過去のHPの記事を転載しています。

ここでは僕が乗っていたクルマ達を紹介しようと思います。第一弾は1988~2001年まで。アルファロメオは除外しています。
【’82 マツダ ファミリアXEサルーン(BD)】 最初は親父のクルマから

 免許を取った’88年の3月から、自分のクルマを買う’88年12月まで乗らせて戴いてたのがこのクルマ。世の中、そんな大学生は多いと存じますが、僕も例に漏れず乗っていました>パパグルマ。だって金無かったし。(写真は参考写真。今見ると結構カッコイイな(^^)) Plus Alfa のススメ ~ Episode 2 ~-ファミリア

 爆発的に売れたFFファミリアのセダンです。しかもAT。親父が購入したのは「東京ディズニーランドステッカー」を貼った赤いBDハッチバックが大流行していた頃だったと思います。このクルマの凄いところはキャブ車だったってトコロ。始動時にはチョークを引いてセルを回し、「パチン」とレバーが戻ってから走り出すのです。走行距離は少なかったのに調子の悪いクルマでよく交差点で止まりましたね~。今思えばミクスチャが濃かったのでしょう。しょっちゅうカブってしまって、プラグを抜いては乾かしたりしていました。調整くらいすればよかった。だから1.5なのに燃費も悪め。800kg台の軽い車体は今思えば大きな魅力です。 


【’82 いすゞ ピアッツァXL】 最愛のポンコツ

 コツコツバイトをして30万円くらい貯めて、遂に自分のクルマを買えることになりました。お金はないんだけどカッコイイ車が欲しかった。スーパーカー少年だったしね。不人気で楔型のクルマを求めて絞り込まれた車種が、「ピアッツァ」と「アルシオーネ」と「スタリオン」。不人気なくせに全部リトラクタブルなんだよね(^^)。このうち最も高いスタリオンの当時の相場は約80万円。ピアッツァならその半額以下で探せます。アルシオーネも良かったんですが相場の安い2.7Lは税金が高く、燃費も悪そう。決め手になったのは「ジウジアーロデザイン」。これに惹かれて(もちろん値段の安さにも)決めちまいました。「ジウジアーロ」なんて言われたらスーパーカー少年は買っちまいますよ~(^^;;;;;
 走行77,000km、MT、SOHCのXLでしたが全塗装代と諸費用コミで55万円という破格値。(今、思えば結構ダマされていますけどね)。足りない25万円は勿論ローンでした。基本整備を中途半端にして全塗装するなんて愚かですけど、馬鹿少年にはわかりませんでした。
 

Plus Alfa のススメ ~ Episode 2 ~-ピア01  当時のピアッツァの新車には「イルムシャー」ってのがあって、「イルムシャーの紺に塗ってくれ」ってお願いしたら、全然違う色なんだけど、もっと美しい紺になって帰ってきました。初めはビックリしたけど綺麗な色だったので許しました。
 もちろん「偽イルムシャーステッカー」を貼ってステッカーチューンです。でもカッコイイ色だったなぁ~。偶然に感謝。

【性能・特徴】

  • エンジン形式:直列4気筒SOHC
  • 総排気量:2000cc
  • 最大出力:110ps
  • 平均燃費:10km/hは滅多に切らない。非常に優秀。満タンで500km走れる。
  • サテライトスイッチに包まれたインパネはカナリ前衛的。もの凄く使いやすい。
  • デジパネはDOHCのXEのみ。現在デジパネパーツは既に欠品という噂。
  • 前後の重量バランスが悪く「超フロントヘビー」。
  • しかも、初期型(JR130)の後ろ足は最悪。粘らず。
    せめて後期(JR120)の3リンクかロータスの5リンクでないと(^^;
  • エンジンはトラックの様に頑丈。延べ15万kmを走破してもオイル消費ほとんど無し。
  • 初期型は内装パーツの品質が悪く、熱で変形しているものが圧倒的。
  • 錆びる。(これもJR130の特徴)
【主なトラブル】
  • ラジエーターホース破裂(複数回)。緑色の「お漏らし」頻発。
  • クラッチの焼き付き(クラッチの交換方法に問題があったという説明でした)
  • ヘッドガスケットが抜け燃焼室に冷却水が流入。白煙を噴いた
  • サイレンサー取付部フランジの腐食。サイレンサー脱落。
  • エアコンのコンプレッサーお亡くなり。オートエアコンも発狂。
 右の無惨な写真は、なんと納車10日目(’88年12月18日)の写真。早朝箱根に行ったところ凍結にヤラれました。カウンターを当てたは良いけど素早く戻せなかった技量の無さが原因です。これは事故直後の写真。オールペンしてもらったばっかりだったのにねぇ~。幸いにも何故か車両保険に入っていたので直すことができました。フロントオーバーハングが長いお陰で、機関は全く無事。写真は「ごめんなさい」って謝っている僕。 Plus Alfa のススメ ~ Episode 2 ~-ピア02

