金融庁は平成21年の公認会計士試験の合格発表 をしました。


・願書提出者数は、21,255人

・論文式試験合格者数は、2,229人

 (対前年比1,396人(38.5%)減)で合格率10.5%


合格率が前年比6.6ポイントも低下している理由


日経新聞の報道によると、

「07~08年は内部統制や四半期決算制度導入に伴う

 監査業務の増加に対応するため、合格基準を下げた」とか。


労働市場の需給バランスの問題なので致し方ないものの、

公認会計士試験ほどの超難関資格を

懸命に勉強している受験者にとっては

合格基準を上げたり下げたりされることは、

とても不本意なことだろうと思います。


また、一方で、公認会計士試験の合格者が

実務経験を積むためにも欠かせない就職先である

監査法人の多くが業績悪化に苦しんでおり、

相当量の勉強を経てきても、仕事がなかなかない ことが問題となっています。


これも労働市場の需給バランスの影響が大きい。


ただ、単に労働市場の需給バランス以外にも

難関国家資格ホルダーが仕事に就けない理由もあります。


それは、受験者の方々のなかで、

資格を取ることが目的化してしまう人がいることです。


資格はあくまでも、やりたい仕事のための手段にすぎません。

また必要な条件であっても、十分条件ではありません。


お金と時間を費やし難関資格を取ったからには、

仕事を得られ、安定した暮らしが保証されることを期待したいのが人情。


しかし、資格を取っただけでは安定した暮らしは手に入りません。

これは、偏差値の高い大学を出ただけでは

将来が保証されないこととも似ています。



私はケイコとマナブ編集長時代から

会社の人間関係や営業のしんどさから解放されると信じ

難関資格を取って独立、事務所を構えたものの、

電話もメールもほとんどなく、落胆する人たちを見てきました。


結局、資格を取って待つだけでは食って行けず

資格とは関係のないサラリーマンにまた戻ったという

笑えない話すらあります。


仕事は1人ではできません。

さまざまなご縁が土台になります。


資格を活かしてどうお客様に貢献したいかを明確にし

そのための営業活動努力を怠らないこと。


資格試験合格後の就職活動も

広義の営業活動といえるでしょう。



特に人口が減少し、経済も縮み始めたこの国ではなおさらです。


難関国家資格を取っても、

営業力がなければ仕事はない、または安定しない

のが現実なのです。



ただ、営業力といっても、流暢に喋れることであったり、

特別なスキルが必要というわけではありません。



お客様を思い、ご縁を大切にし、

精一杯期待に応え続けること。



地道で真摯な営業活動の積み重ねでご縁が広がり、

仕事も広がっていくからこそ、仕事は面白ともいえるのです。



将来不安と会社への疑心暗鬼に陥り、

懸命に勉強会に足を運び、スキル習得の本ばかりを読む

若手社会人には特に伝えたい現実です。




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