないだけでなく、世界を相手に出来ないのではないかと思う。


今までは、日本製の製品は品質が高いなどと言って、重宝されていたが、今後は、そんな事は絶対にないはず。

どの企業も、生産コストを下げる為に、労働力の安い海外へ生産拠点を移行していくはず。

その際、きっちりと教育をしていけば、多少時間はかかるかもしれないが、今までの日本製と同等の品質レベルには持っていけるはず。


今までは、工場で働いていた人達の派遣切りが問題になっていたが、今後は、やるべき仕事のレベルについていけずに、仕事がないと言う可能性もあるのではないかと思う。


人口が減少していく現状を考えれば、市場は自然と世界へ求めなくてはならないはず。

海外の貧富の差は、日本とは比べモノにならない事は、誰もが知っているはず。


今までは、日本と言う島国の中だけを相手にしていればよかったが、今後は、いろいろな文化や生活習慣などにも対応していかなくてはならないはず。


だからこそ、ナレッジワーカーが求められるのではないかと思う。



開発の裏話として、青色発光ダイオードの材料として、セレン化亜鉛と窒化ガリウムの二つがあったが、世界の大多数はセレン化亜鉛を選択し、窒化ガリウムは扱いがしにくい為にほとんど研究がされていないにも関わらず、中村氏は、窒化ガリウムを選択した。


一般的に考えれば、研究がされていないが為に、成功する可能性が含まれているから選んだと思うだろが、番組内で、窒化ガリウムを選択した理由は、窒化ガリウムの論文を書いて、博士号を取りたかったからと語っている。


これを聞いた時は、驚きとは別にこういう選択もあるのだなと思ってしまった。

もし、開発が成功しなくとも、そこで得た経験は、必ず何かの役に立つはず。