 ピアッツァはフロントヘビーのため簡単にテールが流れます。当時、(ドリフト系の?)雑誌か何かで土屋圭市が「俺の好きな車ベストテン」ってのを書いていて、何故か超不人気車のピアッツァが「第2位」に!!。理由は、「現在のFR車で最もバランスが悪く、市販車中最も簡単に(公道で)ドリフトできるから」だそうです。つまり、「クルマとして良い」とは言われていませんでした(笑)。
 確かにスキーなんて行こうもんなら、殆どのコーナーでケツが出たもんねぇ。ちなみにベストテンの「1位」はAE86だったです。

Plus Alfa のススメ ~ Episode 2 ~-ピア03  解体屋でフォグランプやタイヤを漁ってきては、取り付けていました。ハルトゲ風のホイールは掘り出し物でしたね。他にはヤナセ物のピアッツァ・ネロ用のフロントグリルをつけています。今とやっていること変わりません(^^;;;;;;;;;。
 エライポンコツでしたが、どこに行くときも一緒の良い相棒でしたねぇ~。いろいろなところに連れていってもらいました。訳あって最後は友人にあげてしまいましたが、もし今どこかの解体屋に積まれているのだとしたら本気で助けに行きたいです。もう潰されちゃったかなぁ~アイツ。

 ピアッツァは'84年から型式がJR130→JR120となってエンジンもG200→4ZC1となりターボが搭載されました。購入当時は「ピアッツァ買うなら元気な'84以降」と誰もが言いましたが、僕はまた初期型が欲しいですね。例え後ろ足が劣ろうとも、オリジナルデザイン&オリジナルエンジンがいい。できれば今度はDOHCのXEかXG。
 いつかまたアシ車用に買おうかな・・・「初期型のピアッツァ」。


【代車その1 マツダ カペラHT(年式型式不明)】 火を噴くクーペ
 上記の事故の時、代車で借りていたのが写真のカペラ。珍しい2ドアHTでした。2ヶ月くらい乗ったかも。ミッションはATで駆動方式はFR。ロータリーではありません。どうやらデフがバックラッシュしているらしく、常に異音がしていました。たま~にマフラーから火を噴いて、ちょっとカッコ良かった(笑)。調子も悪くて全然加速しないクルマでした。
 写真はカペラと「猪木のマネをしながらフラフープに興じる20歳の僕」。この奇怪な行動の理由は思い出せません。「シャツをズボンに入れるな!」とも言いたい。30歳の僕は、もう少しだけちゃんとしています(爆)。
 隣に写っているのは友人のTE71トレノ。2TG搭載の名車です。今や懐かしいですね。あ。思い出した・・・。この後突然ヒョウが降ってきて2台とも小傷だらけになっちゃったのでした。
Plus Alfa のススメ ~ Episode 2 ~-カペラ

【代車その2 ’81 VW ゴルフ カブリオレ】 輸入車初体験

 ある日、ピアッツァで渋滞していたときのこと、突然「ドス~ン」と追突されてしまいました。「ふざけんな~」と思いつつミラーを見ると、なんとベンツのSLが刺さっています。バブル華やかなりしこの頃、当然こちらに非は無いのですが「一体どなたがお乗りなんでしょ~」ってビビりまくってしまいました(^^;;;;;;。幸いにも相手はカタギの中古外車屋さん。そんなこんなで2ヶ月ほど楽しい代車が出たのでした。

Plus Alfa のススメ ~ Episode 2 ~-ゴルフ  ’81年式ですから、中身もゴルフ1(A1)のカブリオレでした。本革シートの4MT左ハンドルという国内では珍しい仕様です。電装品がアチコチ壊れていてホーンも鳴らなければ水温計も発狂していました。ウィンドウに張り付いているハズのバックミラーも無かったしね。
(参考写真 YANASEカタログより)

エンジンパワーも細くて、思いっきり引っ張っても全然加速しないし、FFの癖が強くて凄いトルクステアでした。とても誉められたものではありません。(と、当時の僕は感じました。)
 でもね。気分は最高でした。乗ってみたかった「赤いゴルフ」。しかもカブリオレのMT。壊れていても遅くても、あんまり気になりませんでした。独特のエンジン音も異文化していて、いい感じだったなぁ~。思えば「絶対的な性能が全てではない」って思い始めたのはこの頃かも知れません。


