作品展望より №4(解説~小島美智子) 【劇場】 光りつつ蛇口より出る棒状の水もて顔面荒ひてをりぬ 時田則雄 人間の千切れた心散り散りにそれでも夏のひまはりは咲く 坂田幸義 野辺に散る野バラのかおり干し草の発酵臭にまざりておりし 宮崎幸夫 ポケットに入る蛍を飼つてゐるメールが来れば青くふるへる 大西久美子 戦争は嘘で固めて美化する真意を知らず翻弄の民 大崎和夫 新色のアイシャドウ塗りいつわりの眼力つけて無敵となりぬ 湯浅可知子