民主党党首に岡田氏が選任された。
個人的には民主党員でもないので、傍目で見ていただけであるが、結果は予想通りであった。予想通りと言うのは、結局は国会議員の保守性というか自己防衛本能というのかが、結果を左右すると思っていたからである。現在の国会議員に選択をゆだねれば、できるだけ波紋は起こさずに、自分の任期を全うできることが最優先となるのは明らかであろう。
今回の選挙では、民主党にとって、自民党と対峙するにはどの様な選択をすれば良いかという観点が抜け落ちていると言える。岡田氏を選んだのは、一言で言えば安定感であろう。しかし、岡田氏の世代は既に安倍自民党に完敗しているのである。如何に民主党内で岡田氏が発言力や実績があろうとも、安倍首相との勝負という観点からは、傍目にも戦う前から負けである。岡田氏本人は選挙戦中に、安倍首相と真っ向から論戦を挑むと、勇ましいことを言っていたが、残念ながら過去の言動、著述を見てもそれほどの論客とは言い難い。正に内弁慶の物言いであり、それに期待するという民主党議員諸氏の視野の狭さが浮き彫りとなったとも言える。
こんな背景は自民党からも見透かされ、真正面からの議論とはならず、民主党はそれに苛立って、何でも反対というかつての社会党の様になってしまうのではないか。それこそ自民党の思う壺であろう。今の自民党にとって何が嫌かというと、新たな世代の台頭である。安倍首相にとっても、勝負の見えた同年代の岡田氏よりは、多少粗さは見えても若い世代の細野氏の方がやっかいな筈である。安倍首相も前回の首相就任時には世代交代と囃されて、現実には自民党派閥長老たちの狭間で苦労した経験を持っており、その体験を糧にして今の復活を遂げたのである。若い世代の底力は十分に判っているであろう。
民主党が、あの3年余の政権時の失政による信用失墜から立ち直るには、まだ数年を要するのは明らかである。とすれば今、若い世代をリーダーにして、多少の失敗はあっても数年後の成長に賭ける選択をすべきであった。しかるに、今回の代表選で岡田氏を選んだことは、復興への歩みを止めるどころか、更に埋没への一里塚を建てたように見えてならない。
2015/1/19 22:00