【’90 日産 グロリア ターボブロアムHT(Y31)】 再びパパぐるま

 駐車場難の時代だったので、ピアッツァを買うときに親父のファミリアから無理矢理?奪った駐車場を父に返還する日が来ました。父も「滅多に乗らないサンデードライバー」とは言え、再び車を購入したくなったのです。ピアッツァも15万kmを走っていましたので、友人に乗って貰うことにしてやむを得ず手放しました。 Plus Alfa のススメ ~ Episode 2 ~-グロリア

 代わりに来たのがこのクルマ。見るからに「お父さんのクルマ」って感じのセダンです。パワーシートや車速感応型集中ドアロックやコーナーリングランプなど超豪華不要装備満載でした。前期型だったので4速ATでしたが、馬鹿みたいにターボパワーが炸裂するクルマ。ATに乗り慣れていないせいもあったのですが急に運転がヘタッピになりました。いらんところでシフトアップやキックダウンしたり過給したりハチャメチャ状態。BOXYな形状なので図体の割には車庫入れし易いのですが、好きになれなかったなぁ。乗り心地が良いというより動きまくって酔ってしまう。「違うんだけどなぁ・・・」って運転する感じ。同乗者の評判は最も良かったクルマでしたけど、ドライバーズカーでは無いみたい。少なくとも僕には縁がなかった。これでATとターボが嫌いになっちゃいました。


【’84 ホンダ VT250FE】 元祖「解体屋のススメ」

 「やっぱり自分のアシ車が欲しい」。そう思った貧乏学生の僕は奇怪な行動に出ました。突然中型免許を取って、解体車同然のバイクを1万円で買ってきたのです。「VT250FE」。中学の時に一世を風靡したあのバイクです。

GPZ900R風の角目カウルがカッコ悪くて(本物のニンジャは超カッコイイです)好きではなかったのですが、安かったので仕方ない(笑)。買ってきたときは本当にボロボロの錆び錆びで、取り敢えずキャブのOHとチェーンの張り替えと油脂類の交換をやって乗っていました。12500rpmで40PSを発生する筈でしたが、そんなには伸びなかったなぁ(^^;。ちなみにフロントディスクはCBX譲りのインボード。フェッタは僕にとって2度目のインボードディスクなんです。 Plus Alfa のススメ ~ Episode 2 ~-VT01

Plus Alfa のススメ ~ Episode 2 ~-VT海  最終的にはVTZの解体部品等を用いてネイキッド(カウル無しバイクのこと)に改造しちゃいました。オールペンも椅子の張り替えもDIY。仕上がりは最低でしたがプラモデルみたいで面白かった。左の写真が改造後のもの。怪しい笑顔で笑っているのは勿論僕ですが、キカイダーにでも変身しそうですねぇ(笑)。


【’92 スバル インプレッサ スポーツワゴン HX Edition S】 万能優等生

 学校を卒業して社会人になって、「そろそろポンコツじゃなくて、ちょっとはマトモな車を買おうかな・・・」と思って買ったのがこのクルマ。'92年12月登録の車を'94年3月に「2年落ち」で購入。ディーラーに残っていた走行4,300kmの新古車でした。
 右の写真は当時のカタログから。色はこの写真と同じ黒。不人気色のMTだったので相場よりもカナリ安かった。当時の1番人気は、「赤」か「銀」。
Plus Alfa のススメ ~ Episode 2 ~-インプレッサ

 大人になったし、結婚しても子供が産まれても大丈夫で、荷物が載せられて、スキー場でテールを流して恐い思いをしないクルマにしようと思い4WDワゴンを選びました。非常に建設的で真面目過ぎる選び方ですよね。「気持ちよさ」なんて考えてもいなかったです。「良い道具」を「できるだけ安く」くらいにしか思っていませんでした。
 グロリアで「デカイ車が嫌い」になってしまったので、候補に挙がったのはコンパクトなインプレッサSW、リベロ、カリブの3車種のみ。というよりも、当時はコンパクトワゴンはこのくらいしかありませんでした。それなら「水平対向エンジンのインプレッサしか無い」というのが決め手。
 HX Edition Sは当時インプレッサワゴンの最上級グレードでしたが買った直後にワゴンにもWRXが登場して悔しい思いをしたなぁ。115馬力のNAでしたが、ちゃんと「ロロロ・・・」ってボクサーの音がしてくれます。結構馬鹿にしたモンでもないです。155買う前に146の1.7Lを探したのも、「またボクサーに乗ってみたい」と思っていたからでしょう。インプレッサは買い物から雪山までどこでも不安無く行けるし、人も荷物もたくさん載るし、遊びでもフォーマルでも使えるし、故障も全然なくて止まる不安なんて全くない「万能優等生」の様な車でした。お金だって全くかかりません。
 ただ、「彼」は本当に「道具」だったのです。壊れるなんて思ってみたことも無かった。洗車くらいはするけど、次第にボンネットを開けなくなって、クルマへの興味は次第に薄れていきましたねぇ。やっぱり「優等生」って面白く無いんだよなぁ。もちろん悪いクルマでは無かったと思っています。生真面目に人生送るなら素晴らしい1台だと思いますョ。


