今更ながら「本田宗一郎本伝」を読んでみた。
漫画になっているので読みやすいが、何か物足りない。
自分が読んできた本から見ると、入っててもいいはずのエピソードが入っていない。
゛入れ歯事件゛や゛創立15周年記念式典の前夜祭として、1億円を投じて「模擬国際都市/京都の夜」と銘打って行われた京都の夜を貸し切るイベント゛、゛爽やか引退と言われた宗一郎氏と藤澤氏の同時引退゛の三つは、宗一郎氏の人柄が表れていると思うのだが描かれていない。
特に藤澤氏との同時引退の部分が省かれているのには納得がいかない。
宗一郎氏の人生の後半は、藤澤氏がいたからこそ、宗一郎氏は、自分の夢を追い続けることができ、輝きを増した。
その終着点ともいえる同時引退。
それを描かなくて、引退後の余生を描いていては区切りがない。
自分の夢を追い求め、夢中に走ってきた時代と引退後のゴルフをやったり、絵を描いている時代。
この落差を意味するものは何か?
その違いを分かるためにも、引退に際しての宗一郎氏と藤澤氏の会話を描くべきではなかったのかと思う。
この本は、誰が読んでも分かるように無難にまとまっているが、一人の人間としての本田宗一郎氏の事を描きたかったのか、本田技研工業の創業者の一人である本田宗一郎氏を描きたかったのか曖昧ではないかと思う。
とはいえ、漫画の他にインタビュー記事もあるのは、そちらは面白かった。
以下、追記部分です。
本の冒頭に宗一郎氏の言葉として、
「自由の中に生きると言う事は、嵐の中に生きるのと同じである」
と書かれている。
自由とは、何をやるかは本人次第。
それは、自由と言う名の試練に試されているのと同じだと思う。
何をやるか見えない中で、自分の道を自ら切り開かなくてはならない。
それは、自分自身に向き合い、問いかけ、自分だけの答えを引き出さなくてはならない。
人によっては、表面だけの事柄に対して軽々しく答えを出す人もいれば、自分自身に問いかけに問いかけ、心の底から答えを出す人もいる。
どちらが、充実した自分の人生を歩む事が出来るだろうか?
嵐の中を進むからこそ、本当の自分が見てくるのではないかと思う。
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