人魚姫 ブルー・マーメイド 13 | 藤花のブログ 詩と

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この胸に 湧き上がる気持ちを 言葉にして あなたに贈りたい




  
   近衛兵の手が 王子の肩を掴みました

 「 あぁ これまでか ! 」

   王子は思いました    

















   その時 人魚姫は後ろを振り向き

   髪にしていた フリル付きのリボンをほどき

   追いつきそうな 近衛兵の足元めがけ

   王子の背中越しに 一瞬早く投げ落としました

   シルク製で 摩擦の少ない上物でした


 「 捕まえたぞ ~! 」

   王子の肩に 手をかけた近衛兵が叫んだ途端

   ただでさえ 滑りやすい大理石の床の上

   人魚姫の落としたリボンを 踏みつけました


 <  ずるっ ! >

 「 うっわぁぁああ ~ ! 」

   近衛兵の靴は 滑り

   巨体が 前方につんのめり

   彼は 顔面から派手に転びました


 <  ど す ~~ ん ! >
 

 「  ぐ え ぇ っ !  」


   転んだ近衛兵に 後続の近衛兵は避けきれず


 「 うわぁわ どひゃぁ ! 」 

 「 うひゃぁ ! 」

 「 ひぇぇえええ ! 」


 < どた ばた どすん どすん >

   つまずき 多重衝突を起こし 覆い重なるように倒れました

   プロレスのボデイプレスや フライングヘッドバッド状態になり

   皆 ダメージを負いました

  
   しかし なぜ 人魚姫は近衛兵に対し 

   飛び道具の 超音波攻撃をしなかったのでしょう ?


   それは 超音波攻撃がたいへん危険な能力なので 

   人魚の世界では 他者を傷つけぬように

   戒められていたからなのです

   彼女は 直接人に使うことは出来ませんでした
  

   倒れ崩れ落ち 仰向けに倒れた大男の近衛兵たちが 

   遅れてきたプリンセスと変態従者の 行く手を塞ぎます


 「 あぁ ~! 邪魔だ ~!

   どけ ~! 穀潰しどもめ !

   図体ばかりでかくて この 役立たずが ~! 」

   と プリンセス


 「 ごめんね 踏んずけていくよ 

   あらよっ どっこいしょっと 」

   と 変態従者 


 「 ぐぇええ ! 」

 「 ぎゃぁあ ~! ピンヒールが 食い込んでますぅうう ! 」

 「 そこは 踏んじゃ ダメ~ ! 」

 「 あぁ 潰れる ~ ! 」

 < グシャ ! グシャ ! グシャ ! グシャ ! >


   二人は 思い切り 近衛兵たちの 

   顔面や みぞおちや 急所を踏みつけて行きました
   


        続 く