【’92 シトロエン ZX 1.6 club】 落ちこぼれ

 買うつもりなんて全くなかったのに買ってしまった初めての輸入車です。購入時は5年落ちでした。普通に考えたら、「いいところ」なんてないです。1600ccのくせに燃費も悪いし、FFのクセ丸出しだし、全然小回りが効かないしね。ついでにパワーも無いから、4名乗車だと120km/h出すのに大変な思いでした(全てインプレッサ比)。

Plus Alfa のススメ ~ Episode 2 ~-ZX  でもね・・・、プジョー205と同系列のエンジンは軽くて心地よい音を奏でるし、ATのシフトタイミングは最高だし、ウインカーの先についたホーンボタンを押すことで鳴るクラクションはとても大衆小型車の音とは思えないほど艶やかでした。異文化ですよね。安いクルマなのにシートも良くできていて乗り心地は満点だったなぁ。国産では当たり前の部分で呆れるほど落第点を取ってしまうZXも、他の奴がマネできないところで突然満点を取ってくるのです。絶対に「優等生」ではいないタイプですね(笑)。

 もちろん「落ちこぼれ野郎」ですから、短い間にも結構壊れてくれました。あっちこっち警告灯が点灯したり、突然ウインカーが一切出なくなったり、スピードメータワイヤーのジョイントが破損して用をなさなくなったりね。最もヒドかったの右後のホイールシリンダーが抜けてしまってフルードがダダ漏れになりブレーキが効かなくなったこと。それを治したら今度はマスターが抜けました(マスターはリコール対象)。これは恐かった。ZF製のATの評判も悪くてしょっちゅうATFの交換をしたり、街中では「Dレンジ(Aレンジ)」には入れず「3」にして走っていたりと、冷静に考えるとちょっと手の掛かるクルマでした。
 でも・・・でも・・・なんです。僕はどうやら、こういうのが楽しかったらしいのです。ボンネット開けてプラグ抜いてみたのなんて本当に5~6年ぶりだったし、配線追っかけて「このリレーが原因か」な~んて思ったことさえ久しぶりでした。しかもそれらを変えてやると、単純にすぐ調子が良くなったりするから面白い。ATF変えれば変速ショックがあからさまに小さくなるし、間違ってシールと相性の悪いオイルを入れたりするとすぐにポタポタお漏らしを始めたり、「落ちこぼれ君」は単純でカワイイのでした。「どれが何」ってすぐに解っちゃうエンジンも僕にとっては良いことでしたね。


【代車その3 ’88 シトロエン BX 19TRI & '91 19TZI】 変態マシーン参上

 代車でBXが出たときは結構嬉しかったですね。ZXに乗っている身としては「ハイドロシトロエン」に憧れていたりしましたから。でもって、初めに借りたのは確か'88年式の19TRI。イキナリ「ブレーキ警告灯」が点灯しています。BXは車体を昇降するオイル(LHM : Liquid Hydraulic Mineral)がブレーキオイルと兼用されているので、「LHMが抜けてくるとブレーキオイル警告灯が点灯するハズ」と思っていた僕は、お店の人に「これLHMが足りないんじゃないの?」って文句を言いました。すると「あっはっは。大丈夫、大丈夫。それはパッドがちょっと減っているだけだから気にしなくて平気ですよ。それにLHMの在庫なんて今無いし・・・」。
 多くの車種を扱っているので仕方ないと言えばそうかも知れませんが、代車で何台もBXを保有しておきながらLHMの在庫が無いとはトンデモ無い。一体ど~なってるの?

 まぁ半ば納得させられて乗って帰りましたです。エアコンも壊れていて暑くて死にそうでしたが、しかし経験したことの無い船のような乗り心地は最高です。ロールスピードが異常に遅いというか浮いているような不思議な感覚。駐車場に置いておいて戻ってくると、ペタンとお座りして待っていてくれます。う~ん、まさに変態マシーンだ。・・・ところが数日後


 さてと・・・って乗り込んでエンジンをかけるとフロントが上がって来ません。あっという間にフロントだけシャコタンのホッドロッド仕様に。「うげげ」と思いつつ走り出すと、フロントは常にフルバンプ状態(というよりノーサスのリジッド)でマトモに走れません。40km/hでマンホールの蓋を通過した程度で、脳天まで凄まじい衝撃が走り15分も乗れば腰痛の塊になってしまいます。「こりゃダメだ」って店に返しに行くと、交換した代車もなんとまた「BX!」(^^;;;;。
Plus Alfa のススメ ~ Episode 2 ~-BX

