蓄電池の容量について調べてみた話です。
蓄電池の話なのですが、一応スマホのバッテリーの持ちの話にも通じていますので、面白い内容かも?
なお、こちらの話の続きです。
容量について
私達(一条工務店さん)が採用した蓄電池(EOF-LB70-TK)の仕様書によると、蓄電容量(定格容量)は7.04kWhですが、初期実効容量は6.2kWhです。
この2つの数値、蓄電容量?初期実効容量??ってなりますよね?
これ色々と調べてみてようやく理解できたのですが、MAXの7.04kWh充電できるわけではないそうです
まずキーポイントとなるのは、①蓄電容量 × ②放電深度 × ③変換効率 = ④初期実効容量という計算式です。
みなさんスマホで満充電や電池切れは、バッテリーの劣化に繋がると聞いたことはありませんか?
そのため、少しでも寿命を延ばすために、満充電や満放電できないように制限がかけられています
この制限を②放電深度と呼んでいて、パンフレットによると95%です。
次に③変換効率(システム効率)ですが、蓄電池の電流を直流から交流に変換する際の効率と、パワコンの消費電力を含めたものを言います。
③変換効率は特に記載されていないのですが、逆算すると92.7%です。
つまり、①蓄電容量(7.04kWh) × ②放電深度(95%) = 6.688kWh となり、これが実際に充電できるMAXの電力量となります
また、6.688kWh × ③変換効率(92.7%) = ④初期実効容量(6.2kWh) となり、これが実際に使用できる電力量となります
日本メーカーは①蓄電容量をアピールしがちらしいのですが、実際にその容量が使えるわけではないので、素直に④初期実効容量を表記して欲しいなと思いました。
実績について
ここまではあくまで、仕様書上の話です。
そしてここからは、実際の所はどうなの?という話です。
現在使用している蓄電池はスマホで日々の充電量/放電量が確認できますので、この1年の実績をグラフ化してみました。
なお、陽の光が当たるときは充電、当たらない時は放電する設定で使用しています。
太陽光と深夜電力のダブル充電する設定もあるのですが、現在ではすっかり深夜電力が割高になってしまったので、使っていません
【日別充電量・放電量】
下の図でいうと、②充電と③放電の部分です。
【素材はいらすとやさん】
先の話の通り、仕様書上は6.7kWhほど貯めることが出来るのですが、実際は8kWhほどを充電に充てているようです。
つまり充電時には16%の、結構大きなロスが発生しているようですね
一方で、カタログ上は6.2kWhほど使うことが出来ることになっていますが、実際は5~7kWhほどを放電出来ているようです。
こちらはカタログと違い、結構バラツキが大きいですね
ところでグラフを見ると、0~5kWhの割と悪い結果になっている日がありますが、これは曇りや雨であまり充電できなかった日です。
逆に8kWhを超える日もありますが、これは例えば朝100%まで充電/昼は雨で放電/夕方は再び充電で、トータルの充電量が100%を超えている日だと思われます。
放電のバラつきの原因は…
先ほどのグラフだと特に放電量のバラつきが大きいですね。
この原因ですが、ひょっとしたらEneLeaksさんの内容が当てはまっているかもしれません。
上のHPによると、充電量や放電量は、充電速度や温度などに左右されるそうです。
これがなんと、使い方によっては倍以上の差が生まれるようです
出来るだけたくさん使用したい場合は、ゆっくり充電してゆっくり使用するのがいいです。
巷ではよく高速充電がもてはやされていますが、使用時間が短くなるというデメリットがあるようですので、まさに諸刃の剣ですね。
なお、上のHPは他にもマニアックな内容が多いので、興味がある方は読み漁ってみると面白いと思います
おわりに
ということで、主に蓄電池の容量に関するあれこれでした。
そうそう、最初に出てきた④初期実効容量ですが、実は特定の条件下で使用した場合はこのぐらいの容量です、という机上の空論(?)です。
詳しくは「JEM1511 低圧蓄電システムの初期実効容量算出方法」に計算方法が載っているそうです。
中身は気になったのですが、お金を出してまで知りたいかと言われると
興味がある人は、文献をあたってみて、そして私に教えてください!
実際に使用される時は、机上の空論とは当然異なった状況だと思いますので、今回のグラフみたいに大きな差がでることになったんだと思います。
・・・多分。
差が出るにしても大きすぎだろう、という気はしますが
終わり。
マニアックな内容でしたが最後までお読みいただき、ありがとうございました!
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