チームの力: 構造構成主義による”新”組織論 (ちくま新書)/筑摩書房
を読みました。
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・すべての組織は人間でできている。

 巨大化し、ときに暴走し、人間を食い物にするようになる


・"クジラではなく、小魚の群れになろう"


 小魚の群れであれば、状況の変化に応じて、

 即座に方向転換することができる。

 縦横無尽に組織の形を変え、機能し続けることができる。

 


・「ふんばろう東日本支援プロジェクト」

 

・「ベストチーム・オブ・ザ・イヤー」


・「タテ組織で統率する」という発想は捨てた


・「建設的なやり取りをするための7カ条」



・「すべての人間は肯定されたいと願っている」

 という"人間心理"



・「感情は論理に先立つ」


・ボランティアやNPO団体の多くは、内部的な問題が

 きっかけでダメになっていく


・その大きな契機は、リーダーが限界までがんばり、

 そこまでエネルギーを傾けて動かない人に対して、

 「なんでもっとやらないんだ」と否定してしまうことだ



・ボランティアのリーダーは、「お願い」はできるが、

 命令権はない。

 ・・・

 メンバー自ら「やりたい」と思い、自発的に取り組んでもらう

 ほかないのだ。感謝を忘れたときチームは

 急速に力を失っていく


・感謝は肯定である。肯定されて嬉しない人はいない


・ドラッカー

 「動機づけ、とくに知的労働者の動機づけは、

 ボランティアの動機づけと同じである」

 (『明日を支配するもの』(ダイヤモンド社))


・現代社会は業務が細分化しており、

 専門の担当者はリーダー以上の力量を求められる



・「賛成」「反対」で意見がぶつかるとき、

 その対立の奥には"関心の違い"がある



・「何でもいいから意見を言ってください」はNG



・「今の状況と目的を踏まえた上で、

 よりよい代案を出してください」



・「技術×メンタル=パフォーマンス」


・本当に目的に忠実になれば、

 活動の自由度はかなり広がる


・チームとは目的を達成するために作られるものであり、

 すべての価値判断は目的(関心)に応じて

 なされることから、「目的」を抜きにどのようなチーム編成、

 規模、戦略、戦術がよいかを議論することは原理上不可能だ



・人間は何を言ったかよりも、何をしているかを見ている。

 それらか゜矛盾するとき、行動にその人の(チーム)の

"ほんとう"が現れているとみなす。

 そのため、理念が素晴らしいと共感しても、

 やっていることが全然違えば人は離れていく


・ダイバーシティ(多様性)が大事だといわれるが、

 根本的な価値観を同じくしていなければ、

 ただのカオスにしかならない


・"理念に基づくダイバーシティ"こそ、

 チームを作る上での戦略的指標とすべきものなのだ


・「ビジョン」とは、組織が目指すべき将来像を

 スケッチした"下書き"