 今度は'91の19TZI。Cピラーの小窓が廃止になったタイプで、ガンディーニテイストがちょっぴり薄れているBXでしたが、エアコンは効くし、ハイドロは調子良いしでGoodでした。バンパーの下半分が同色塗装になったヤツです。
 クルマが重く感じられ(実際は1t強で軽い。当時の僕はBXの非力さからそう感じたのだと思います。)キビキビ走るような印象はありませんが、滑るような感覚で曲がっていく不思議な感覚は何にも似ていなくてヤハリ新鮮。ラゲッジも異常に広くて、そこいらのワゴンには負けないくらい荷物を載せられます。ちょっと「BX欲しい」と思いました。状態のいいMTがあったら欲しいカモ。でも苦労するかなぁ~


【代車その4 ’84 フィアット リトモ アバルト 130TC】 代車らしい代車?

 大学生の頃はお金なんて勿論無くて、それでも変なクルマが欲しくて(無駄に)カーセンサーを買っては眺めていました。そんな頃、「チョット欲しい」と思っていた手頃なイタ車がこのリトモ。なんてったって「本物のアバルト」だしね。蛇マークは遠かったけど、蠍マークを身近に感じられたのはコイツとウーノターボの価格崩壊のお陰でした(笑)。リバースヘッド(キャブがフロント側でエキマニがバルクヘッド側のエンジン配置、吸排気効率に優れるが生産コストが高い)のエンジンルームは見るだけでワクワクします。そんなリトモを1週間貸して貰えることになりました。

Plus Alfa のススメ ~ Episode 2 ~-リトモ  しかし、この個体は程度が悪かった・・・というよりちゃんと整備されていませんでした。キャブの調整ができていない上に、お約束のデジプレックスも怪しい感じ。タイヤの銘柄も減りもバラバラで左右に切ったときの感じが全く違うクルマでした。調子が悪いからリバースヘッド云々どころでは無くて非常に残念。ステアリングの蠍マークが泣いていました。外装も綺麗ではなく、色も地味だったので牛丼屋の駐車場でも見劣りする始末(涙)。リトモだったら真っ白な125TCが好みかな。


【’91 シトロエン AX-GT】 ボーイズレーサー

 「なんでも良いのでアシが必要」って時に買ったのがこのクルマ。決め手は「価格」(笑)。ホントに何でも良かった。でも、安くて信頼性の高い国産大衆車を買っても「面白くないかなぁ?」と思い、敢えてAXを買いました。同じ価格帯の中古国産車の方がクルマとして良いのは解っていても、それを選ぶことができない性が悲しい(笑)。ぶっ壊れる方が好きなのかな(爆)。
 AXを初めて意識したのは大学院生の頃、実家近くのビデオ屋の駐車場に停まっていた赤い小型車のテールデザインに吸い寄せらたのが恐らく最初。夜中の駐車場でビデオ返すのも忘れて張りついていました。「AXってイイナ~」って思った最初の瞬間です。
 しかし、それから数年後。同じ「バネシトロエン」のZX(RHD,AT)を乗っていた時に思ったのは「次にシトロエンを買うことがあるとすれば、左ハンドルのMTで、しかも絶対ハイドロを買おう」ってこと(笑)。構造に無理のないLHDで、ミッションを心配せず、しかもどうせならハイドロに乗りたい!って思ったのでした。つまり「AXは買わない」体になっていた筈なんです(^^;。

 でも、「運命」とは恐ろしいもので「なんでも良い」って思っている時に現れたのが「右ハンドルのAX」の出物。かろうじて「MTであること」は守れましたが、その他のポリシーなんて吹っ飛んで、後先考えずに買ってしまいました。実は試乗した時に気が付いたのですがAXは運転すると素晴らしく楽しいクルマだったのです。まず驚くのが800kgしかない車重。その軽快感というかヒラヒラ感は想像以上です。プジョー205GTi(1.6L)に乗ったときにも「軽い」と感じたのですが、それの何倍もの軽快感で一気に欲しくなりました。ボンネットと屋根は塗装が焼けちゃってて朱色でしたが、全然どうでも良いことでした。 Plus Alfa のススメ ~ Episode 2 ~-AX後

 本音を言えば最初期のキャブ仕様が欲しかったんですが、モノポイントインジェクションのコイツだって全然捨てたモンではありません。
 クセは強めのクルマで、ブレーキを残し気味にするとものすごいコーナリングをします。最初はビックリしますが慣れるとこれが楽しい。しかも155/65R14のスーパーチョロタイヤですから、街中の通勤中だって遊べてしまいます。タイヤとのバランスは良いですね。これで十分。運転が急に上手くなったような気になれるクルマです。

