ソニーの経営方針説明会が18日に開かれ、今後3ヵ年の中期計画が示された。
今後は売上高や利益率を目標とせず、ROE(自己資本利益率)の向上を経営目標とし、売上高目標額も公表しないという。これは、数年来売上目標を掲げては未達成を繰り返し、言い訳に終始してきたための逃げと見えてしまう。売上目標は社内では間違いなく設定している筈であり、それを外部に公表しないというのは単なる経営陣のリスク回避であろう。今日19日のSONY株は52円上昇し、昨年来高値を更新したが、前日の説明会の結果ではなく単に株式市場の地合が良かったからと思われる。
また、事業を3つのグループに分類・統合するとの方針が出されたが、内容は内向き指向であり、コンシューマーに驚きと感動を与えてきたSONYの姿はない。確かに商品のライフサイクルのステージによる再編では、社内の資金効率化はできるのかも知れないが、コンシューマーを向いた再編でなければシナジーは生まれないであろう。従来の3分類、デジタル・イメージング、ゲーム、モバイルの方がコンシューマーに沿った形態であった。今回はデバイスとゲーム・ネットワーク、映画、音楽がひとくくりとなったが、デバイスがこの中でどの様に位置付けられるのか違和感がある。映画とシナジーでも起こせると言うのであろうか? 単に経営効率のみで事業を束ねていては、短期的な収益には寄与するかも知れないが、将来へ向けた発展は望めないと思う。
SONYのブランドは世界の若者に新たな価値観を与えてきた。確かに過去のような驚きの新製品はそうそうに生み出せる環境ではないのは理解できるが、その気概を失っては、せっかく作り上げてきたブランドは消滅してしまうであろう。外野から見て、あのSONYのわくわく感はどこへ行ってしまったのかと寂しい限りである。
2015/2/19