ニュースの直感:パナマ文書 | フェディのブログ

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パナマ文書の一部概要がデータベースとして昨日公表された。


投資家の一人として名を挙げられた、アイスランドの首相が辞任するなど、既に世界中に波紋を広げていたが、今回のデータベース公表により、各国でメディアが自国に関連する名簿から、その詳細を探る動きが今後暫くは活発になるであろうと思われる。


日本でも大手商社や著名財界人の名がリストにあったようで、メディアのインタビューを受けていたが、これまでのところ、何れも課税逃れに当たるような悪質なものではないようだ。課税逃れの規模を考えると、日本の場合は桁外れの個人資産家は少なく、税務当局の監視も少ない対象が相手では一応は行き届いているであろうから、今後も日本では大きな問題は発覚しないのではなかろうかと思う


それよりも、タックスヘイブンの問題は金融資本の方に、より大きな病根があるのではないかと考える。今回のパナマ文書のリストにもBOA, モルガンスタンレー、ゴールドマンサックス等のウォール街の大手金融資本や、HSBC、ドイツ銀行、BNPパリバ等の欧州大手が名を連ねている。これらは2008年のリーマンショックの際に槍玉に上がった面々である。これら大手金融資本がタックスヘイブンをどのように使っているのか。サブプライムローン問題の時に判明したように、金融工学なるあざといテクニックを用いて自らの利益を最大化しようとした連中であるから、タックスヘイブンを隅々まで活用しようとあらゆる算段を凝らしているのは間違いないことと思う。その中に個人資産を導入させて更に利鞘を稼ごうとしているであろう事は容易に考えられる。例え世界的な富豪といえどもタックスヘイブンの仕組みを理解し国税当局に捕まらずに運用するなどできる事ではなく、金融資本の仲介は必須であろう。つまり、この問題は個人資産家の問題というより、それを誘引する金融資本の方の問題であると考える次第である。


大衆受けするのは個人資産家や政治家のスキャンダルの方であろうが、メディアには金融資本の暗躍の方に焦点を当てて追及して欲しいと強く願う。


今回のパナマ文書問題でもう一つ感じたことは、アメリカの情報覇権戦略の匂いである。昨年のFIFA幹部の汚職問題は、FIFAとは殆ど縁もない米国当局が告発をしたのであるが、その根拠として米国を経由した金銭の流れがあれば例え欧州や南米の問題であっても米国当局が告発できるとしていた。今回のパナマ文書は匿名のインサイダーから南ドイツ新聞というローカル紙への売り込みであったというが、どうも胡散臭く感じた。今回発表されたデータベースの詳細は見てはいないが、当初の報道では米国人の名は殆どリストにはなかったと言う。今回リークされた情報の膨大さから言えば当然米国人・企業も数多くリストアップされているのが当然の筈であろう。何か意図的な背景を感じてしまう。


オバマ政権となって以来、世界の警察の名は返上するとして、ハードの覇権主義はすっかり身を潜めたが、その代わりとしてソフト(情報)面で世界をコントロールしようとしているのではないかとFIFA問題の時から感じていた。FIFA汚職告発、パナマ文書ときて、次にまた米国以外の政財界トップを標的にしたスキャンダルが出てきたら、米国のソフト覇権主義はいよいよ本物と言えるのではないかと思う次第である。

            2016/5/10 23:30