Plus Alfa のススメ ~ Episode 2 ~-AX前  買ってからボンネットと屋根をポリッシャーで研磨してピカピカにして、やはり焼けてしまっていたバンパーやオーバーフェンダー等の樹脂類を黒く塗装しました。フロントウインカーレンズも新品のクリアを入れて一見「後期型のGTi 風」。キャロルの竹内Jr.ですら一瞬騙されていました(笑)。しばらくすると点火系の調子が悪くなりましたが、コツコツ順番に原因を探っていくと比較的簡単に治ってくれるシンプルさ。前期型の良いところですね(キャブだったらもっと良かったと思うけど)。

 結婚を期にMT→AT(ちなみにBX!)に乗り換えることになって残念ながら手放すことになりました。手放す直前にもハンドブレーキワイヤが切れたりしてダダをこねていましたが、きちんと修理して次のオーナーにキーを渡しました。現在は埼玉県の坂戸市で元気に走っています。
 僕の2台目の「RHDバネシトロエン」は「フレンチボーイズレーサー」(僕はオヤジだけど・・)でした。

過去のHPの記事を転載しています。


【人生初のサーキット全開走行】


行ってきましたよ~~。え?どこに?って「サーキット」です。「サーキット」。それもゲーセンでさえビビって走らない「鈴鹿サーキットのフルコース」を走って参りました。僕は極々最近まで、とっても普通の人でしたから「自分のクルマでサーキットを走れる」ことすら知りませんでした。本当です。

 ご一緒したのは、gtvseiさん(GTV6)、がんちゃん(GTV2.0)、だいすけさん(GTV6)のフェッタ軍団と、かたおかさん(75TS)、ゆうさん(75QV)、みゅうさん(155TS16V)。にしても鈴鹿は遠いですね~。行くだけで疲れちゃいました(笑)。これから「走る」というのに、もう腰が痛かったりして(^^;;;;;。 Plus Alfa のススメ ~ Episode 2 ~-鈴鹿1


【ラインを憶える?】

Plus Alfa のススメ ~ Episode 2 ~-鈴鹿2  今回は鈴鹿のフルコースを30分×2本フリーで走れるというものでした。何がスゴイって鈴鹿をフルコースで走れる機会なんて滅多にないんです。ろくにサーキット走ったことがないので準備も手際が悪くあたふたしていると、「初めてのサーキットが鈴鹿なんて幸せだねぇ~(^^)」と後ろでgtvseiさんが笑っていました。

 でも残念なことに、そのgtvseiさんのGTV6は前日にプロペラシャフトのヨークが割れてしまい急遽代車のベンツ190E 2.3 16V(AT)で来ていたのでした。見かけは普通のベンツですがコスワースチューンのDOHCヘッドが載ってます。「このベンツ凄い速くてイイ車なんだけど、やっぱりGTV6で走りたかったなぁ」とは、gtvseiさん。
 別にレースではなくて普通の走行会なので、ピットに並びます。ただ、初めてファミ走で走ったFISCOの時と違うのは「アルファだけではない」ってこと。本当に「普通の走行会」なんです。ランエボやR32GT-R、RX-7にインテR、GTウイングをつけたNSXまでいます。なんとなくですがまわりがアルファばっかりの方が安心感がある気がするなぁ。悪い人たちではないのですが、不良に囲まれている様な閉塞感や圧迫感を感じました(笑)。
 「うわぁ~みんな速そうだなぁ」ってビビっているうちに走行開始。「ど~しよ・・」。初めの1~2周はペースカーについて慣熟走行をし鈴鹿のレコードラインを習得します。でもね・・・ペースカーの真後ろでラインを学べるのならともかく、列の一番後ろの方だったので前の人が走っているラインが正しいかどうかすら疑問でした。
 経験の浅いうちは、慣熟走行ではペースカーの真後ろを取った方が得ですね。しかも長い長い鈴鹿サーキット、とても2周くらいで憶えきれるものではありません。実は「憶える」という感覚自体が間違っているのですが、最初のうちは仕方ないと思います。本来は「感じる」でなければなりません。


【勉強不足の経験不足】

 慣熟が終了し「フリー走行」に突入です。僕はS字を過ぎたあたりだったかな??。エンジン音が一斉に高まり、全車全開です。「こ・・こあいよぅ」。とっても嬉しいのですが正直そんな気持ちでした。懸命に前のクルマについて行こうとましたが、ハッキリ言って「あぶねー初心者」状態で目の前に迫るコーナーをただただクリアする様な感じで走っていました。 Plus Alfa のススメ ~ Episode 2 ~-鈴鹿3

