ニュースの直感:パリで同時多発テロが発生 | フェディのブログ

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パリ同時多発テロが世界、特に西欧諸国に衝撃を与えている。


アルカイダやISによるテロの一番の難題は、自爆テロである事だろう。犯罪への抑止力として、通常は刑事罰がその役割を果たすのであろうが、自爆テロの場合は犯人がその場で命を絶つ事が前提となっているので、犯人を逮捕し、最高で死刑という刑事罰を与える意味が失われてしまう。つまり抑止力を求める術がないのである。


また、仮に犯人を逮捕できたとしても、本人への刑事罰は、例え死刑という極刑でさえも何の意味も持たないのであるから、犯人を生かしたままで苦痛を与えることでしか刑罰を与えられない。このことはイラク戦争の際に、米軍がグアンタナモ基地の収容所で捕虜を痛めつけた事の背景でもあると思う。逮捕による期待効果としては、犯人からテロ組織の情報を得られることもあるが、それにしても自ら命を捨てる覚悟を持った犯人に情報を吐かせる事は容易ではない。余程の苦痛を与えて、死ぬ寸前で留めおく事を長期間続けるくらいしなくては何も明かさないであろう。このようなことは、グアンタナモの例のように、(是非はともかく)隔離された軍隊ならばある程度は可能かも知れないが、一般警察では絶対にできない事である。


オランド大統領が「これは戦争である」と言ったことの背景がここにあると思う。戦争状態とは法治の網を緩めるということであろう。つまり、テロを未然に防ぐためには、実行犯と疑われる人物を、何も実行しない内に問答無用で射殺しても構わないということに他ならない。当然のことながら、その為には情報の蓄積と分析が必要となるが、どれだけ疑わしいとしても、何も行動に移していない人物を排除するというのは余程の覚悟が要る。フランス政府としてはそれだけ深刻な事態であることを宣言したのであろう。


回、ISへの対抗措置としてフランスは空爆を強化したが、ISの戦闘員をいくら殺傷しても、自爆テロの要員は既に欧州諸国等で普通に生活しているのであるからテロ防止効果は余り期待できない。むしろ敵意の跳ね上がりを助長するだけのように思う。



アルカイダから始まった自爆テロは、対応に決め手のないまま西欧諸国への脅威として拡散を続けているが、日本も無縁でいられる保証はどこにもない。先の安保法制論議でさえ紛糾するような平和ボケの多い我が国で、本当にテロ対策ができるのか大いに不安が募ってきたパリからのニュースであった。

      2015/11/18 20:00