不定期百物語 「 回収車 2 」 | 藤花のブログ 詩と

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この胸に 湧き上がる気持ちを 言葉にして あなたに贈りたい




  首相の発言が ころころころころ変わる 

  公約を反故にし ウソばかりの

  富裕層だけを優遇する とある極東の国が 

  失政につぐ失政で 消費が極端に落ち込み 

  貧民層ばかりが増え 税収も上がらず  

  しかし官僚は 自分たちの省益しか考えず

  予算流用に励み財政赤字の結果

  ついに財政破綻してしまいました

  製造業は すでに国外に移転をして 国中失業者が溢れ   

  子供手当ては出ない 公立の幼稚園 保育所は閉鎖

  人心も 荒廃しました

  貧すれば鈍する わが子を虐待する親も数多く

  子供の窮状を知りながら 行政も 近所の連中も

  しょせん 他人事と 知らんぷりをしていました

  なにせ 人心が荒廃しています

  ネグレクトや 虐待 いじめは当たり前

  通り魔も増え 命を落とす子供が増えました







  


「 毎度 おなじみ ネグレクトや虐待を受けている 

  児童 幼児の 回収車でございます
  
  お気軽に お声を お掛け下さい ~! 」


「 あっ ちょうどいいわ うちの子供 お願いします 」


「 まいどありぃ 」


「 もう大きくなってるのに おねしょしたり 

  ぐずったりするから もう いらないわ 

  うちで 何かあっても やっかいだからね 」


「 なるほど この子は だいぶ 虐待されていますね 」


「 まぁねぇ ちょっと ストレス解消にね

  ところで 出した子供は どうなるのかしら ? 」


「 はい 大きな声では 言えないんですけどねぇ

  手数料をもらって 輸出してます

  この国では 子供は 金がかかるなんて言われて

  邪魔モノ扱いされたりしますが

  子供は 宝物という国もあるんですよ 」

 
  
「 んまぁ なんて 能天気な国なのかしら 

  親の生活優先が 当たり前だと思うけどネ 」


「 えぇ 私たちの国では そうなんですがねぇ でも 、、、 」


「 いろんな国があるのねぇ 子供なんて 

  酒飲みに行くのも ギャンブル行くのにも  

  足手まといで 役立たずで いなくてもいいのに 」


「 真夏の昼間に 車の中に 子供をおいて遊ぶ親も多いですね 」 


「 だって しょうがないじゃないの 

  子供を預ける所がないんだもの 」


「 そうですか でも それでいいんでしょうかね ? 」


「 いいんじゃないの 子供なんか かまってらんないわ

  どうせ この国の政治家や 役人は 

  自分たちの都合だけで 動いてるんだもの 

  国民には このお先 まともな未来なんて来やしないわ 」


「 でも希望を捨てちゃいけないとも思うんですが 」


「 企業も金持ちも 国を捨ててるのに 

  希望とか バカみたい 」



「 まぁ オイラが言うのもなんですが 」



「 なにさ ? 」



「 子供は 希望ですよ 」



「 誰も そんな事 思ってやしないわ

  現に この国は急激に 子供が減ってるじゃないの ふん ! 」




「 そうですか 


  まぁ そのうちに 答えが出ると思いますよ 


  希望を捨てることが どんな結果をもたらすか


  遠くない 未 来 に ね 、、、、 」




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