皆さんこんにちは。FG☆そうたです。

昨日、「手持ちのソリッドロッドの使い分けを検証してみた!!」と題しまして、「999.9 Meister イエローウルフ 61UL-ST」「PRESSO LTD AGS 61L-S」「ダーインスレイヴ 6'1Is-UL」のソリッドティップのL~ULクラスロッドの徹底比較をさせていただきました。

 

こちらの記事の中で、一部わかりづらい箇所があったと友人くん(初心者)から質問がありました。

 

・問題の箇所はココ

■バイトの質による使い分け

コレが一番大きいところだと思います。

得意とするバイトが強い順に

61UL-ST > 61L-S > 6’1Is-UL

です!

 

ここは素直にテーパー順ですね。ファーストテーパーほどティップが素早く入って素早く反発を返し、反対にレギュラーテーパーになるとバイトに対してティップがゆっくり入って追いかけ、ルアーを保持する間を持たせて巻きアワセの入力をしっかり返していくという理屈です。

 

・質問の内容はこちら

素早く反発を返してくれるなら61UL-STがいちばん優れているんじゃないの?

 

ひとりの疑問はみんなの疑問!というわけで、もう少し深く掘り下げていこうと思います。

 

まず、言葉足らずで申し訳ありませんでした。

 

そして、ずばりその答えは「61UL-STの反発は、瞬発力はあれど大きくはないから」です。

ロッドワークによるアワセやロッドの反発力を用いたフッキングは、初動の瞬発力は高いですがパワーは弱いです。

反対に、巻きアワセは針に入力が伝わり始めるのは遅いですが、最終的なパワーは大きいです。

この違いです。

 

フッキングに至るまでに針にかけなければいけない力の合計を100とします。

強く鋭いバイトは、そのうちの80くらいを魚が勝手にかけてくれます。つまり、人間は残りの20を補えばよいことになりますね。

しかし、そのようなバイトは威嚇、攻撃に近い場合が多く、魚が咥えてくれる時間は短いです。残りの20をすぐに返してやれなかった場合、針が魚の口に残らずに吐き出されてしまいます。

ということは、ここで求められるのは「弱くても瞬間的に入力を返すこと」ですよね。

人間の腕がアタリを関知して、その信号が脳に到達し、脳から「アワセろ!」と指令がいき、腕が動いて、その力がロッド、ラインを通って魚に到達する…これでは遅い!

それを人間のロッドワークを介さずとも瞬間的に補ってくれるのが61UL-STというわけです。

 

反対に、ビタッとその場で止まるような感じがあるバイトは水中でははむっと咥えるだけにとどまっていることが多く、魚はフッキングに至るのに必要な力100のうちのせいぜい40~50くらいしか持ってくれません。

人間が残りの50~60くらいを補う必要があります。

こうなってくると、必要なのは高出力の巻きアワセ。甘掛かりでも魚の口に針を残したまま、十分な入力が魚に伝わる時間を稼ぐことなのです。

それを可能にしているのが、ティップが柔軟に魚のバイトを追いかけて逃がさず、ロッド全体が曲がりながらじわじわと巻きアワセで高出力を返していくIs-ULです。

むしろこのときに瞬発的に中途半端な力を返してしまうと、針が外れてしまいます。

「弱めのバイトはIs-ULが得意としており、61UL-STが不得意としている」と書きましたが、それにはこういった理由がありました。

 

まとめると、アワセの「瞬発力」と「高出力」は相反する関係にあり、どちらがより強く求められるかは状況によって変わるからということになります。

 

■参考動画