 ドアンダーでハンドルを切りたし、ビビって立ち上がりでアクセルを緩めたりしているので、前との差はどんどん開いていきます。問題はその直後に起こりました。実は、前のクルマがいなくなってしまったので「どこを走れば良いのかがわからない」状態に陥ってしまったのです。いかんせん勉強不足&経験不足、ことごとく失敗して何がなんだか解らない内に1本目が終了してしまいました。1本目が終わった時の感想は「スんゲー恐かった」というのが本音。クルマ降りて笑えなかったです。前にクルマがいなくなってしまうとスピード感覚が麻痺し、ラインを憶えていないことが不安を煽っていたのでした。これはイカンと思い、休み時間に鈴鹿を走り慣れておられる「ゆうさん」に「どう走れば良いか」をレクチャーしていただきました。


【サーキットの負け犬】

 ゆうさんのアドバイスは、超初心者に対しては非常に簡潔で有効なアドバイスでした。それは・・・「全ての縁石を自然に踏んでいく気持ちで走るといいと思うよ。タイヤの跡で黒くなっているトコ(^^)」・・・うんうん。それなら解りやすい。

 走り方を悪い頭に叩き込み再チャレンジすると・・・。うほ~。楽しい楽しい。さっきまでは走るだけで精一杯だったのに、「次はちょっとブレーキを遅らせてみよう」とか「も少し早くアクセルを開けてみよう」とか、そんな余裕が出てきました。
 と、背後から爆音が・・・羽根つきのシャコタンNSXです。あっという間に置き去りになってしまいました(泣)。「俺の闘志を返せ~」。国産車軍団は本当に速かった。ランエボやGT-RやインテR・・・、何台に抜かれたか解らないくらいです。
 さぁ~て、次のエモノは(ってさっきから負けてるけど)・・・お。ホワイトボディのスープラ。「ふっふっふっ・・君は重くて曲がるの大変なんじゃないの?」。なんて言っていたら、眼前に迫るのは長さ1kmの西ストレート。迫り来る・・・いや通り過ぎる爆音。・・・・・白い影が消えていきました・・・・・グーの音も出なかったっす(T_T)。

Plus Alfa のススメ ~ Episode 2 ~-鈴鹿4  スープラ君にも、ぶっちぎられて1人寂しく走っているとバックミラーに新たな影が。そう。それは「gtvseiさん」のベンツでした。流石に速い。ところが一向に抜いてきません。う~ん不気味だ。背後について走りをチェックするなんて、「ドラテク特訓道場」の黒沢元治みたいです。

 後ろから見られているので頑張らなきゃと思いながら、S字、逆バンク、デグナーを懸命に走っていると、何と「だいすけさん」のGTV6がヘアピン手前で停まっていました。横にはヘコンだGT-Rが。動揺しつつもピットに戻りました。


【トラブルシューティング】

 接触かと思ったのですが、そうではないみたい。ちょっとだけ安心しました。パドックでしばらく待っていると、黒いGTV6が牽引されてきました。なんでも「アクセルがだんだん吹けなくなって来てエンストしてしまった」とのこと。エンジンが再始動できず、ちょっと大変そう。最後のブリーフィング終了後、トラブルシューティングの開始です。「トラブルシューティング」と言ってもメカ音痴な僕は何もできないんだけどさ(^^;;;;;;;。

 ここでまたも大活躍だったのは「gtvseiさん」。それとGTV2.0の「がんちゃん」。2人でテキパキとチェックしていきます。クルマを揺すってガソリンの量をチェックして、プラグを抜いてカブリ&スパークチェック。僕はと言えば、横でライトを照らしたり、メガネレンチを渡したり、「あーでもない、こーでもない」って騒ぐくらいしかできません。お役に立てず本当に申し訳ない。情けなかった。 Plus Alfa のススメ ~ Episode 2 ~-鈴鹿5
 すぐに「フューエルホースに燃料が来ていない」ことが判明。次はフューエルポンプのチェックです。イグニッションONで「カチッ」っと音がするのですが、その後は作動音がしない様子。「かたおかさん」の75の正常なフューエルポンプの「コンコン・・・」って作動音と較べると全く違う。そこで今度はフューエルポンプまでの電源ラインを疑ってみることに。もし電源ラインが死んだだけならバッテリー直結にすれば走り出すことが可能で、希望が見え始めたのでした。
 しかし、期待も虚しく配線にテスターをあててみたところ残念ながら規定電圧が来ています。「置いて行くしか無いねぇ・・・たぶんポンプ自体の故障だ」。非常に残念です。僕が出来るのは、「だいすけさん」を東京までお乗せすることだけ。
 その後、GTV6は主治医の工場に入庫し、やはり「フューエルポンプの焼き付き」と診断されました。その場で修理こそ出来なかったけど、短時間で正確な診断をした、けんしさんやがんちゃんは流石だと思いました。


