、
「 これから 義母と義姉たちは どうなるのですか ? 」
娘は尋ねました
「 継母と娘たちは 然るべき刑になるでしょう
もちろん 極刑も含めてね 」
女性捜査官が言いました
「 犯行は何件もあって
裁判に長い期間がかかるかもな
でも土地や財産は お嬢さんに戻るよ 」
と 男の捜査官
「 一つ 教えてください 」
娘は 尋ねました
「 なにかしら ? 」
「 なぜ 私は12時前に お城から
帰らなくてはいけなかったのですか ? 」
「 あぁ それはね うふふふ ♪ 」
女性捜査官は 笑いながら答えました
「 馬車は レンタルなのね
夜の舞踏会に行くため 借りて
営業終了時間の午前1時に返すので
お城から ここまで戻りレンタル馬車屋まで帰るには
ギリギリ 午前12時なのよ 」
「 ちなみに御者は 被害関係者にしてもらいました
仮面舞踏会で 連中を確認してもらうためにね
あの太っちょの おじさんです
彼も 肉親を失くしました 」
男性捜査官が 言いました
「 不景気で厳しい昨今
捜査の経費を あまり掛けられなくて
だから 翌日返しで二日分レンタル代払うのは
キツイのよ
経理に認められないと 自腹を切ることになるの 」
と 女性捜査官
「 不況なのですね
だから こんな人達も跋扈するのでしょうか 」
娘は顔を曇らせ 深くため息を付きました
男手ひとつで自分を育てるため苦労していた
父の幸せを願い 義母との結婚に賛成したこと
良かれと思ったことが 父の死を招いたと知り
残念で 悔しくて堪りませんでした
娘は くちびるを噛みました
「 えぇぇっと わたくし先ほどの王室の者ですがぁ
捜査官さん この娘さんは犯罪とは関係ないのですねぇ ? 」
「 もちろん このお嬢さんは被害者です 」
「 それはなにより なにせ王子様の お妃候補ですから 」
「 そうでしたね とても喜ばしいことですわ 」
と 女性捜査官
「 てめぇ ~! この ~!
灰かぶりの 下女の分際で
一人だけ 幸せなんて許さないよ ~! 」
頭にタンコブのできた 手錠腰紐姿の継母が
意識を取り戻し 叫びました
「 あたしらのほうが 淫靡で
プンプンと 濃密なエロさなのに~!
あぁぁ 玉の輿がぁぁああ ~~! 」
「 き~ぃぃぃぃいいいい!
ロリコン王子めぇぇぇえええ~!
私たちの 熟れ熟れの ドロドロの卑猥な魅力が
なぜ わからないんだぁぁぁああ~! 」
義姉たちも 悪態をつき吠えました
壁塗りのような化粧も ボロボロと崩れ落ち
今や 醜悪な化物のようです
人は なかなか自分を
客観視 出来ないものだなぁと
娘は 思いました
「 早く連れて行きなさい !
ほんと最低 見苦しいわ ! 」
と 女性捜査官
その時 義母が言いました
「 ちょっと あたしの話も聞きな ! 」
続 く