誤解と恐れ | 世界トップクラスを目指す マーケティング戦略

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働く者に主体的に成果をあげさせるという課題を直視しない第一の、そして主たる原因は、権限と権力の混同である。
マネジメントは、肉体労働者からにせよ、知識労働者からにせよ、責任を持ちたいとの欲求に対して、それを権限の放棄を要求するものと誤解して抵抗する。
自らの権限を危うくすると誤解する。

権限と権力は異なる。
マネジメントはもともと権力を持たない
責任を持つだけである。
その責任を果たすために権限を必要とし、現実に権限を持つ。
それ以上の何も待たない

権限と権力の混同によって、マネジメントが自らの組織にとって好ましくない結果をもたらした例は少なくない
かつて分権化が大変な抵抗を受けた
トップマネジメントを弱体化し、その失権を招くと心配されたためだった。
しかし今日、あらゆるマネジメントが、分権化はトップマネジメントを強くすることを学んでいる。
分権化によってトップマネジメントはより成果をあげ、本来の仕事ができるようになる。
トップマネジメントの検眼は、分権化によって増大する。

これと同じように、日本企業もIBMもツァイスも、働く者に主体的に成果をあげさせることによって、自らの仕事に専念できるからである。
マネジメントの仕事でない活動、マネジメントでは貧弱な成果しかあげられない活動、時間ばかり取られる活動から解放されるからである。

かつてトップマネジメントが分権化に抵抗した理由は、もう一つあった。
分権化が課すことになる高度の要求を恐れたのである。
働く者や職場コミニュティに責任を持たせることを恐れるマネジメントの抵抗も、理由は同じだった。
責任を与えられた者は高度の要求をする。
マネジメントに対して完全を要求するのではない
上司も人間であることを知っている。
しかし、自らの仕事に責任を持つ者は、マネジメントが報酬にふさわしい仕事をすることを要求する。

人のマネジメントとは、人の強みを発揮させることである。
人は弱い
悲しいほどに弱い
問題を起こす。
手続きや雑事を必要とする。
人とは、費用であり、脅威である。
しかし人は、これらのことのゆえに雇われるのではない。
人が雇われるのは、強みのゆえであり能力のゆえである。
組織の目的は、人の強みを生産に結びつけ、人の弱みを中和することにある。