皇天親無く惟徳を是輔く
こうてんしんなく ただとくをこれたすく
意味は、天は公平で贔屓せず、徳のある人を助ける。
乃木さんがノコルとの電話で伝えたこの言葉を、
ノコルはちゃんと聞きとれたんだろうか。
私がこの言葉を電話で言われたら「????」だろう。
さらりと難解な諺を発し、瞬時に意味を悟れるのは
かなり言語力の高い人達だろうな。
ことわざ系の言い回しって、アホ相手には言っても
伝わらないから、段々使わなくなったなあ。
だけどこの、皇天親無く惟徳を是輔くの一言で、
ベキたち3人が生きており、まだ続きがあることを連想
させる終わり方になった。
見事なドラマだった。
なんせ全ての俳優が主役級だったから、誰のスピンオフでも
作れそうだし、想像が膨らむし、それを観たいと思わせる。
やれば出来るじゃん、TBS!
初回から最終回まで考察に忙しかった(笑)
ある程度予測通り、伏線が回収されていった。
大使館から脱出するとき、野崎さんが乃木さん達からチョイ抜けした理由も、大使の部屋にカメラを仕掛ける為だと分かったし。
やたら尾行を失敗する新庄は案の定、テントのモニターだった。新庄役は竜星涼さん。
ちむどんでは残念なニーニー役だったから、どうしても
そのイメージが抜けないって人も多かったかも。
そして最後、さらっと乃木さんにディスられていた
登場間もなく殺害された同じくモニターの山本さん。
最終局面の真剣なシーンの中でここだけ爆笑だった。
ご本人の迫田孝也さんも、SNSでちょこっと自虐の呟きをして傷ついておられた(笑)
伏線が回収される気持ち良さって独特のものがあって、
小説でもそれがあると無いとでは全然面白さが違う。
湊かなえとか知念実希人とかはそこが抜群に上手い。
東野圭吾も。伏線の張り方だけが物語の良し悪しでは
ないが、最近の主流になりつつあるかなと思う。
結局VIVANTは別班でも何でもなく、フランス語そのままの「生きる」を意味していたものだったし、TBSの日曜劇場の裏テーマは全て「家族愛」だからそれに準じた内容だったし、きちんとその王道を貫いたドラマだった。
あーおもしろかった!