雪が降る(カルス) | fidealのブログ

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雪が降りだし、更にカルスの町を散策していると、

 

一人の男が手を伸ばしてお金を無心してきました。

 

 

少ないと思いつつも、持ち合わせの小銭1万トルコ

 

リラ(当時の日本円で10円)のコインを渡すと、

 

いやな顔一つせず、大切そうに握りしめて拳を

 

つくり、嬉しそうに去って行きました。

 

その刹那、冷たい雪を溶かすかのように心が温まり、

 

わずかなコインが何十倍もの糧となって、自分に

 

帰ってきました。

 

 

イスラムの教えには、困っている人を見捨てない

 

というものがあります。

 

 

旅の道中、夜行バスの移動中に道路が封鎖されれば、

 

解除されるまでモスクで受け入れてくれる。

 

そんな教えは、現生を生きる知恵なのかもしれません。

 

 

(補遺)

当時1万トルコリラといえば、パンやチャイが飲める

 

金額でした。

 

黒海沿岸のトラブゾンの町で食事をしていたとき、

 

お金に困っていた人に、レストランの従業員が

 

パンとスープを提供していました。

 

イスラムの教えでは当たり前の行為のようですが、

 

それがトルコの何処へ行っても同じ宗教観で

 

イスタンブールのような都会でも、似たような光景に

 

出くわしました。

 

誰でも光る石を生まれながらして持っているとは思い

 

ますが、それを生涯かけて磨き上げるのはなかなか

 

大変です。

 

困っている人を助けるというのも、石を磨くための

 

一つの方法かもしれませんが、やり方は人それぞれ

 

ですから、何が良いとは私にはわかりませんが、歳を

 

重ねると、私なんかはついつい焦って、

 

自分のことばかり考えてしまいます。(苦笑)