映画『ゴールデンカムイ』。
もう観られましたか??
 
気になるけど観てない、と言う方がもしいらっしゃったら
 
ちょっと急いでもらう必要ありますが明日1月31日中に
下記のサイトでとりあえず2巻くらいまで読んでいただいて、
(でもできれば4巻くらいまでは読んでくれるとうれしい)
そしてそのあと映画館に足を運んでください。
 

 

「この漫画を実写化するとこんなふうになるのか~!」って視点でも楽しんでもらえると思います。

よかったら!ぜひに~!!

 

 

いやはやしかし

アメリカにいるのを今ほど無念に思ったことはありません。
あのシーンも、このシーンも、今すぐもう一度じっくり見て確かめたい。
2回目、3回目を観にいきたい~えーん
 
興行収入が30億円いかなかったら元をとれず続編も危ういとの噂?を目にし
課金慣れしているオタクの私は2回目行ったつもりになってオンラインで調布のIMAXチケット買いましたさっき。
2月に4DXの公開が始まったらそのチケットも買うんだ…行けないけど…泣。
 
劇場で買ったグッズ↓

 

先日は「ゴールデンカムイ、よかった!」という一報だけ書きましたが
今日はネタバレアリの感想を書こうかと。
 
 
 
ここから先は、どうか、どうか、
 
「既に映画を観た」という方だけご覧ください。
 
これから劇場に行く可能性が1ミリでもある人はぜったいにみないで!!おねがい!
読むとしたら、観てからで…!
 
 
 
 
 
 
 
 
 
OK?
 
こないだもちょっと書いたんですけど、
こんなに原作に愛をもって映画にしてくれるとは思っていなかったんです。
 
ロケも、衣装も、小道具も、登場人物のキャスティングも、CGも、これ以上ないこだわりが感じられる…
正直こんなにお金をかけて撮ってくれるなんて想像もしてなかった。
この原作再現度、ハリーポッター並みでは??
 
監督にも、制作に携わる方々も、すべてのキャストの方たちにも感謝しかないです。
 
脚本は、100%漫画に沿ってるわけではなく、
省略してるところ、切り貼りしてるところ、追加してるところなどいろいろありましたが、
全体として原作の筋を一切逸脱せず、むしろテンポ良く繋げててすごいと思いました。
 
実際31巻中、今回は3巻の途中までしかやってないので(+4巻に出てくる一部エピソード追加)、言ってみたら序盤の序盤。
すごく贅沢な“金塊を追う勢力図と主要人物紹介回”という感じ。
この調子で最後まで映画化するとしたら10作くらい必要なんですけど大丈夫ですか…
(続きはWOWOWでドラマ化するという噂もありますね)
 