・ビッグビジョンと個別ビジョン



・「何がよいか」と問う前に、

 必ず「何をしたいのか」を明らかに

 しなければならないのだ


・リーダーシップとは、チームを目的達成に導く力



・不誠実なリーダーが誠実なチームを

 作ることはできないのだ



・リーダーの人格と組織の体質は相関する



・「相貌心理学」

 どのような見かけからどのような心の持ち主かを判断



・「理性は本心に勝てない」



・大久保寛司

 「人は自分の経験に基づく、狭い価値観、情報からだけ

 人をみるため、自分が大きくならないと

 本当の相手はみえない」


・高野登

 「三角形の角がとれたら個性が削られた

 小さい自分になってしまう。

 ・・・

 様々な価値観の人とぶつかりながら、角(個性)は

 そののままだが、その角で人を傷つけないよう

 三角形をそのまま包み込めるような外接円の

 ようになることが本当の意味での成長てではないか」



・「組織の哲学」



・「哲学」

 「前提を問い直す」ことと、

 「物事の本質を洞察すること」



・構造構成主義とは

 「方法とは何か」「価値とは何か」「人間とは何か」

 といった根本的な問いに答える理論の体系





・5%理論


 5%以内の失敗やミスを気にしていたら

 何もできなくなるから、その範囲のものは

 気にしないでいこう



・組織は大きくなるほど

 「臨機応変」からほど遠い「前例不変」に陥ってしまうことは

 珍しくない


・埋没コスト

 これまでに積み重ねてきた実績や信頼、

 費やした時間や資金といった回収不可能なコスト



・これまで成功してきたことは、

 これからの成功を保証するものではない



・方法の絶対化



・がんばってやってきた人ほど

 「せっかくやってきたのにもったいない」とつい思ってしまう


・エジソンは

 「失敗なんかしちゃいない。

 うまくいかない方法を700通り見つけただけだ」



・「あきらめないことの天才」


・求めるべきは「答え」ではない。

 適切な"問い"こそが、チーム(組織)を

 まっとうな方向に導くのだ


・「責任を回避したい」という関心(目的)を持つ人にとって、

 前例主義は非常に都合がよい



・失敗回避バイアス


・責任回避バイアス



・「成果を出さないが失敗しない人」よりも、

 「多少失敗しても成果を出す人」のほうを

 評価することだ。

 「失敗しないこと」よりも

 「成果を出すこと」の方に重み付けをすれば、

 組織全体に"達成バイアス"がかかることになる



・「君、それが絶対にうまくいく保証はあるのかい?」

 「うまくいかなかったら誰がどう責任をとるんだ、

 君だけの問題じゃ済まないんだよ」

 などと上司に言われようものなら、

 どんなによいアイデアだと思っていても、

 それを押し進めるのは容易なことではない


・「義援金」から「キャッシュ・フォー・ワーク」



・リーダーは、パフォーマンスに直結する

 「能力」は考慮しても、「関心」は見落としやすい



・『How Google Works』

 「ここで重要なのは時間ではなく、自由だ」


・「フロー」

 M・チクセントミハイ(1934-)

「最適実験」

 「一つの活動に深く没入しているので

 他の何ものも問題とならなくなる状態」や

 「その経験それ自体が非常に楽しいので、

 純粋にそれをするということのために

 多くの時間や労力を費やすような状態」



・フロー状態とは、

 ➀チャレンジングだが達成する

  見込みがある明確な目標があり、

 ②それに能動的に取り組めていて、

 ➂直接的な手応えやフィードバックがある、

 という三つの条件が満たされたときに生じる



・「集中」


・人は関心を持ち、能動的に取り組める何かに

 従事するときフロー状態になるのだ



・怪物と化した組織では、人はひとりの人間である前に、

 "組織人"という名の僕となり、本質は失われ、

 誰がどう考えてもおかしい理不尽がまかり通る

 ことになるのだ


・私が本書で"チーム"と呼んでいたものは、

 腐敗した組織のアンチテーゼ



・「本来の役割を終えた組織は老害を

 振りまく前に自ら幕を閉じたほうが美しい」


・組織ベースではなく、

 時限的に成立する"チーム"を基本にすること

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チームづくりの要諦について、

著者が手掛けた震災復興ボランティアの経験を

重ねながら説いた本。


目新しいことが書かれているわけではありませんが、

普遍的な真理が整理されていました。



僕たちFeelWorksが、日々

企業現場の人が育つ現場づくりに勤しむなかで

痛感するのは、ドラッカーの予言した

 「動機づけ、とくに知的労働者の動機づけは、

 ボランティアの動機づけと同じである」
ということ。


日本企業の多くが、

終身雇用という将来の保証を従業員に

確約できなくなってきた昨今、

経営は従業員の現在の働きがいを創ることに

全力を尽くさなければならなくなっていると感じています。


経営を最前線で代弁する現場上司は、

ボランティアや地域の町内会会長、

マンション理事会の理事長と同じ役割になりつつあります。


どう住民に組織運営に参加し

意欲的に動いてもらうかと同様に

会社でのマネジメントを考える必要が高まっていると思います。



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