「あたしはね、こういう初々しい、希望を持ったハンターを応援したいんだよ。」
母は続ける。
「お兄ちゃん、その心、無くすんじゃないよ!」
青年は、輝く笑顔で頷いた。
カブラ一式を丹誠込めて造ってやる。
あの若いハンターの駆け出し見守る、大切な鎧だ。
数日後、ひとりで引き取りにやって来た青年。
神妙な面持ちで、鎧を装着する。
着方を教えてあげながら、母はしっかりやるんだよと声をかける。
「ちょっと慣れてきた頃が、一番慢心しやすいんだ。よくよく注意するんだよ。」
仕上げに、彼の長い髪を結ってあげ、ヘルムを被せる。
「よし、なかなか様になるじゃないか。」
ヘルムの下から、若武者は誓う。
「わたしは、弱き者を助け、命の重みを忘れず、生ける物の調和をはかっていく、そんなハンターになります!」
母は、逞しい元ハンターから預かったラージャンハートを、若者の手に握らせる。
「これは持ってお帰り。あんたが一人前になって、自力でこれを手に入れたら、また持ってきておくれ。
……それまで、弊れるんじゃないよ。約束だよ。」
若武者が去った後、母は笑う。
「また赤字だねぇ…。」
――確かに赤字だが。
なぜかとても気持ちが良かった。
俺達も、できることを通して、この世界に何か還元できたら。
そう、思った。
初々しいあの若いハンター。
なんとなく、彼はあの心根のまま、折れずに育ちそうな気がした。
2fin
とわ著