5冊目。大崎事件、検察の即時抗告に思う。「「自白」はつくられる」浜田寿美男著 | 楽に生きられるお手伝い 心理カウンセラー 岩崎風水 

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2017年7月3日の各社のニュースから。
 
鹿児島県大崎町で1979年に男性(当時42)の遺体が見つかった「大崎事件」で、殺人と死体遺棄の罪で服役した原口アヤ子さん(90)の再審開始を認めた鹿児島地裁決定について、鹿児島地検は3日、即時抗告する方針を固めた。
 
とのこと。
 

 
 
再審請求が認められた時点で予想はできたけど、
齢90のおばあちゃんの再審請求を認めず即時抗告した検察。
 
検察官のバッジのデザインは
 
「検事には霜の如き厳格さばかりでなく陽射しのような暖かさも必要」
 
 
と言われますが
 
カンカン日照りの今日の天気のように厳しい
 
ですね。
 
 
 
大崎事件は、
共犯者の自白の信用性が疑われた事件です。
共犯者は、知的・精神的障害者の傾向があったそうです。
 
 
自白の信用性について、真っ先に浮かんだ本が
 
浜田寿美男さんの著書
 
「「自白」はつくられる 冤罪事件に出会った心理学者」
です。
 
 
 
自白がどう作られるかは、他の多くの冤罪事件と同じように、刑事の巧みな利益誘導があり、脅迫があります。
 
 
 
また、被疑者にとっては人生で始めての取り調べですが、捜査機関は毎日が取り調べのプロ。
スキルも経験も違います。
 
 
 
取り調べの過程では、脅迫だけでなく、
 
 
「お前の為を思って言ってるんだ。
早く吐いて楽になれ。
黙っていたら、魂が汚れて天国に行けねえぞ。」
 
 
 
 
と、ドラマに出てくる、カツ丼を出されて人情刑事に諭されるシーンのようなことがよくあります。
(ここ10年ほどは、そのシーンを連想し、カツ丼などの刑事の手弁当による食料供与はなくなりました。)
 
 
 
これに対抗するのは「黙秘」なのですが、
黙秘権についても、
 
 
 
「やましいことがあるから黙秘をしている。」
「黙秘をするから犯人に違いない。」
 
 
 
と、「黙秘権を正当な権利と思う思想」
から揺さぶって破壊していきます。
 
 
 
そして、やってもいない事件の自白をしたら、それこそあとが大変になります。
 
 
 
「認めたほうが楽になる。」
 
という、自殺に及ぶ鬱患者のような心境から、
 
「私がやりました。」
 
 
と言ったが最後、
 
鬼の首を獲ったように捜査機関は喜びます。
 
 
 
 
それからすぐに捜査機関はこぞって補強証拠の確保に動きます。
 
 
 
 
本人しか知り得ない証拠を、秘密の暴露(ひみつのばくろ)と言います。
 
 
秘密の暴露とは、刑事事件等で、取調べの際に
被疑者が真犯人でしか知るはずのない事項を自白することです。
 
 
 
「被疑者か真犯人しか知るはずのないこと」、
それは、
「捜査機関も捜査の段階である程度わかってること」。
 
 
 
それを、「秘密の暴露」とするため、
空欄問題の答えを教えるようにヒントばかりを本人に伝えます。
 
 
 
回答欄
「凶器に使ったのは○○です。」
 
 
刑事からのヒント
「手で持てる大きさだよな。」
「かんたんに手に入るものだよな。」
「色は暗めだったよな。」
 
 
 
ヒントから、本人に答えを何個か言わせ、捜査状況と矛盾のない正解が出たら、
それをもって、「秘密の暴露があったもの」とし、調書にします。
 
 
 
刑事が調書を作り(員面調書)、検察官が調書を作り(検面調書)、
本人も周りにいわれるままに自筆します(自認書)。
これが補強証拠となります。
 
 
憲法38条2項に、
「何人も、自己に不利益な唯一の証拠が本人の自白である場合には、有罪とされ、又は刑罰を科せられない。」
とあります。

これは、補強証拠を要する、ということの根拠です
 
 
さておき、原口アヤ子さん(90)、すでに刑期を終えたとはいえ、ご高齢ですね。
 
検察は、このお年寄りに即時抗告して、国家という威厳を守りたいのでしょうね。
 
 
つくづく、権力の怖さを感じます。
 
 
あと、大崎事件そのものは遠方とのこともあって、直接の支援はしたことありません。
事件について細かく言えないです。ごめんなさい。(汗)