同じ作品と十年向かい合ったらこうなった | 女の子フィギュアの作り方☆超初心者向け講座

同じ作品と十年向かい合ったらこうなった

「フィギュア作りは、マゾゲーで詰みゲー」。ミカタン女史が遺した、じゃない残した名言である。事実、作成のスタンスを一歩間違えると、エンドレスか、さもなくは廃棄=ゲームオーバーになりかねない。

 

ぼくがその落とし穴に落ちた一人である。 はじめの数年間は「練習がてらの習作、試作品作り」ということで試行錯誤すること自体を楽しむことができた。本番はカラーのねんどを使い始める。だがこの素材で完成させるには、他の素材の三倍はかかると気づく。八割のパーツがそろっていた作品を直ちに廃棄。ここは思いきって諦めたことは英断だったと思う。

 

そこから現在のニューファンドを扱う。 三人同時に作っており、まずまだ一度も作ってない三人目(現在も未完成)の作成を手掛ける。そこである程度形になってきたので、残り二人に着手する。すでに一度ずつ試作品を作り上げたキャラクターなので、その二人はだいたい順調にいった。ここで三人目にもう一度戻り続きを作り始める。このときほぼ形ができ、もうすぐ完成かなと思った。

 

しかしここに一つめの落とし穴があった。自分の技量があがったため、先に作った二人の「粗」が目立ちはじめたのだ。 少し手直ししようかと手をつける。その「少し」は気がつけば七から八割のパーツを作り直し、丸一年たっていた。ブログの過去ログを見て「マヂ?」と、一瞬ときが止まった。さすがにそこまで手を加えればかなり別物である。完成度は「初めて手にかけた作品」と思えば、「我ながらよくやった」とほめた。これが2013年ころである。

 

翌年、失業やら就活やらで「オレ、無職なのに、こんなことしてて、いいのかな?」という自責の念の中で一応作り続ける。 このころフィギュア以外のものに取り組んでいたため、ほとんど手付かずの状態が長く続いた。さらに知人らに「もうすぐ出来るから」と言ってしまったことを後悔する。

 

最後の三人めは360度どこから見てもおなじシルエットをしているという、「こんなのムリやん」という髪型をしたキャラであった。だが、ある程度はそれらしく見える方法を発見。「フィギュアの神、降りてきた?」と目から鱗が落ちる。

 

だがおなじキャラクターばかり向き合っていると、どんなに好きな作品であっても、情熱が覚めるには八年という月日は充分な時間であることを痛感する。実際すごく単純な形のパーツさえウンザリするようになった。 最近(2017年9月ころ)になってようやくその「ウンザリ病」から抜け出し、作成意欲が復活する。

 

だが! ここで新たな罠が待ち受けていた。「技量が上がりすぎて、完璧じゃないと気がすまない病」にかかってしまった。「もとのデザインがシンプルなんだから、そこまでデッサンにこだわらなくてもいいだろ?」「こんな場所、完成後見えなくなるじゃん」「こんなの気にするなんて作った本人だけだろ?」というところまでキッチリ作らないと気がすまなくなってしまったのだ。実際今日は一度完成しかけた顔を埋め直して、また目を彫りなおすことにした。

 

それからここまで長期に渡って作り続けていると「あ、このパーツ割れとる・・・」という具合に、作業中気づかずにパーツを壊し修正するという手間が増える。さらに「もっとシャープにしよう」と削っていくと気泡が出てきてこの穴埋め作業が増える。 ニューファンドという素材はプラ材との相性が悪い。ゆえに一度「サーフェイサー」というプラ材でコーティングをした場合、コーティングを削り落とさなければならない。

 

最近顔を全部ラッカー液に浸して完全にねんどだけの状態に戻した。

だから顔だけ白い。おかげでずいぶん作りやすくなった。他のパーツは・・・悩んでいる最中である。 例えるなら「サグラダファミリア」でも「モナリザ」でもなく、光速に近づけば近づくほど質量が増加するため、より膨大なエネルギーを必要とする「相対性理論」というところだろうか? 結局今年で十一年目になります。


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