ギルドに送ってもらい、氷海にたどり着く。
この地に降り立つのは、エルクを討伐して以来だ。
美しい白銀の世界。
彫刻のように氷の岩がそびえ立つ。
ハンターのみならず、寒さに耐性を持たない生命を拒絶する、厳しい世界でもある。
ホットドリンクを一気飲みし、わたしは地図を広げた。
「2番あたりだよね。」
「おそらくは。」
爺やと2人、雪の中、歩を進める。
「爺や…」
先を行くジョウジに、ワグナーは何故かふと感謝を漏らした。
「いつもありがとう。」
ジョウジはちらりとこちらを見、歩みを止めずにに返す。
「突然何ですか。」
ワグナーははにかむように微笑んだ。
「いや…小さい頃から一緒に居てくれてさ…。」
「若のおむつがとれない頃からお仕えしておりますからな。
流れ者だった拙者に、色々与えて下さったのも、若ですぞ。」
ジョウジは続ける。
「流れていたら、きっと手に入らなかったものを、たくさんいただきました。感謝するのは拙者の方ですぞ。」
ワグナーはまた、嬉しそうに笑い、そうだといいな、とつぶやいた。
エリア1のポポが騒いでいる。
2人は顔を見合わせた。
――いる。
それぞれの武器に手をかけながら、2人はエリア2へ突入した。
――氷海のザボアザギル討伐。
「集会所5のクエストだったので、わたしはそれほど難しいものとは考えていなかった。
ところが。後に知ったことだが、2%の確率で、奴が乱入してくるそうだ。
」
ワグナーはいったん言葉を切った。
下を向いて、少し黙り込む。