最近、子供の反抗期について、気になることがあるので記しておきます。実は、反抗期に出会うお宅と、まったく出会わない、それどころか、子供から、親が尊敬されているお宅と、ご家庭によって、大きく二種類の、しかも、正反対の傾向がはっきりと見られることです。その数は大体半々くらいでしょう。よく、子供の本性として、反抗期をとらえる考え方が、結構見られますが、私は、それに疑いの念を持っています。どんな子も反抗したくて反抗してるわけではないのではないか、ということです。というのも、子供側の論理を聞いていると、至極もっともと思われることが多いからです。親に子供が反発する理由は、「人(子供)の気持ちを理解せずに、頭ごなしに怒る」とか、「絶対に謝らない」とか、「だらしない」とか、別に親に対してでなく、私に対しても、あるいは、世間一般の人に対しても、彼、彼女が抱きかねない、感情であるようです。
大体、「反抗期」などという言葉に問題があります。あたかも親の立場から、自分のほうが上で、子供がその権威に逆らっているがごとき表現ではありませんか。いわば、大人の視点からの言葉であり、不適切といわざるを得ません。いい言葉が見つかりませんが、たとえば、「自己主張期」などという言葉はどうでしょうか。子供が自我に目覚めて、自分なりの価値観を持ち始めるころに、たとえば、親の言動に疑問を持って「反抗」のような状況が生まれるのでしょう。あるとき、親に抑えられていた子供が、力において、親に負けないと思ったり、論理で負けないと思ったりしたとき、それに迎え撃つ側の親に、心の準備なり余裕なりがなくなったりしていると、子供と親の対立関係が生まれるのではないかと思います。「俺の(あるいは私の)いうことが聞けないのか」とばかりに、いかったり、物を投げつけたり、相手を無視したり、という、子供の人間性を無視した行動が、いずれ、受け入れられなくなるということを、親は知るべきでしょう。自分の人間性を高め、一方で相手の人間性を認めてあげる、ということは、実は、どの世界でも大事なことなのですが、親子関係においては、しばしば無視されることがあるから、こじれるのでしょう。子供の言葉に、静かに耳を傾ける、自分の非は、すぐ認め謝る、という心がけをしただけでも(これも、考えてみれば、当たり前のことなんですけど)、ずいぶん親子関係が改善されると思うのですが、、、。「難しい時期で、、、、」などと悩まないで、子供の、ときには数少ない言葉に耳を傾けてあげたらいかがでしょうか。子供が難しく見えるのは、自己主張するようになった(成長するようになった)証(あかし)であり、もし親が彼、彼女に言えるとしたら、励ましの言葉と、もしこうしたらこうなる、みたいな、行動に伴うリスクの説明くらいでしょう。それ以上の押し付けがましい言動は、マイナスにこそなれ、プラスになることは少ないようです。
また、「○○しなさい」とよく言われるご両親によく出会いますが、その言葉の押し付けがましさ(親が気づいているかはともかく)に無意識に反発する子も多いようです。子供は自分で考え、自分で行動したいのです。その、実は子供だけでなく誰にでも当てはまることを、私たちは理解してあげるべきだと思います。「「○○するな」といったら、わざとそうする子がいますが、これは、本人が、自分の気持ちにきわめて素直に反応しているわけで、むしろ、普段のこちら側の行動に反省すべき点があるといえると思います。