どうか、どうか最後までお願いします。
 
下記は、映画を観て感じたことをつらつらと挙げていきます。
原作を読んでいない方には何が何やらのマニアックな長文ですがご了承ください…
 
  • 冒頭、「アリ食べるシーンからちゃんとやるのか〜!泣」っていきなり感動。原作はこの時すでに杉元の顔に傷あったけど、映画ではまだついてなかったよね?あとで生傷を負うシーンが引き立ったと思う。
  • ツダケンのナレーション、試写会見た人のネタバレ見ちゃって「知りたくなかった…」と悔やんでたら公開前日に公式からも普通に明かされて、あ、いいんだ、ってなりました。でもその場で驚きたかったなー!
  • 原作では冒頭の日露戦争の二百三高地の戦い7ページくらいなので結構サッと読み進んでしまうんだけど、映画だとかなりしっかり描写され、スケール感も伝わってきて、また塹壕に飛び込む杉元のアクションも長めに描かれてて、ものすごく解像度上がりました。登場人物たちがこの戦争で人生変えられたことの説得力が増したと思う。
  • しかもここ、狙撃する尾形映ったよね。多分谷垣もいたような?そう、みんなここにいたんだよね…涙! 動体視力鍛えてここもう一回観たい。
  • 戦争シーンから一転して、静かな北海道の川で一人砂金を探す杉元、その孤独さ。これも原作より映画の方が身にしみて感じられたな。実写すごい。
  • 雪原と杉元をバックにしつつのタイトル、アルファベットのGOLDEN KAMUYという文字。ああ、映画はこういうスタイリッシュな感じでいくのか…と思わせてからの、最後の方に再び出てきたタイトル表示は見慣れたあのフォントで「ゴールデンカムイ」。これ原作ファンは胸熱じゃなかったですか?私は泣きました。
  • 北海道の木が、白樺が、笹が、雪が、本物。スキー場やおばあちゃんちの田舎で散々見た白と黒の世界よ…。寒さも他人事じゃなく感じられる。
  • アシリパさん、本当にかわいい。しゃべり方が幼くて、13歳くらいのキャラとして違和感がなかったのよかった。
  • ヒグマのCG、よかったです(アニメ勢はここ大事)。気づいたら静かにもう近くにいるヒグマめっちゃ怖かった。
  • でも杉元が倒したヒグマの下から出てくるとき、ヒグマが全然重そうじゃなくふかふか毛布みたいだったな。いいんだけど。そのすぐあとの杉元とアシリパさんが名前を言い合い手をとるシーンが「ここから始まったよね…」って泣けるポイントだったから、いいんだけど。
  • ヒグマに比べるとレタラのCG走るとことかはもうちょっと…と思わなくもなかったけど、でもいい。全然いい。ふかふかでおっきくてかわいいから、いいです!CGチームの方々ありがとう。
  • ついでにもうひとつ惜しい!と思ったのは、アシリパさんがオハウ(汁)をよそったお玉が思い切り乾いてたとこですね、あれあとで加工したらよかったのに…時間なかったかな。オハウもアクとか全然浮いてなくてもうちょっとワイルドに作ってもいい気がしたけど、でもおいしそうだったからOKです。
  • 笠原と白石一緒につかまってるの、脚本うまい。てか後藤のおっさんも笠原も、原作に似すぎててすごい(それを言い出したらもうキャストみんなすごい)
  • 郷敦くんの演じる尾形登場、木に刺した銃剣を引き抜く動作が原作よりワイルドで、でも銃を扱う指使いは繊細でした。斜めから顔を映すアングル、まつ毛がはみ出出して見えるの、ちゃんと気づいたよ…!銃剣を構えるポーズ完コピ、そして「わかっておらんのだッ」て攻撃に転じるテンポもいい、好きです。ありがとうございます。
  • VS杉元との接近戦、腕を折られただけじゃなく、顎も砕かれた音が聞こえたような?崖に落ちたときじゃなく、顎の傷も杉元にやられたことになるか、へえ、そう…
  • あと杉元の「惚れた女のためだ」ってセリフカット、ここもへえ~ってなった。意図があるのかな。※3回目観た後追記: 漫画と違って映画版だと“自分の代わりに死んだ寅次の頼みで梅ちゃんの目を治すために金を探してる”って回想シーンがこの時点でまだ出てこないからですね、映画では最後に持ってきてる
  • 造反組(玉井伍長、岡田、野間)のシーン、特に伍長がめちゃくちゃよかったです…せっかちな感じがすごい出てた。野間の熊に対するセリフがカットされたのはちょっと残念だったけど、ネームドの役にしてくれただけでもありがたい。子熊かわいかった。
  • 今回白石がギャグ要素担当という感じで、原作にないコミカルな動きとかたくさんだったんだけど、どれもまんま白石という感じで違和感ゼロですごかったです。
  • 杉元白石が川に落ちるシーン、ちゃんと本物の冬の川に入ってロケして素晴らしいけど、「のんびり浸かってないで早く上がって~!」って思いました。
  • 小樽の街並み、ああ、ロケ開拓の村だ~って嬉しくなっちゃった。聖地巡礼がはかどるなって。
  • 尾形が「ふじみ」って指で書くの、鶴見中尉の手をとって書くんだ、ふーん…。原作最後まで読んだ後だといろいろ感じるものがあります。
  • てか尾形の出番、今回これだけの量でキービジュアルのツーブロオールバック姿にもなってないのに、クレジットでは名前が三番目に出てくるの、なんか…いいんですかね?あせるいや私は嬉しいんですけど。
  • この調子で感想書いてたらいつまでも終わらないので飛ばしますが、4巻で出てきた鶴見中尉の金塊を狙う理由、あと土方が和泉守兼定を奪還するシーン、これを今回に持ってきたのいいですね、杉元陣営、鶴見陣営、土方陣営とわかりやすい。
  • あと鶴見中尉が金貨を杉元に見せるシーン、この金貨を先に出したのは、原作者の野田先生がインタビューでおっしゃってた脚本アレンジここかなって。金塊がちゃんと実在すると信じる根拠を先に出すのいいですよね。
  • のっぺらぼうが金塊をぶんどった、のシーン、マキリが落ちて血がボタボタ落ちるの、あれってアレだよね…。演出うまい。
  • もうこのほかにも、月島や二階堂をはじめ、キャストのハマり具合はもう全員すごくて。しいて挙げるなら、私は鶴見中尉の「ろうそくボリボリしちゃおうか」の歯ガチガチと、馬橇を追って落馬した後のシャカシャカ走りに本当に感銘を受けました。玉木さん、のだめの千秋先輩も、極主夫道もハマってましたもんね。山﨑賢人くんに負けず劣らずの漫画原作に強い役者さんだなあ。
  • あああ、あと!二瓶、辺見、家永(桜井ユキさん)、インカラマッ、そしてキロランケ(池内博之さん)!この続編示唆が一番興奮したかも。辺見ちゃん誰だったかな…記憶が。もう一度見たい!

 

こんな長い感想を最後まで見てくださった方がいらっしゃったら、ありがとうございましたえーん

 

そんなゴールデンカムイファンの方は、下記の記事も読んでほしいです。

北海道大学の北原教授のインタビュー。広告を表示させる必要はあるんですけど、すぐ終わるので、ぜひ。

 

 

ゴールデンカムイはエンターテイメントであり冒険活劇であって、『アイヌ文化や歴史を正しく啓蒙すること』を主目的に創作された作品ではないこと、
いろいろなインタビューを読んで作者野田先生のスタンスを私は理解しています。
 
ただこの作品に描かれたアイヌの姿だけを知って終わりにするんじゃなく、
そこを入り口として、アイヌをとりまく現状を知ることも大切だと思うのです。
 
以上、映画ゴールデンカムイの感想でした。