イサクパシャ宮殿 | fidealのブログ

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崩れゆく宮殿の柱に西日があたり、墓標のような

 

文様が冷たい影を落とす。

 

 

儚い有限の時間の営みは、瓦礫の中に幽閉され、

 

崩壊した無限の時間にその魂を委ね、静寂の鎮魂歌

 

が永遠の虚無を奏でる。

 

 

訪れるものが、肉体を失った亡霊のような瓦礫に躓

 

けば、崩れ落ちる瓦礫の音と、封印された霊の叫び

 

が沈黙を破り、宮殿の中で共鳴する。

 

 

しかしその叫びも、閃光のように瞬く間に消滅し、

 

廃墟の宮殿は再び虚無に支配される。