北大生がイスラム国軍に参加しようとして警察に事情聴取された。
その後の報道によると、本人にイスラム原理主義への信仰や、イスラム国確立への信念などがあった訳でもなく、単なる目立ちたがりの跳ね上がりであったようだ。しかし、今後確信犯が出てくる可能性はあり、一層の注意は必要である。
この事件で気になったのは、北大生と接触していたジャーナリストである。事情聴取後には面談時のインタビュー映像を公開し、本人にイスラム国への理解やシンパシー等は感じられなかったと話していた。また、警察による家宅捜査を受け仕事関連の資料や機器を押収されたと被害者であるような発言もしていたが、自ら警察に通報した訳ではなかったようである。例え北大生の本気度を疑ったにせよ、イスラム国軍に参加する際には、同行して取材するつもりであったようだ。
メディアはこのジャーナリストを正面きっては非難していないが、同業者として庇護しようとしているように見えてならない。しかし、もしこの北大生が本当にイスラム国軍に参加していたら、このジャーナリストは同行して出来うる限りの映像や音声で報道素材を蒐集した筈である。おそらくそれが実現したらば、このジャーナリストは一大スクープをとったと世界の注目を浴びたであろう。一連の報道の中では、彼が北大生のシリア渡航を止めようとした気配は全くない。うがった見方かもしれないが、警察の事情聴取によりスタンスを変えて、北大生にその気があったとは思えないと言い出したのではないか。たとえ、その気がないと感じたとしても、もし本人のシリア渡航が実現すれば同行したことは想像にかたくない。これは言い方を換えれば、無知な跳ね上がり青年の一時の気まぐれを利用して自らのスクープ欲を叶えようとするジャーナリストのエゴである。
ジャーナリストと言っても、その前に一市民であることには変わりないし、市民生活をしている以上、日本国民としての義務と責任は負うべきである。この点で、このジャーナリストの行動には強い違和感を感じた。今回の事件は、北大生の問題というより、その周辺で、彼の気まぐれを実行に移させようとうごめいた関係者たちの問題であると思う。
2014/10/12 11:00