【まとめ】

 簡単に感想を言えば「1本目はスゲー恐かったけど、2本目はエラく楽しかった」って感じです。最後に後ろから見ていた「gtvseiさん」にアドバイスを戴きました。
 「kasaさんは、ハンドルの切り方とブレーキの踏み方が雑だね。一気に動かすから、あれじゃ~ケツが滑るよ~」ですって。う~ん、滑ってたのは自分のせいだったのね。「それから、あんなに馬鹿丁寧に縁石を踏んで行かなくてもいいんじゃない?。ちゃんとコーナー立ち上がってるのに、わざわざ縁石踏みに行っている感じだよ。コース幅の使いすぎ。」とも。だってそれは、ゆうさんのアドバイスを守る以上のことができなかったからだってば(爆)。全部シッカリ見られていました(^^;;;;。

「今日の反省点を生かして練習しなければ」って思いました。でも楽しかったな。ホント。

過去のHPからの転載です。

Plus Alfa のススメ ~ Episode 2 ~-スレーブ1  8Vのお約束トラブル(?)のクラッチレリーズシリンダーが逝っちゃいました。
 ちなみにレリーズシリンダーはこの辺りにあります。ところで何故「レリーズシリンダ」って言うのでしょう??。「スレーブシリンダ」の方が一般的な気がします。
Plus Alfa のススメ ~ Episode 2 ~-スレーブ2  ちょっと拡大してみましょう。
「あららら~。漏れていますね~」。写真の様に漏れ始めるのは「蛇腹部分」なんですが、蛇腹の上側にカバーがついているのでボンネットを開けて上からの目視でレリーズシリンダーの状態を確認しようとしても見えません。「オカシイ」と思ったらジャッキアップして確認してください。
Plus Alfa のススメ ~ Episode 2 ~-スレーブ3  さらにもうちょっと拡大です。完全に抜けてしまった訳ではないのですが、お亡くなりになるのも時間の問題。 ブレーキオイルのリザーバータンク(クラッチオイル兼用)の上の方にクラッチへの配管がついているので、ブレーキオイルが減った時に「どの位置まで減るのか」を把握しておくと、原因がブレーキなのかクラッチなのか判断することができます。
Plus Alfa のススメ ~ Episode 2 ~-スレーブ4  インナーキット(OHキット)を買って、OHする手もあるのですが部品単価が安いので「リスクを負うよりは良い」と考えて新品を取っちゃいました。藤栄オートパーツで\9,270、部品番号は「60567047」。やっぱり「CLUTCH SLAVE」って書いてあります。シリンダは8Vの前期型、後期型でパーツが違います。購入するときにはフロントメンバー上のプレートに書いてある「FOR SPARE」の番号を伝えなくてはなりません。後期型は\7,390でした(僕のは前期型)。
Plus Alfa のススメ ~ Episode 2 ~-スレーブ5  レリーズシリンダーは3カ所で留まっているだけです。13mmと10mmのナットに、ブレーキオイルを供給する鋼管が1本。 13mmの方にだけワッシャが入っていなかったので、きっと過去に交換歴があるのでしょう。
 2つのナットを外したら、鋼管を12mmのスパナで緩めて外します。当然ブレーキオイルが落ちてきますから注意です。シリンダー引き抜く際に鋼管が干渉するので、鋼管を留めているボルトを1本外してやると丁寧。無理矢理でも抜けますが、あまり負荷をかけてしまうと管の耐久性が落ちてしまいます。
Plus Alfa のススメ ~ Episode 2 ~-スレーブ7  外したシリンダーと新品を比較してみました。車載状態では汚れていないように見えても結構汚れていますね~。
 まぁ、「誰もが経験する155TS8Vお約束トラブル」ですから仕方ない。次はシフトロッドが折れるのか!(爆)。でもちょっとだけ「1人前オーナー」になった気分。
Plus Alfa のススメ ~ Episode 2 ~-スレーブ6  取付は、まず鋼管(矢印部分)を取り付けてから13mmと10mmを締めるのがコツ。作業効率が全然違います。
 取付後にエア抜きをしますが、要領はブレーキと全く同じでした。ワンマンブリーダーがあれば1人でもOKです。ただし写真でもお解りの様にエア抜きのバルブが下を向いている為、シリンダー上部に溜まった気泡を抜くのにちょっとだけ苦労します。フルードがえらく汚かった。